いつかは、ディンギーのレースを物語にしたいと思っていました。オリンピックの種目にも入っているヨット(セーリング)ですが、細かい描写や専門用語を説明するのがとても難しいです。明らかに漫画やアニメで表現した方がわかりやすいのですが、絵が下手くそなので、がんばって小説で挑戦しています。本格的にヨットをされている方にはお叱りを受けるところも多々あるとは思いますが、海上陸上を通してはつらつと生きていく主人公たちの青春ドラマを中心に読んでいただければと思います。 あらすじ 平成9年4月、只々,海が好きな主人公柴田千恵は、『海が近い高校』という志望動機で、南薩摩高校へ入学した。海に関する部活動を探していた千恵は、3年生の南條冴子に勧誘されヨット部に入部する。 千恵は、FJ級と呼ばれる2人乗りヨットに乗り、時に爽快に,また、時に激しく荒れる海の中で行われるヨットレースの中で、特殊な能力を覚醒していく。それは,千恵にとって驚きと喜びの連続だった。 南薩摩高校は,常勝のヨット強豪校だったが、昨年の全国高校総体は、他校に優勝を奪われてしまった。しかも優勝したのは、同県の錦江院学園1年生の操船するヨットだった。冴子と千恵はペアを組み今年の優勝を目指す。 ヨットハーバーで知り合った画家志望の神妙な青年と冴子との淡い恋愛やライバルとの確執などに心を動かされながらも、刻々と状況を変える海の上を舞台に、ヨット部の部員たちに明るく励まされ、高校総体優勝を目指し、日々頑張る千恵だった。 ※タイトルの後半を変更しました。