猫型ペットロボットであるユズは、飼い主の主人に恋をした。 飼い主の依頼に従いオス猫のギョウザと遊び友達になろうとするも、ギョウザにはユズが猫を被っていることを見破られてしまう。 だがそれをきっかけにユズが自分をさらけ出したことで、ユズとギョウザは互いに心を開いた友だちとなっていく。 それから五年後、ギョウザはユズに対してプロポーズする。 だが、ユズは飼い主に恋をしており、さらには自身がロボットであることからプロポーズを拒否してしまう。 その後もギョウザは諦めずにユズに何度もプロポーズするが、ユズはそれを全て断ってしまう。 それからさらに五年後、ギョウザが亡くなった。 ユズはそのことによりショックを受け、強く胸が痛むことを自覚する。そして自分が本当はギョウザのことが好きであり、主人のことが好きなのはただのプログラムなのではないかと疑う。 ユズは自分の心が作られたものにすぎないのではないかと疑い、考えることを放棄してしまう。 それからさらに長い年月が経ち、ユズにも死の時が訪れようとしていた。 ユズは最後の力を振り絞り、主人にギョウザの最後の言葉を伝えて機能を停止する。 そして、ユズはあの世と思われる場所でギョウザと再会する。 ユズは「プログラムではない本当の恋をこれから始めよう」と誓うのだった。
読了目安時間:20分
この作品を読む