ただ君だけを、守りたいと願う

読了目安時間:9分

エピソード:9 / 23

8章 守るとは、力とは、なんなのだ。

貴族兵が去った後、ヴェルは再び、エリスの家にあった。 この不思議な大男と二日続けて話を出来ることが、イーラにとってはとても嬉しことだった。 だって知らないことを一杯教えてくれるから。 そして、自分が起こした危機をいとも簡単に解決してくれたから。 母のいないイーラの何よりも大切な人を救ってくれたから。 今日もひとしきりヴェルと話をした後、 昨日と同じように2階の自室へ上がって、 大男が一人になる頃合いを待つ。 「ふぁぁあぁ…まだかなぁ…」 イーラが2階へ上がった後、その日の家事を終えたエリスが 未だ食卓で(くつろ)ぐヴェルのもとへやってくる。 手元に淹れたてのコーヒーをもって。 「珈琲を淹れてきました、どうぞ、いただいてください。」 そういうと、エリスもヴェルの向かいへ腰を掛ける。 「・・・さて、どこから話しましょうかね。」 エリスが遠い目をしながら、言葉を選ぶ。 ヴェルは珈琲に口をつけながら、エリスを待つ。 「そうですねえ。ロクシーは不思議な子でした」 あなたが魔王ですか、とは聞かない。 「あの子は昔から探検が大好きでした。小さい頃は、今のイーラよりも活発で。 12歳になる頃には、家にいることがほとんどありませんでした」 今は亡き思い人の話。 その話を聞くと、何か鋭い刃で(えぐ)られる様な。 痛烈な渇きが喉奥に張り付く。 ごまかす様に、また一口、珈琲を飲む。 「たまに帰ってきて、古代文明の何かを持ち帰っては、自分の部屋に溜め込んでいましたかね」 その人はどこにあっても変わらない。 母の前でも。魔王の前であっても。 「彼女らしいな」 つい、と口から漏れる言葉。 エリスはその言葉に(わず)かに視線をヴェルへ移した後、 本人に関係がある記憶を探しはじめる。 「20歳をすぎたくらいの頃だと思います。今度は魔大陸にいくと言い出しましてね。」 まだ彼女が生きていた時の。 まだ人と魔族が争っていた頃の話。 「私はさすがに死ぬかもと、その時は止めましたよ。まだ、戦の最中でしたから。」 母の制止で止まるような女性ではない。 この場の二人ともよく知っている。 「私でも止めるだろう」 その女性が魔大陸にあったときも、相変わらずであった。 と言葉にせず伝える。 「ふふふ」 エリスはふと懐かしそうに目を細めた後 「私は大げんかしまして、ロクシーはカバンだけ持って家を飛び出してしまいました。 それから5年ほどたった頃でしたかね。ひょっこり家に帰ってきて、今度は魔王と結婚すると。」 そういうと、エリスはヴェルの方へ視線を向け、 少しだけおどけて見せる。 「当時はもう何が何だかわかりませんでした。」 ヴェルもそれに応える。 「素晴らしい女性だ。」 「…私もそう思います。イーラも誰に似たのやら。」 うむ。 まだイーラという少女を良くは知らないが、 思えばあちこちに面影を感じる。 戦時に一人で魔大陸へ訪れ、そして魔王に愛された探検家。 続く話は、イーラのこと。 「そこからしばらくしてかしら。終戦の直前。見知らぬ男性が訪れましてね。」 当時を思い出すように、 エリスはどこを眺めるでもなく、ふとドアの外へ目をやって。 「赤子だったイーラと一通の手紙を持っていました。 その時はすごいことを知らされたのに、暫くは実感がわかず、混乱してましたね…」 それは、終戦間際、人族が主要な戦いに勝利し、 魔王軍陥落(かんらく)も今や、という報せが届いてから幾日後か。 街行く人々の表情にも、笑顔が徐々に戻ってきた頃合。 ―魔王軍敗北が近い、ということは。 ―娘は魔王と結婚すると言って飛び出した。 中心街から少し離れた家に一人で住むエリスは、 その報せが届いてからというもの、気が気でならない時を過ごしていた。 そのうちの一晩。 ふいにドアを叩く音がする。 外は玄関灯がぼうっと照らすばかりの暗闇。 不審に思いながら、家事の手を止め、ドアを開ける。 「はいはい、こんな夜更けにどなた様ですかー。」 そこには、布で身を隠し、(うつむ)いて顔の見えない男。 少しばかり小奇麗で華奢な雰囲気に見える。 「突然すみません。」 男は焦ったように口を開く。 「い、いえいえ。どういったご用件でしょう?」 こんな知り合い、いたかしら。 玄関灯で照らされ、布の中から男の顔がちらりと除く。 酷い疲れを宿した紫の瞳。 「俺には時間がない。乱暴ですみませんが、これから言うことを信じてください。」 「は、はい。」 焦る男は捲し立てるように話す。 その口が紡いだ言葉。 「あなたの娘さんは俺が殺しました。」 エリスは何もわからなかった。 そして、飲み込む時間も与えず、男は布で隠れた胸元から何かを取り出す。 よく眠った小さな赤子。 「それと、この娘はあなたの孫です。本当は二人とも守りたかったのですが。本当に、不甲斐ねえです。」 「い、いえ。は、はあ。」 いずれ訪れる娘の訃報。もちろん覚悟はしていた。 しかし、こんな奇妙(きみょう)な形で知ることになるとは。 少しだけ、娘の突飛さを思い出したような、懐かしい気持ちになる。 ところで。 「あなたは・・・?」 少しばかり落ち着きを取り戻しエリスは問う。 「聞かないでください。それと、これ。あなたの娘さんが書いた手紙です。受け取ってください。」 「は、はぁ。」 やはり、何もわからない。 そのまま踵を帰す男。 と、何かに気づいたのか、去り際に背を向けたまま。 「それと。これは勘なんですけどね、きっとヴォルカスという男がその子を迎えにきます。その時はどうか。」 一呼吸置くと、ふっと空気を緩め 「よくしてやってください。」 そういうと、そのまま男は振り返ることもなく去っていく。 残されたエリスの手には、よく眠る赤子と、一通の手紙。 狐につままれた様な気持ちで、ドアを閉め、居間近くに数枚の布を敷き、 そこへそっと赤子を降ろし、まだ髪の生え揃わない頭をひと撫で。 確かに、娘と同じブロンドの髪がそこにあった。 暫く、赤子の様子を見て、起きないことを確認した後、 エリスは手紙をもって2階の部屋に上がっていく。 向かう場所は、数年間、誰も使っていない部屋。 その日は、遠くから咽ぶような泣き声と 赤子の安らかな寝息だけが、小さな居間にこだましていた。 無言で話を聞いていたヴェルが口を開く。 「家臣が迷惑をかけた。」 「いえいえ。あの方も、傷があるようには見えませんでしたが、何かものすごく体調が悪そうでした。きっと大急ぎで駆けつけられたんだと思っております。」 ふむ。 「確かに、そう言う男だ。」 「そうでしょうね。ヴェル様はきっとご存知の方なんでしょう。」 エリスはその答えにくすくすと笑う。 そして、すっと椅子から立ち上がる。 「と、私の思い出ばかりだと退屈ですかね。そうさね、2階の右手に元々ロクシーが使っていた部屋があります。 あれから1度も開けていませんので、埃が溜まっているかもしれませんが。ぜひ見ていってあげてください。」 「そうか。」 ヴェルは考える。 自分にその部屋に訪れることが許されるのか。 偶然訪れた場所。そこまではいい。 その部屋が、愛し、守ることができなかった人の部屋であることを知りながら、 踏み入ることを、一人亡くなった彼女が許すだろうか。 「うむ。」 訪れる静寂。 ふと、ヴェルは視線をエリスに向ける。 エリスの変わらない穏やかな瞳が視界に映る。 ―安心してください。 ―きっと娘は、最後まで貴方を愛していたでしょうから。 そう、諭された気がして。 「…感謝する。では、拝見させていただく。」 「…娘は愛されていたのですね。」 エリスはゆっくり息を吐いて、答える。 「…そうだ。」 肯定。キリキリと心が削られる音がする。 ヴェルは立ち上がり、エリスに視線で礼をする。 それを受け、エリスはヴェルが口をつけたカップを手に取り、 見送るような視線をヴェルへ向けた後、キッチン奥へと向かっていった。 エリスの後姿を見送ると、ヴェルは居間の後ろ手ある階段に足をかける。 一歩、また、一歩。 なぜこうも一歩が重いか。 階段を一つ上がるごとに息が詰まるような感覚が強くなる。 一歩、また、一歩。 たった十数段の階段。一段を登るたび、出会いから、そして死別までの。 切り取られたコマ割りのように思い出が浮いては消える。 そして上がり切った先、右手の部屋のドアノブへ手をかける。 ・・・ふむ。 暫くの逡巡と覚悟。 恐る恐る手をかけ、開いたドアの先には。 「ふむ。埃の匂いしかせんな。」 何もなかった。 あるのは、彼女が集めた本、地図、遺物の山、魔大陸へ渡る前の、彼女の宝物達。 「くだらぬ期待かもしれんが、少々の匂いなどを感じられると思ったが、全くないではないか。十年というのは、それほどにも長いのか。」 心が欲したのは彼女の残痕(ざんこん)。 誰もいない部屋で一人、口から出たのは下らない期待をした己への悪態。 「万に届く時を生きてきた私が、なぜたった十年を、たかだか十年ばかりをここまで長いと感じるのだ。」 そして自嘲。 ふむ。 何を言われたでもなく頷いた後、ヴェルは積まれた遺物一つを手に取る。 「これがロクシーの…君の、宝物、か。ふむ、ガラクタだらけではないか。どれもこれも確かに古代の物だが、価値はいかほどもない。」 思い出の彼女が目に映ったかと思うと、 すっと(もや)にのまれていく。 それでも、記憶から無理やり引き戻すように 手に取った遺物に愛する者の姿を重ね、無為に語りかける。 「ロクシー、君はこの程度の目利きしかできんのか。まったく…」 10年の間、閉ざしてきた想いは。 いつか時に飲まれて、消えることを願った想いは。 「なぜ私は、これだけの力がありながら。これだけの知恵がありながら、君を守れなかったのだ。」 いつだって 「なぜ私は。守るとは、力とは、なんなのだ。私のこのような知恵など。この部屋にある君の宝物にも及ばぬグズである。」 なぜ 「こんなにも私は惨めなのだ!なぜ!!」 想いの拳を叩きつける先もない。 そのまま、地に膝をつけて視線を下へ向けると、 一つ、また一つ、床板の上に水跡を残す様が目に映る。 ポツ、ポツ。 「んー…あれ。ヴェル?」 突然背中から声を掛けられる。 「イーラか?」 「…泣いてるの?」 ばつが悪そうに。 ふむ。 「起こしてしまったか。すまぬ。」 ごしごし。 眠い多気な瞳を擦った後イーラは答える。 「んーん。大丈夫。ヴェル、どうしたの?」 「昔を、思い出したのだ。」 自嘲気味にヴェルは口元を緩め、答えた。 「そうなの。負けたの?」 「そうでは…いや、そうだ。」 力ない声で工程を口にするヴェルの下へイーラは近寄り、 そっとその頭を自分の胸へ抱き寄せる。 「大丈夫よ。ヴェルは強いから。」 「そんなことはない。」 「大丈夫。次は勝てるよ。」 耳に届く言葉に。 「イーラよ、何度も間違えてきたこの私に、また次など、あるのだろうか。」 「うん、あるよ」 …そうか。 「うん。誰にだって、いつもあるんだよ。」 ………そうか。 「すまない、すまない、イーラよ。」 口から溢れる懺悔の言葉 「すまない…そなたの大切な人を…私は守れなかった」 「大切な人?」 そなたの、母を… 「ばあばは今日助けてもらったよ。どうしたの?」 当人が一つも自覚せぬ事実。 「そうか。母の記憶もないのか。すまない…!!」 「ううん、大丈夫よ。」 なぜ 「すまない。」 「ううん。」 なぜ。守れなかった。 「…すまない。」 「いいよ。」 「すまない…すまない…ぜ…なぜ…ああ、あ、あああ、なぜだ、なぜだああああああああああああああ。」 堰を切ったようにあふれる想い。 「ヴェル、好きよ。」 イーラは泣き崩れるヴェルをみて、この人を守らないと。 そんな気持ちを強く感じたのだった。

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