今から25年前、隕石が日本へと落下した。 それと同時に『異能』と呼ばれる超常的な力を使う者たちが現れ始める。 対価を支払うことで触れずにものを動かし、炎や水を自在に操作する。 そんな異能の力はまさに神の力のように思われた。 しかし、ひとりの男が引き起こした大事件により、異能者たちは特殊隔離都市へと隔離されることになる。 壁で内外を隔てた街、通称『異能街』。 壁の内側では法律など意味をなさず、数多の国家、企業、勢力が暗躍する悪意と混沌と最新鋭が入り混じった閉鎖都市。 そんな都市に足を踏み入れる少女がいた。 『伊吹琴葉』という名前の少女は、失踪した父を探してこの街を訪れたのであった。 外から来た何も知らないか弱い少女などこの都市では狙ってくれというようなもの。 当然のように問題に巻き込まれ、襲われた時、白刃の一刀が彼女を救った。 琴葉を救ったのは彼女と同じ年齢の少女『玲菜』だった。 彼女は問題を起した異能者を処分する凄腕の始末屋『野良猫《ストレイキャット》』であり、琴葉の父から琴葉を護るように依頼を受けたという。 二人は失踪した父となぜか所持している宝石の腕の秘密を探すことになる。 そこには少女たちが思いもよらぬ大きな陰謀が隠されていた。 異能街に存在するマフィアや傭兵すら巻き込んだ騒動がここに巻き起こる。 他二名の少女も仲間に加わり、騒動へと立ち向かっていく。 これは少女たちが巻き起こす異能街での騒動を描く物語だ。
読了目安時間:3時間20分
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