大阪から上京してきた、お笑い芸人を目指すピンク髪の26歳、環伸太郎(たまきしんたろう)はお笑い養成所に入る資金を盗まれてしまい、コンビニで夜勤バイトをすることになった。生活が切羽詰まる中、それでもお笑い芸人になることを夢見た環が思いついたのは、宇宙人が地球を襲いにやってくるというシンプルなネタだった。『新米芸人は河川敷で苦労するもんや』という、よくわからない理論の元、来る日も来る日も河川敷で小学生相手に粘るものの、誰にも笑ってもらえない日々は続く。そんなある日、その光景をたまたま見ていた大学生がいた。近くの大学に通う柴雄二(しばゆうじ)だった。背が高く、ひょろっとした柴は、突然「政府にばれたらまずいですよ、僕の家に来てください」と初対面の環にプチ監視宣言をした。実はこの柴という男、人類きっての天然だった。柴のみすぼらしい見た目と、怪しい言葉に警戒しまくりの環だったが、『こんなにイカレタ男と漫才ができればお笑いのトップが取れるに違いない!』と思い立った環は、言葉巧みに柴をお笑いの世界に引き込んだ。いつか劇場で漫才することを夢見るツッコミ環と、ネタを本気にしてどこまでも自己流にボケる柴の、若干ヤンデレ臭いお仕事青春物語。 作者がヤンデレ大好きなのでそういう雰囲気は常にありますし、すぐに不穏になります。しかしながら環がとても適当なので、ギャグテイストに進んでいきます。途中で異性愛も絡みますが、スパイス程度です。長身不気味攻め×強気関西弁受け。バディもの。
読了目安時間:15分
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