高校の後輩とつきあい始めて一年。先に大学に進んだ僕は、受験を控えた恋人・佳代となかなか会えない。その冬、大学の友だちに誘われて、僕はスノーボードに出かけた。ゲレンデで出会ったのは、同い年の三人組の女の子。そのうち一人、沙耶だけは、口数も少なく、心に何かを抱えているようだ。旅先で、僕は佳代のことを考える。物おじしない美少女は、なぜ僕に告白してくれたのだろう。深夜、六人で部屋で飲んでいるうちに、起きているのは僕と沙耶の二人になった。薄闇の中、沙耶は胸の内を語りだす。その言葉を聞くうちに、僕は目を背けてきた大事なことに、気づかされてしまう――。 「掌編小説」の名前で140文字小説をTwitterに投稿しています(https://twitter.com/l3osQbTDUSKbInn)。以前の140字小説を短編に書き換えて、ノベプラに投稿しました。イラストはミカスケ(イトノコ)さんの作品です(https://twitter.com/misokooekaki)。 。
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