2022年の月食の日、祖父が1通の手紙を残して消えた。 日本で暮らす18歳の森影リキトは、自分の日本人離れした容姿に疑問を少し持ちながらも、一緒に暮らす祖父の縫製仕事を手伝いながら被服デザイン科に通う高校生活を送っていた。 月食の日、祖父が突然消え、残された手紙には死んだと聞かされていた両親が生きていると記されていた。 幼馴染の実久と共に祖父を探しに行き、たどり着いた場所は地球とは別の世界だった。 その世界で様々な人物達と出会い、次第に自身の生い立ちや両親のこと、この世界の真実を知っていく。 「ニードル王子」と異名を持つ、針しか持ったことのない青年リキトを中心に、それぞれの人物の思いを描く地球と異世界を繋ぐ時空物語。 ●1章 「異世界の真実」 突然消えた祖父を追いかけたリキトと幼馴染の実久が辿り着いた場所は、何語かさえも分からない言葉を話す甲冑集団がいる森の中だった。そこで祖父を地球へ戻そうとリキトは奮闘する。とある女性から助けられ、ゼファーと名乗る男性と出会う。彼には生活の上で世話になることになり、数奇な運命を辿り始める。 ●2章 「隠された真実」 リキト達はゼファーと共に城下町へ採寸の仕事に出掛ける。客人である娼婦達の採寸中に、とあることから騒動を起こしてしまう。そこからリキト達は窮地に陥り、城下町で足止めを食らう。そこでとある重要な人物と出会い、隠された事実を知ることになってしまう。 ●3章 「過去の真実」 リキト達が家へ戻って来てから、新たな人物達と出会い、この世界の真実、そしてリキトの生い立ちの謎をより深く知ることになっていく。過去編。その真実が明かされた時、リキトは皆の支えもありその想いに向き合い、とある決心をする。 ●最終章 「来たる真実」 最終決戦。リキトや皆の勇気が合わさり、力無きもの達は強者へ立ち向かっていく。その結末で、彼らが生きる世界の真実が見える。 ●表紙絵はMACKさまの絵です。 ●全話挿絵付き ●13万文字程の物語です。 ●第10回ネット小説大賞1次通過作品です。嬉しいよ。 ●カクヨム、魔法のiらんど、小説家になろうでも公開中です。
読了目安時間:4時間34分
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