最強勇者の夫~陰であなたを支えます。

読了目安時間:3分

偉大なる探検家に花束を

LV18 第2の部屋

扉を進んだ先には またも壁に文字が刻まれていた。 ーーーー 信頼し合う者達は 離別を迎える。 束の間の別れに惑わされるな。 必ず出会う。 二人の絆が間違いでないのであれば。 ーーーー 前方には2つに分かれた道がある。 「これは 文字通り、二手に分かれろって事か。 フミヤどっちに行く?」 「じゃあ俺は 右で。」 フミヤの選択し進もうとする。 「フミヤ、ちょっと待ってくれ。」 ドレンはフミヤと手を合わせ 念じる。 すると ドレンとフミヤの手首に薄っすらと 不思議な紋様(もんよう)が浮かんだ。 「俺のスキルで【共鳴】って言うんだ。 互いの心拍や体力の低下があると 紋様の色の濃さで教えてくれる。 白が通常時、赤が濃くなるにつれ死に近づいてるって事だ。」 「なるほど どっちかがピンチな時の知らせだな。」 「ちなみに死ぬと黒になる。」 半笑いのドレンの顔が若干怖い。 「いやいや、縁起でもない事言うなよ。」 こうして 二人は互いに別々の通路に進んで行く。 ドレンと別れてから約10分くらいだろうか。 フミヤは奥へ歩き進んでいた。 ガコ・・ 「ん?なんか踏んだな。」 フミヤは踏んだ物が気になり 屈んで確認する。 その瞬間、ビュン・・・・ドゴン! 鎖に繋がれた大きな鉄球が弧を描き 屈んだフミヤの頭上をかすり壁に衝突した。 「ベン・・・殺す気か?」 激しいトラップにゾッとするフミヤは 通路の真ん中を歩くのをやめ 壁際を注意しながら 再び歩き出す。 「ぁぁぁぁぁぁ・・・。」 何か遠くでドレンの叫び声が聞こえた気がする。 「あっちも大変そうだな。 まー紋様に変わりはないし 大丈夫かな。」 ふと気を逸らした瞬間、壁から無数の 棘がフミヤに向かい飛んできた。 「うあっ。」 フミヤは咄嗟に(とっさに)身をよじり回避するが、 数本の刃が腕に刺さった。 「くっ 油断したな、痛・・。」 とりあえず 持っていた布切れで 腕の付け根を強く縛り止血する。 しばらく歩いていたが出血で目がかすむ。 意識が朦朧(もうろう)のフミヤは 自分がどれだけ歩いたかも わからなくなっていた。 やっとの長い1本道を抜けたフミヤは 驚き叫んだ。 「ドレン!」 そこには 血にまみれ横たわっているドレンの姿が あったのだ。 「ドレン、ドレン・・・!」 必死に身体を揺さぶり話しかけるが、応答がない。 ドレンは息をしていない。 「ドレン!・・ドレン。ドレ・・・」 「はは・・・ははは、ハッハッハ。」 フミヤは声高らかに笑う。 「ドレンの紋様に変化はない  死んでる訳ないだろ。」 フミヤは懐から取り出した調理用のナイフで 自身の指を少し傷をつけた。 痛みにより意識がはっきりとし 目の前の光景が晴れていく。 フミヤは分かれ道の手前で すでに倒れていたのである。 分かれ道の両脇には 青紫色の植物が無数にが生えていた。 ふと、もう一方を見ると ドレンも分かれ道の寸前で倒れている。 「ドレン、起きろ!」 フミヤはドレンを頬を何度か叩く。 「えっ、やめろー、フミヤ・・・耳の中にスライムを ツッコむな・・。」(どんな幻覚だ) 「えっ・・。」 ドレンもようやく目を覚ます。 「幻覚草だよ。ドレン。 俺達は石の文字を見た後、ここからほとんど動いてなかったんだ。」 「全て幻か。」 ドレンもようやく正気に返ったようだ。 正気を取り戻した二人はドレンの持っていた解毒草を口にし 再度 二手に分かれ進んで行った。 分かれ道は 互いが曲線を描くように形成されており ものの数分で合流し 一つの道となった。 そして、二人はその先にある次の扉を すぐに発見できたのであった。 「今回はドレンのスキルに救われたな。」 二人は第2の扉を突破した。

共鳴 紋様を交わした相手は互いに心拍や体力の低下がわかるようになる。 幻覚草 匂いを嗅いだ者に激しい幻覚をもたらす。

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