愉快な5人の超絶イケメン戦記

読了目安時間:3分

エピソード:16 / 27

2-3

 「mirror(ミラー)!」  Bが魔法をかけた。  電磁波を含めた全ての物体を跳ね返すことのできる、 ホログラムの大きな鏡が出現した。  ミラーの陰で、 Gは両手を合わせ、優しく広げて、 ホログラムのパチンコとコーヒー豆を現出した。  Rは横で、筋トレを始めた。  Yは腹の前で、 両手を器のような形を作ると、 ホログラムでカレースパイスとしての 大量の唐辛子を出した。  GがBの現出したミラーに隠れながら、 首の目玉めがけて、 パチンコでコーヒー豆を飛ばした。  しかし、マシンガンの弾に当たって はじき返されてしまった。  「諦めんな!G!」  「そうですね。もう一度、やってみます」  Rは横で、筋トレを続けている。  Gが首の目玉めがけて、 パチンコでコーヒー豆を飛ばした。  しかし、大量のマシンガンから、 大量の弾が飛んできて、 はじき返されてしまう。  「諦めんなよ、G。 諦めたら、終わりなんだぞ!」  RがGに声をかける。  「そうですね。頑張って、続けます」  Gのホログラムのコーヒー豆は、 無限に出てきた。  Gの指に、少しマメができ始めた。  「俺にもパチンコ、出してくれるか」  W&Bが横から声を掛けた。  「私にも、ひとつ」  Bも声をかけた。  GとW&BとBの3人で、 目の前のミラーの陰から、 首の目玉めがけて、 コーヒー豆パチンコを打ち続けた。  アバンダンが、少し疲れてきたのか、 マシンガンの勢いが少し弱まってきた感じだ。  3人の、指にはマメができた。  Gの指の血豆が潰れてきた。  「血が出ているじゃないか!」  「大丈夫です。頑張ります」  その声が、アバンダンに届いた。  「ん?『大丈夫です。頑張ります』・・・か・・・  昔、仕事中によく言った言葉だわ・・・」  「image(イメージ)!」  Yが、唐辛子パワーで 必殺技の『イメージ』を発動した。 この必殺技は、過去の幸せだった出来事、 もしくは、起こりうる望ましい未来のビジョンを 匂い、音声、質感付きのホログラムや 微粒子映像を空間に具現化させることによって 相手にイメージさせることにより、 過去に肯定感を、未来に希望を 持たせようとするものである。  アバンダンの若かりし頃、 看護師時代の微粒子映像を アバンダンに見せ始めた。  「うわ~、ほんとに、美人だわ~」  映像を両手から出しながら、 Yは涎を垂らした。  「お美しい看護師さんですね」  「美人だな」  「き、綺麗なお姉さんだ」  「こんなに綺麗だったのに、 なんであんなになっちまったんだ?」  若い美人看護師が、大きな総合病院内で 笑顔で患者に対応したり、 医師の指示を聞いて 休む間もなく動いたりしていた。  「いいい、い、痛い・・・」  「大丈夫ですよ、もうすぐ良くなりますからね」  「ほんとかね。わしは死ぬんじゃないのかね」   末期がん患者のケアをしていた。  「じゃあ、痛いとこに貼っておきますね」  モルヒネパッチを貼っていた。  末期がん患者に対する、 献身的なケアに対して、 患者の義理の娘が病院にやってきて 美人看護師に丁重に頭を下げて、礼を言っていた。  「ああ、そう言えば、 感謝されていたこともあったわ」    感謝された経験を思い出したことで、 アバンダンの攻撃力は弱まっていった。  「マシンガンの勢いがかなり弱まったな」  「今だっ!」  Gのコーヒー豆が、首の目玉めがけて飛んでいく。  コーヒー豆が、目玉に命中した。  「ウッ・・・・」  怯んだところで、Rが『空中浮遊』をして、 首の目玉にパンチ!  「ギャアアアアアアア・・・」  上に伸びていた首の目玉が閉じて無くなり、 無数の銃口も全て無くなった。  首はスルスルと縮んで元に戻った。  「アバンダンさん、 僕たちはあんたをやっつけようと しているわけじゃないんだよ」  「看護師時代だけではなく、 他にもいろいろと、 人間社会に背を向けざるを得ないような 辛い経験を されてこられたのではないかと思います」  「私たちはあなたに対して そのようなことはしない」  「あんたにはムカついたけど、 辛かったんだよな」  「アバンダンさんの持つ心の痛みは、 俺たちにも少しわかります」  「みなさん・・・」  アバンダンは目に涙を浮かべると、 絆創膏をひとつ、Gに手渡し、 緑色の粒子となって、消えた。

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