愉快な5人の超絶イケメン戦記

読了目安時間:3分

エピソード:14 / 27

第2章 Gの敵、アバンダン

2-1

 5人の居る場所の景色が瞬時に変わった。  宙に浮かんだ飛行物体の中ではあるが、 5人はVR空間の中にいた。  多分、広さは モザンビークの国土ほどはあるのだろうか。  見渡す限りの山々、 遠くの方にまで山脈が見える。  山岳地方のとある平原、といった場所だ。  と、5人の目前に突如、微粒子映像が現れた。  「これがGの敵、『abandon(アバンダン)』だ」 と、5か国語で字幕が表示され、 アバンダンの動画が表示された。  ところどころ破れた緑色の衣服を身に纏い、 背中を丸めた、 弱々しい痩せた老婆がトボトボと歩いている。  「へ?こいつ?」  「弱そう。婆さんじゃねーか」  「ははははは。1人目は楽勝って感じだな」  「みなさん、協力して頑張りましょう」  「・・・いや、油断はできないかもしれない」  微粒子映像は消えた。  そして、5人の前方50メートルぐらいのところに、 さっきの婆さんが現れた。  「あの前方に歩いている方が、アバンダンですかね」  「あのお婆様を…少し気が引けますね…」  「…パンチを浴びせる気がしねえ」  アバンダンの弱々しさに、戦闘力が削がれる。  「と、とりあえず、ミッションですから」  「そうだ、とにかく近づいてみよう」  5人は共通した超能力『空中飛行』で空中を 飛行物体のように飛んで、婆さんに近づいた。  5人は地上に降り立った。  「すみません、アバンダンさんですか?」  Gが声をかけると、アバンダンは、 徐々に緑色の粒子になり、消えた。  「・・・消えた」  「どこいっちまったんだ、おい」  Bに降りてきた直感のまま、振り返ると、 後方20メートルぐらいのところに 婆さんが立っていた。  「こっちだ」  「え?」  4人が振り返ると、少し遠くに婆さんがいた。    5人は『空中飛行』して婆さんの近くへ。  「アバンダンさん、ですよね」  Gが話しかけて、婆さんの肩に触れた。  質感はある。  しかし、次の瞬間、また緑色の粒子になって、消えた。  「また消えやがった!」  「どうなってんのぉ、もう」  Bが感覚を研ぎ澄ますと、今度は山の方向を見て、指さした。  「あの山の頂上を見て」  4人が山の方向を見た。  「今度は山の頂上にいらっしゃいました」  5人は『空中飛行』で、 アバンダンのいる山の頂上へ飛んだ。  アバンダンは休憩用のベンチに座って お茶をすすっていた。  5人はアバンダンの近くに駆け寄った。  「おい、てめぇ、婆さんだと思って 手加減してやってんのに。舐めてんじゃねえぞ!」  Rがパンチを喰らわそうと拳を振り上げると アバンダンは即座に緑色の粒子になって消えた。  「あーっ!くっっそ!!」  すると、アバンダンはRの背後に現れ、 手に持った杖でRの頭を叩いて、消えた。  「くっ・・・っっってぇ~なあああああ!!」  Rの怒りが、MAXに達した。  「この婆さん、瞬間移動ができるんだな」  「『ホログラム現出』を使ってみるのは、どうかな」  『ホログラム現出』は、5人に与えられた超能力で 5人のメンバーが想像した通りのホログラムが現れ、 想像した通りの動きをさせることができる。  「くっそ!リベンジだ!」  Rが両手を前に伸ばし、ボクサーのホログラムを現出した。  「婆さんがどこに行っても、パンチし続けろよ!」  Bが日本の伝説の蛇『八岐大蛇』のホログラムを現出した。  「婆さんに巻き付いて、放すなよ」  『八岐大蛇』に跨ったボクサーが、アバンダンがいる 遠くの山頂めがけて猛スピードで飛んでいった。  「『八岐大蛇』に乗るのでしたら、 『浦島太郎』の方が良かったですかね」  「『亀』ですよね、乗ったのは」  「爺さんになっちゃうじゃねーかよ!」  「年齢的にはベストマッチ」  「乗ってたのって、『亀』ですよね」  「っていうか、 『浦島太郎』がどうやって戦うんだよ!」  遠くの山の山頂で、 不意を突かれたアバンダンは Bの出した『八岐大蛇』に巻き付かれた。  「う・・・ううっ」  アバンダンの瞬間移動能力は、 猫背でないと発動しない。 『八岐大蛇』がアバンダンの背中を 反らし気味にするように巻き付いているので 瞬間移動能力は発動しなかった。  「婆さん、もらったぜ!」  Rの出したホログラムのボクサーが アバンダンに殴りかかろうとした、その時、  Rが両手を開いて前に出し、 両手を握って両腕を下ろした。  Rの現出したホログラムのボクサーが、消えた。

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