異世界転生物語〜願いが現実になることがある〜

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29.時空の狭間の魔王姫と勇者ラータ

チャコと呼ばれる黒い飛竜が大きく鳴いた。 「ピエーー!」 主人のを探しているように、魔王姫が消し飛んだ残骸の上空をぐるぐるとまわっている。 アヤはそれをさらに上空より見下ろしていた。 「ねぇラータ。私はどうなっちゃったのかな?」 宙に浮くラータは優しく応える。 「体と魔剣を分けて転移させ封印した。魂だけ残してね。」 「そっか。 私ね。世界を救うとか、滅亡させるとかどうでもよかったんだ。本当はそんなのどうでもよかったの。でも目の前の人が苦しんだり、喜んだりするのを見てたら、せっかくなら喜び合う方がいいよねって思って。 結局、私がやってきたことって間違っていたのかな?」 「アヤがやってきたことは正しいとか間違っているとかじゃないんじゃないかな。 正しいと思う人には正義に見えるし、間違ってると思う人には悪に見える。 だから自分の思いを形にしていっただけなんだよ。」 「これから私どうなるの?」 「体は封印されたから魂のままだと消えてなくなっちゃうね。 何かに器に移さないと。」 「魂を移す?」 「そう君の体は魔剣ラグナロクと離して封印した。魂は、アヤのために残しておいてあげようと思って。シンバにもよろしくって頼まれてたしね。」 「あっ!転移先見つかったみたい。龍神が見つけてくれた。」 ラータは笑顔でアヤの魂を見つめた。 「今までの記憶はすっかり消えてなくなる。今度は幸せになるんだよ。」 そうしてアヤの魂は空から消えた。魔王姫としての記憶をなくし、新たな体を得た。 アヤは産まれたばかりの赤ん坊になっていた。 その女の子は優しい竜人族の両親に「ミムリ」と名付けられた。

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