愉快な5人の超絶イケメン戦記

読了目安時間:3分

エピソード:19 / 27

第4章 Rの敵、ラックオブアテンション

4-1

 翌朝10時に、第5広場に5人は集合した。  「Gの敵とBの敵に、 見事に対処できた諸君を誇りに思う。 次はRの敵だ。情報提供をする。 検討を祈る。以上」  5人の目の前に微粒子映像が現れた。 『lack of attention(ラックオブアテンション)』 という名の、Rの敵が表示された。  「随分、可愛い顔してますね」  ネズミのような、ハムスターのような、 可愛らしい顔がズームアップされた状態で映った。  カメラが引いていき、 ラックオブアテンションの全体像が映された。  それはまるで、 5メートル程もある太い毛で覆われた ハリネズミのような様相であった。  「うわっ、なんだこりゃ!」  「・・・ある意味、ホラーですね」  「ほとんど、『毛』じゃねーか!」  「毛の先端をよく見てください。 ナイフになっているようです」  「長すぎる毛の先端がナイフになっている、 可愛らしい顔した動物か・・・・」  「コスチュームが変わる感じはないな」  「ということは、地上戦だろう」  5人を取り巻く環境が、瞬時に変わった。  「く、暗い・・・」  「明るくしましょう」  Gがホログラムで『浮遊電灯』を現出した。  これで5人の視界は、常に照らされることになった。  「なんだか、洞窟の中みたいだなぁ」  どうやら、どこかの洞窟らしい。  「ここにアイツがいるのか!」  「いました」  『浮遊電灯』に照らしだされたRの敵、 『ラックオブアテンション』は、 毛足が5メートルほどもあり、 洞窟の直径を埋め尽くしていた。  ラックオブアテンションが僅かに動く度に、 毛先の細いナイフが、 洞窟の内側をガリガリと削っていた。  「痒い」  ラックオブアテンションは、 身体が痒いようで、 上体を素早く身震いさせると、 毛先のナイフが、 洞窟内部を削って砂埃がたった。  「うわっ、ぷっ、す、砂埃だ!」  「ゲホッ、ゴホゴホッ」  「こ、これでは、対戦どころではありません!」  「あ~痒い。外に出よっかな」  下を向いていたラックオブアテンションは、 ようやく目の前の5人に気づいた。  「誰だ!そこを退け!俺は外に出たいんだ」  「俺たちも外に出るよ」  ラックオブアテンションの 横をすり抜けられるほどの隙間はない。  あの細くて鋭いナイフに、切り刻まれてしまう。  ラックオブアテンションが、5人に近づいてくる。  どうやら、5人の背中の方向に、出口があるらしい。  「回れ右した方向から微かに風が吹いてくる」  『浮遊電灯』に照らされながら、 Bの指示通りに、5人は出口目指して走った。  5人は洞窟の外に出た。  岩場がところどころに散見する草原だ。  「しかし、ここがアウトオブコントロールの巣なのかぁ」  「洞窟の直径はギリギリだな」  「狭くないのかな」  「ネズミの類は狭いところを好みます」  「来たか?」  洞窟から黒くて大きい毛の塊が出てきた。  「で、でかい・・・」  「しかし、身体の部分は、山ネズミ程ですよ」  「ほとんどは、あの黒くて太い毛なんだな」    「あ~痒い!」  ラックオブアテンションが、 左右交互に身体を捻って、 あらためて大きく身震いをした。  すると、 一部の毛とナイフの繋ぎ目が切れて、 毛先のナイフが5本ほど飛んだ。  「うわ、あっぶね!」  「あのナイフの飛んだ先、大丈夫だったかな」  「とにかく、あのナイフ、危ないな」  どのように攻撃すればよいのかわからない。  とりあえず、 Yの唐辛子で刺激してみることにした。  Yが、ホログラムの カレースパイス用唐辛子を 大量に現出した。  Gがホログラムのバケツ付きドローンを現出した。  YがGの出したヘリコプターのバケツに唐辛子を詰めると、 Gがドローンを操作して、 ラックオブアテンションの上部に飛ばした。  ラックオブアテンションは、 身体の痒みに集中していて、 今度は腹が痒くなったようで 下を向いていたので気が付かない。  ドローンを操作して、バケツの中の唐辛子を ラックオブアテンションに向けてばら撒いた。  唐辛子が毛の先端に 触れた感触が僅かにあったようで、 ラックオブアテンションはまた身震いをした。  すると、毛先のナイフが唐辛子を刻んだ。  唐辛子の白い種が、 ラックオブアテンションの目に入った。  「うわっ!いてえっ!な、なんなんだ!」  唐辛子の種が目に入った ラックオブアテンションは、 怒り心頭に発して、 体長を2メートルぐらいにまで巨大化させた。

コメント

もっと見る

コメント投稿

スタンプ投稿


同じジャンルの新着・更新作品

もっと見る

  • ブレザーと機関銃

    快☆感!となるかは不明

    7,700

    50


    2022年9月30日更新

    内部抗争の末生き残った少女が、家族の仇をとるために暴れる話。

    • 残酷描写あり
    • 暴力描写あり

    読了目安時間:22分

    この作品を読む

  • 妖面術師―ヨウメンジュツシ― 

    諸事情により書き方を全体的に変更しました

    1,100

    0


    2022年9月30日更新

    《妖面術師》。それは妖しいお面に宿る存在と契約を交わすことにより摩訶不思議な力・現象を操る者。そんな存在に遭遇してしまった藏野井辰巳は、そこで初めて己の身に降りかかる死の恐怖を体感する。そんな辰巳のもとにどこからともなく現れた大きな欠損が見られる蒼いお面。一縷の望みを賭けて蒼いお面を手にし、どうにか難を逃れることが出来た辰巳だったが、その蒼いお面は妖面術師の間でも語り継がれる曰く付きの妖面であることが判明し――。 ※作者の完全趣味創作※ 納得いくまで書いては消してを繰り返すため更新は激遅不定期

    • 暴力描写あり

    読了目安時間:36分

    この作品を読む

読者のおすすめ作品

もっと見る

  • 落零〈rakurei〉~おちこぼれ達の退魔伝~

    妖魔VS退魔師のバトルファンタジー

    490,850

    2,303


    2022年7月11日更新

    ──これは少年の物語である。 男子高校生、五十土五奇(いかづちいつき)の平和な日常は、とある一体の”妖魔”と呼ばれる存在によって破壊された。 父子家庭で育った五奇がある日学校から帰宅すると、何者かの手により、父の精神を破壊されてしまったのだ。 「キミ可愛いね? 優しく殺してあげようか?」 その魔の手に襲われそうになった所を、白いマントの男に救われた五奇は、敵が”妖魔”であること、それを倒せるのは”退魔師”だけだと教えられ、父の仇を討つため退魔師を目指すことになる。 それから三年後、退魔師達が所属する、特殊対妖魔殲滅部隊(とくしゅたいようませんめつぶたい)通称:トクタイに、なんとか入隊出来た五奇だったが、割り振られたチームは”おちこぼれ”達の巣窟だった!? 前途多難な落ちこぼれ退魔師達の物語、開幕! (表紙イラストは梅咲しゃきこ様https://twitter.com/Ume_syakiです) (こちらは小説家になろう様、カクヨム様、Nolaノベル様でも連載しております)

    • 残酷描写あり
    • 暴力描写あり
    • 性的表現あり

    読了目安時間:4時間40分

    この作品を読む

  • メリッサ/クリア・カラー

    アイドルとアイドルが戦う小説です。

    18,300

    0


    2022年9月30日更新

    アイドル大戦国時代――国家によるアイドル活動の推進プロジェクトが行われ、5年の月日が経過した。 激動のアイドル界のトップに君臨しているアイドルグループ『i─Con』は新メンバーの募集オーディションを開始し、数万人の少女達が夢をかなえるために応募する。 他人と違う身体的特徴から過去にいじめを受けていた少女、千倉ヒカル 彼女は過去のトラウマから中学生になっても1人も友達を作らず、孤独な日々を過ごしていた。 そんな彼女も中学校を卒業し、16歳の春を迎える。 ずっと憧れだったアイドルグループ『i─Con』に入るため、彼女もまたオーディションに参加する。 アイドルとは―― ファンとは―― アンチとは―― 幸せとは―― 勝利とは―― 千倉ヒカルの人生を懸けた戦いが今始まろうとしていた。 ※アルファポリスでも連載中です。

    読了目安時間:13時間27分

    この作品を読む