マジョルカ・マジョリテ

読了目安時間:10分

エピソード:25 / 65

Ⅲ 〝真実の門〟

  「ルーク……」  ヴァインは絶句していた。  そりゃそうだろう。突然、女を担いで帰ってきたのだから驚くのも無理はない。  出がけに『へんなもの買ってくるなよ』と、念を押されたのも覚えている。  ルークは竪琴弾きの女を部屋に運ぶと、苦しまぎれに事情を説明した。 「つい──、勢いでそうなった」  ヴァインは困ったような顔をしたが、咎めるようなことは言わなかった。  ただ──。  一緒には行動できない。  明日、自分たちは出発する。  リューリュは運ばれている間も、意識がはっきりせず呼びかけても返事をしなかった。  寝床に運ぶと、そのまま眠り込んでしまった。 「大丈夫かな」  女の顔を覗きこんだが、ぴくりとも動かない。 「眠らせておけ」 「でも」 「見た感じ怪我もしてないようだ。疲れて眠っているんだろう」  ヴァインは、自分の荷物を背もたれにして床に座っていた。  今夜の寝床はリューリュが占領してしまったので、ルークと同じ床で寝ることになったのだ。 「そうだっ。忘れていた」  買ってきた焼き物をあわててヴァインに渡した。  木の葉で包まれていたが、中をあけるとべチャべチャに潰れている。 「なんだこれは。食べ物か」 「美味かったんだよ、焼きたては……」  固くなっているが、手でちぎって食べてみると、甘辛い味が口のなかにひろがる。 「美味いな」 「だろ」 「だが、焼きたてが食べたかった」 「……だから、ごめんって」 「きっとおまえは、何本も食べたんだろ」 「えっ」  ルークの顔が固まった。 「い、一本だけだよ」 「いや、二本は食べたはずだ」 「ぐっ……、よく分かったね」 「ずっと一緒にいて、分からなくてどうする」  すべてお見通しのようだ。  ルークが何を考え、どう行動するのかだいたい把握できるらしい。  それでも、はじめはぎこちない関係だったが、苦楽を共にし、ふたりにしか通じない絆のようなものが出来つつあった。  育ってきた環境も考え方も違うが、いまではなんの隔たりもなく言い合えるのだ。 「うっ……」  寝床のなかでリューリュが寝返りをうった。  どうやら目を覚まそうとしているようだ。  ヴァインは立ち上ると、そのまま部屋を出ていこうとした。 「ルーク、後はおまえにまかせる」 「わ、わかったよ」  残されたルークは、この後始末をひとりでつけなくてはならなかった。 「気がついた?」 「あっ──。あなた、ルーク? あたしはいったい……」  リューリュは青ざめたようすで、あたりを見回していた。  彼女が言うには、自分たちと別れてからペリーヤの町には行かず、ほかの地域をさまよっていたらしい。ある平野を歩いていると、野盗に捕まり、奴隷商に売られたそうだ。そのまま馬車に乗せられ運ばれてきたらしい。  馬車のなかは、同じような境遇の者や、親や兄弟に売られた者もいたそうだ。とても狭い環境で、食事どころか水さえも与えてもらえず、満足に眠ることさえできなかったらしい。  この町に着いてからも意識はもうろうとし、なにも覚えてないそうだ。 「ルークが、あたしのために──」  事情を説明すると、涙をながして感謝していた。  飲み水を差しだすと一気に飲み干している。  ようやく一息ついたのか、誰かを探すような目をした。 「あの、ライズンさんは?」 「ライズン?」  誰のことかわからなかったが、ヴァインの偽名がそんな名前だったことを思い出した。 「ああっ、ライズンね。ちょっと用があって出かけている」 「そう」 「それにオレたち、明日にはここから出ていくんだ」 「明日──」  リューリュは不安そうな目になった。 「だからリューリュとは今夜でお別れなんだ。できれば安全なところまで送ってあげたいけど、オレたちは行かないといけないんだ」  彼女のために、安全な場所などあるのだろうか。  東国は野蛮な無法地帯で、北国の山育ちの自分には馴染めそうにない場所だった。 「大丈夫よ」  静かな口調で承諾した。 「あたしのことは心配しなくてもいいの。べつに……、こういうことは初めてでもないし」 「リューリュ……」 「竪琴さえあれば生きていけるわ」  どのような生活をしてきたのか想像はできないが、ルークには立ち入るべき事柄ではないと思った。  リューリュは寝床から起きると、乱れた髪を梳かし、崩れた衣服をととのえた。  床におかれていた竪琴を手にとると、壊れていないか丹念に調べている。  ポーンと弦をはじくと、低い音がなった。  弦は一列ではなく、二列に張られた珍しい竪琴だった。  ひととおり調弦すると、全弦を指でかきならした。  美しい和音が響いた。 「オレ、リューリュの作った曲は好きだよ」  どこか艶やかで、ちょっぴり切ない曲調だ。  ルークの村で伝わる歌とは、まったく違う種類のものだった。  歌は口伝によって受け継がれ、楽器を鳴らす者はべつにいた。  ルークは楽師ではないので、歌しか教えてもらえなかった。  リューリュのように楽器を使い、自分で歌をつくれることが羨ましかった。 「触っていい?」 「いいわよ」  琴の弦に指を絡ませた。  リューリュのように巧みに弾けるはずもないが、なぞるよう滑らすと音が鳴った。  少し、鈍い音がした。 「やっぱり、リューリュのようには弾けないや」 「うふふ」  そんなとき、ひょっこりとヴァインが帰ってきた。  リューリュは琴を鳴らすのをやめ、ヴァインに向かって一礼した。 「大丈夫のようだな」 「休んだら元気になりました」  恥じらいながらも、さらに頭をたれていた。 「これを」  ヴァインが袋を差し出した。当面の食料だという。  どうやら買出しに行ったらしく、そのなかで、リューリュが食べれそうなものを渡していた。  リューリュはゆっくりと咀嚼(そしゃく)しながら口に運んでいた。  彼女は食が細く、もう腹が満たされたのか差し出されたものの半分も食べなかった。 「そうだ」  ルークにある考えが浮かんだ。 「よかったら、オレの村に行かないか?」 「ルークの村?」  ここから遠いのはわかっている。  でも、この無秩序な地域にいるよりは遥かに過ごしやすいはずだ。  彼女ほどの腕前があるなら、楽師として迎えてくれるかもしれない。 「山奥だけど住みやすいよ」 「どこにあるの」 「北の国にある」 「北──? 行ったことがないわ」 「お祭りとかあるよ。それに、やたら歌ばっかりうたっている」 「そうなの」  リューリュは、わずかに興味をしめした。  数年に一度しかしない《マナラの生誕》は、最大の祭りだった。  三日三晩歌をうたい、娘たちは踊る。 「懐かしいな……」  祭の歌が、頭の中によみがえった。  軽快なリズム、生命の歓喜。  喜び、調和、すべての生きとし生けるものの巡りや、循環を讃える。  ルークは、無意識に鼻歌をうたっていた。 「楽しそうね。村の名前は?」  リューリュが尋ねた。  べつに深い意味はなかった。  通り名のオルドス村ではなく、古くから伝わる名前をルークは告げた。 「〝アフェリアルフェイセサス〟って言うんだ」  一瞬。  空気が張りつめた。  そして、リューリュのそばにあった竪琴がきしみだした。  ビシッ!  弦がバリバリと唸り、悲鳴をあげるような音が鳴った。 「うわっ、どうしたんだ!」  竪琴を見ると、すべての弦が切れていた。 「まるで、引き千切られたように切れている」  ヴァインが触ろうとすると、奪い取るようにリューリュが引きよせた。 「きっと……、きつく張り過ぎたから切れたのよ」  ふたりの視線から隠すように、すぐに袋に入れた。  そして、すこし気分が悪いので、外の風に当たって来るといって部屋から出ていってしまった。  ルークは心配しながらも、リューリュを見送った。 「大丈夫かな。それにしても、どうして弦が切れたんだろう?」 「なにかの波動に反応したのかもしれないな」 「波動?」  ヴァインは、思いを巡らすように口許に手をやっていた。 「ある楽器は音を奏でると、まわりに波動をおこすという。その波動の影響力は強く、聴く者を意のままに操れるらしい。それを踏まえて考えてみると──、あの琴は、特別な音に対して、異常に反応したのかもしれない」 「特別な音?」 「おまえは〝アフェリアルフェイセサス〟と言った」 「たんなる村の名前だよ」  そう、とヴァインは頷いた。 「アフェリアル・フェイセサスとは、古代の言葉だ。いや、古代の呪文でもある」 「呪文──」  村で口にする歌には、似たような言いまわしが多かった。  意味はわからないが、独特の言葉で語り継がれている。 「古代の言葉で〝真実の門〟という」 「真実の門……」 「音の波動は、聖なる響きを宿している」  ヴァインはそれきり何も言わなくなり、深く思索しはじめていた。      ***      ***  日が落ちても町の活気は衰えない。  夜が深くなるほど淫らで廃頽(はいたい)的な気風が濃厚になる。となれば、女がひとりで出歩くのは危険で、徘徊する男たちの格好の獲物となるだろう。  リューリュとてそれは承知していたが、ある者と落ち合うために急ぎ走っていた。  町の片隅にある廃屋に、男がひとり待っていた。  切れ長の目に腕には四本の角がある獣を模した〝モンファ〟とよばれる刺青があった。  ファンダレイは、近づいてくる彼女を迎えた。 「どうした、血相かえて」 「残念だけど今夜は無理だわ」  リューリュは乱れた呼吸をととのえた。 「竪琴が壊れてしまったの」 「自慢の歌が唄えないということか」 「ええ」  ファンダレイは意に介さず、今夜の計画を実行すると言った。 「おまえの歌声がなくてもさして問題はない。やつらは命じられた通り暴れるだろう」 「でも──」  アスルの村でもペリーヤの町でも、リューリュの歌声が彼らの正気を失わせた。  彼女が持つ竪琴には、あらゆる者を狂わせる力があった。  幻惑の琴(オキニアス)は、ギルダガルドの血脈をうけた恨み節を奏でる古い楽器だ。  ひとたびかき鳴らせば、音の妖気に誘われ、死ねと命じれば湖にさえ身を投げる。  音の調べは妖しく、誰もが自分を見失うだろう。 「代わりに《ペプラの実》と、この石の力を借りればいい」  ファンダレイは、どす黒く濁った鉱石を掲げた。  共鳴する石(セントマリノア)は、命のエネルギーを吸い取るごとに、青色だった石が黒く変色していた。  片目の少年──エクアスが持つ石ほど大きくないが、内在した負のエネルギーが、まわりを脅かす力はかなりのものだった。  先ほども石の力で町の者を〝狩った〟。  石を掲げると生命力の弱い者は、自身のエネルギーが吸い取られる。そこへ《ペプラの実》を体内に埋め込めば、身体は支配され、ファンダレイの意のままに操れる人形となるのだ。  切られても痛みを感じることはなく、どこまでも忠実なしもべとなる。  そうして造られた兵隊たちが、この町を取り囲んでいた。 「ヴァインをどうするつもり?」  リューリュは奴隷商に捕まったふうを装い、この町に紛れ込んだ。都合よく彼らに近づくことができたが、それからの手立てが思い浮かばない。  ファンダレイは冷たく笑った。 「今宵の惨虐(ざんぎゃく)なる宴に参加させる。なんの目的で、この地の果てまで来ているのかわからないが、幸福(さいわい)にも死んでしまえば、こちらとしては願ってもないことだ」  魔王・ラグラーンの復活まで、あまり邪魔はされたくない。 「そしてあの少年をさらって来いとの命令があった」 「ルークを?」 「川に落ちても死ななかった。あの子は、なにかを握っているかもしれん」  リューリュは胸にある竪琴を握りしめた。  ルークの発した言葉に、幻惑の琴(オキニアス)の弦が切れたような気がした。 「殺しちゃだめなの」 「エクアスさまが連れてこいと言っておられる」  ルークは魔界では手に入いりにくい《共鳴する石》の原石を持ってきたらしい。  どんな方法で手に入れたのだろう。  あの石は素晴らしく共鳴し、すべての生物のエネルギーを、たちどころに吸い込んでしまう。 「どうやって人間界から戻ってきたのか。なぜ大総師と共にいるのか。いたく興味をしめされた」 「北の国に住んでいたらしいわ」  村の名前を聞いた瞬間、身がすくんだ。  自分にとって操りやすいと思っていた者が、突如として得体の知れない者に変わった。 「やはり、殺したほうがいいんじゃない」 「だめだ」 「でも、なんだか嫌な予感がする」 「捕獲しろとの命があった」 「でも……」 「どうしたんだ、何をあせっている。今宵、エクアスさまは、この町が燃えて()ちていく情景を所望された。近くに──おられる」  彼の命令ならば従わなければならない。  リューリュは不服だったが、うなずくしかなかった。 「わかったわ」 「それでだ」  目の前に、小指ほどの玉髄(ぎょくずい)が差し出された。  褐色で、(ろう)の塊のようであり、艶めいている。 「エクアスさまからの贈りものだ。これを奴のもとに」  禍々しく輝く茶色の玉は、不思議な力を秘めているようだった。  リューリュは、醒めた目でそれを受け取った。  

《つぶやき》  明けましておめでとうございます。  今年もよろしくお願いします。

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  • ミミズクさん

    羽山一明

    ♡1,000pt 〇100pt 2022年3月25日 10時59分

    湖に身を投じて……のくだりは、もしや。でしょうか。リューリュはあれから失策を責められ売られてしまったのかと思いきや、全然そんなことはなかった。ルークはそろそろ自分の身をとりまく環境に鋭敏になってもいいと思う。死すら止められない、ノンストップノー天気。

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    羽山一明

    2022年3月25日 10時59分

    ミミズクさん
  • 女魔法使い

    ななせ

    2022年3月26日 0時57分

    応援、コメント、貴重なpt.ありがとうございます。リューリュ自身はあまり力がないのですが、琴の力で悪いことをけっこうやってます。本業は歌を作ることなので、それさえ出来れば他はどうでもいいとのシビアなお方(>_<)ルークは真性のノー天気だから。。(*'ω'*)治す薬もなくてw

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    ななせ

    2022年3月26日 0時57分

    女魔法使い
  • セリア(精霊幻想記)

    まろん

    ♡2,000pt 〇50pt 2022年1月28日 7時47分

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    応援してるよ!

    まろん

    2022年1月28日 7時47分

    セリア(精霊幻想記)
  • 女魔法使い

    ななせ

    2022年1月29日 0時28分

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    ありがてえありがてえ

    ななせ

    2022年1月29日 0時28分

    女魔法使い
  • 野辺良神社の巫女

    花時雨

    ♡1,000pt 〇20pt 2022年1月3日 19時11分

    怪しいとは思いましたが、やはりリューリュでしたか。ルークは本当に人が良すぎるのか考え無しなのか。これだけ苦しくつらい経験を重ねているのだから、少しは人を疑うことを憶えてもよさそうですが、そうならないのがルークらしいところなのでしょう。村の真の名を告げたのが吉と出るか凶と出るのか。

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    花時雨

    2022年1月3日 19時11分

    野辺良神社の巫女
  • 女魔法使い

    ななせ

    2022年1月3日 22時01分

    応援、コメント、貴重なポイントありがとうございます。 ルークは、リューリュが敵だとはまったく気付かないノー天気な子です。最後の方まで。普通なら、ハニートラップにかかって死んじゃいますね。運だけはいい。(^^;) 誤字、見つけてくださりありがとうございます。感謝(≧▽≦)

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    ななせ

    2022年1月3日 22時01分

    女魔法使い
  • 文豪猫

    涼寺みすゞ

    ♡1,000pt 〇10pt 2022年6月9日 13時39分

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    なん・・・だと・・・

    涼寺みすゞ

    2022年6月9日 13時39分

    文豪猫
  • 女魔法使い

    ななせ

    2022年6月11日 19時36分

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    報われました…!

    ななせ

    2022年6月11日 19時36分

    女魔法使い
  • ちびドラゴン(えんどろ~!)

    くにざゎゆぅ

    ♡100pt 〇10pt 2022年5月20日 22時26分

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    見事なお点前で

    くにざゎゆぅ

    2022年5月20日 22時26分

    ちびドラゴン(えんどろ~!)
  • 女魔法使い

    ななせ

    2022年5月21日 11時06分

    ※ 注意!この返信には
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    ありがとうございます

    ななせ

    2022年5月21日 11時06分

    女魔法使い

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