――ずっと記憶が残って、いつでも思い出せるのって残酷なんじゃないかな。 私、相川シュウは大好きな空を見上げて考えてました。なぜかって?それはこの世界にある機械が、辛いことも楽しいことも、悲しいことも切ないことも保存して、いつでも思い出せてしまうから。 ただどうやら私のだけ不具合があるみたいで、空白の一日が作られ、もう何度目かの空白を作った次の日。昔遠くに行ってしまった大切な人が、学校に転校してきました。 でもあの時とはずいぶんと印象が違っていて、久しぶりの再会に感動してくれなかったんです。そこで声をかけてみたら―― 「君、誰?」 記憶は、思い出は、忘れられないはずなのに。簡単に忘れちゃったその人。私にしかない『消えた一日』。どうにもなにか関係している気が――。 これは、多分、ちょっぴり切なくて、でも温かくて、色々と考えさせられる思い出の物語。 ※小説家になろう、カクヨムでも連載中※
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