【星霜と君】 高校三年生の夏。藤野祐介と萩野千明は進路決定について軽く喋っていた。祐介は一向に決まらないが千明は決まったようで、「僕と一緒にすればいいのに」と、言い出す。 祐介は千秋のことが好きだからこそ、どう返事をしていいかわからずぶっきらぼうに返してしまう。本当は好きなのに、好きって伝えてしまいたいのに、上手くいかない。もうこの気持ちは隠し通そうと決めた祐介だが、ある日千明の言葉に気が緩み思わず伝えてしまう…… 千明はどう答えるのか、2人の恋はどうなってしまうのか。 もうすぐ、夏が終わる。 【無題】 これは何者でもないたった2人だけの世界のお話。 月に恋する少年と自分を変えられない青年が紡ぐ物語。 ある夜目覚めると知らない少年が隣にいた。その少年は急にこう言い出す。 「僕は月に恋をしているんだ。」 青年はどうもこの少年を美しいと思っていた。それと同時に悲しいとも思っていた。 「僕ら月まで行ってしまおうか」 この言葉にはどんな意味が込められているのか、 どこか不思議で夢のようで夢じゃない。そんなお話をお楽しみください。 【クロノスタシス】 朝8時ぴったり。通勤ラッシュの電車の中。15分の間だけ俺は恋をする。 俺、杉野豊は電車の中で一目惚れをした。 毎朝凛々しい顔でたっているサラリーマンがいる。 29にもなって一目惚れだなんて高校生でも珍しい。 この気持ちは絶対に叶うことは無いと思っていたし、あの人と話すことさえないと思っていた矢先、いつもは合わない帰りの電車でバッタリと出会ってしまう。動揺し、携帯を落としてしまった。その時例のサラリーマンが拾ってくれたのだが、その時が全ての始まりだったのかもしれない。 この先、2人はどう進展して行くのか、どんな恋に落ちるのか。 すこし甘酸っぱい恋愛物語。
読了目安時間:26分
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