プロ野球選手の唯我独尊は二十五歳の高身長のイケメン投手。長い脚、美しいフォームか ら繰り出すアンダースローで「ミスターフラミンゴ」の異名を持つ。今シーズン怪我から 一年半ぶりに勝利をあげたが、シーズン終了後に球団から戦力外通告を受け引退する。 義父の洋菓子店「珠」の六十三歳の鬼灯富士山は病気で悩んでいた。そんな時、独尊の同い年の妻、唯我牡丹の勧めで鬼灯は独尊に洋菓子店の仕事を教え始める。独尊は慣れない洋菓子の仕事で悪戦苦闘。幼い頃、児童養護施設で育った元プロレスラー故唯我火山の息子である独尊は、密かに自身の母親を探していた。洋菓子の仕事に慣れてきたと思った頃、 シニアの草野球チーム解散式のケーキのデザインをお願いできないかと頼まれる。そこに元同僚の野球選手宇留間が店を訪れ仙台のプロ野球チームのテストを受けないかと言われ る。その日はシニアの草野球チームのケーキの納品日だった。