それは、誰もが幼い頃に聞くお伽噺。 魔族や人間が、悪い悪魔にそそのかされて、悪の道に堕ちると、天から紅い翼を持った天使が助けてくれる。 紅い天使は黒い悪魔と遥か昔から戦い続け、今も何処かで人々を護っているのだと。 『クルースニク』それは、この世界における時代を護る守護者である。 これは、次代のクルースニクになる使命を課せられた、一人の退魔師の物語である。 魔族と人間。多種多様な種族の思惑と陰謀を巻き込んで戦渦を広げた百年にも及ぶ大戦が終結してから四半世紀。 人間と魔族の共同国家であるクリスタリア公国が纏まり、復興を遂げようとする中、いまだ各地では大戦の爪痕が燻り続けていた。 クリスタリア公国の最高指導者であり、先の大戦の折、レジスタンスを率いて戦渦を終局へ導いた聖女の子として生を受けながら、ある理由から孤児院で孤児として育った主人公、フィーロ・フィロフェロイ・ストラウス。 数々の因果の果てにクリスタリア公国の国教である聖天教会の最年少退魔師となったフィーロは、相棒で人狼のサーヴァント、ランス・シュヴァルツ・ルーガルーと共に巡回退魔師として魔族絡みの事件やもめ事を解決しながら各地を旅していた。 フィーロに課せられた使命それは、この世界の守護者であり、紅い天使と称される『クルースニク』へと昇華すること。 生まれながらにその証を受け継いだフィーロは、当代のクルースニクからクルースニクたる資格を示す為に日夜修行に明け暮れていた。 愛を知らぬ孤独な若者はただ一つの願いを胸に、己に課せられた使命を果たしていく、血と絆の大河ファンタジー、ここに開幕! 毎週月・木17時頃更新(お報せはTwitterにて) ※以前公開していた物を編成、修正して一から再出発した物になります。 ここからしっかり、続けて行きますのでどうぞよろしくお願い致します。
読了目安時間:1時間56分
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