文芸/純文学 短編 完結済
読了目安時間:12分
総エピソード数:1話
ちぐはぐな家庭に育ち、いびつな形に育った私。 今とは違う、本来の私の人生を送れたかもしれなかった――その分岐点は、十歳の夏にあった。 不意に人生の分かれ道に立たされた私が取った選択は。 6,000字の純文学短編です。 ※ 「小説家になろう」にも投稿しております。
総エピソード数:1話
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親父が死んだ。有名人でも、企業の重役でもない、タダの田舎の、お調子者のくそオヤジ。ただ、親父には、家族でさえも知らなかった、「自分の幸せを切り売りする能力」があったのだ―― 神奈川県のとある港町を舞台に展開する、「幸せを切り売りする力」に翻弄された、不器用な親父と家族の物語。 あなたは、大切な人のことを、どれくらい知っていますか。 第一章 親父の背中 父親の葬儀の準備をすすめる中、息子である俺は、親父の日記帳と、不可解な内容が書かれた芳名帳を見つける。そこには、親父が家族にも隠していた、ある能力の事が書かれていた。なんでも芳名帳に自分の幸せを与えたい相手の名前を記載すると、自分の幸せを相手に譲渡することができるというのだ。 そんなことをして、親父は、幸せな人生を生きられたのだろうか。 悲しみの底の中で、俺は一枚一枚、芳名帳と、幸せを譲る経緯が書かれた日記帳をめくっていく。 第二章 消えない傷と、あなたへの想い 自分の幸せを家族のために犠牲にしてきた夫。妻である私は、夫の優しさや思いやりにあぐらをかき、最後の最期に彼を大事にしてあげられなかったことを心から悔やんでいた。 後悔と懺悔を繰り返しながら亡くなった私は、その後の世に、前世の記憶を持ったまま生まれ変わる。 運命の悪戯か、夫の生まれ変わりと再会した私は、複雑な思いを抱えながらも、再び彼に好意を持ち始めた。――しかし、「元夫」のもとには、前世の因縁から再び不幸が襲い掛かろうとしていた。 第三章 白い猫と神主 かつて「呪いの道具」として人間相手に猛威を奮ったワシは、術者の死によって、自由の身となった。永遠に続くとも思われる生に飽き飽きし、戯れに人を殺し、災厄の権化と化した。 ただ殺すだけでは飽き足らず、とある「道具」を生み出したことで、運命の歯車は思わぬ方向へ回り始めた。 ――「幸せを切り売りする力」が生まれるまでの経緯と、それを巡る人間と「神主」の悲哀を描く、もうひとつの「幸せを切り売りする力」の物語。
読了目安時間:1時間11分
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異世界騎士団の広報しない広報係~ゆるふわゴリラは溺愛に定評があります~
ゆるふわ主人公が愛と物理で幸せになるお話
378,760
460
異世界ファンタジー
連載中
長編
441話
1,850,382字
2022年6月16日更新
人気配信者グループとして活躍する「四重奏(カルテット)」の4人は、トップ配信者を決めるランキングの殿堂入りを目前に控えていた。 しかし授賞式の前日、何者かの手によって「奈落の底」と呼ばれる世界へ強制転移させられて、離れ離れになってしまう。 四重奏の綾那(あやな)は運よく現地の騎士、颯月(そうげつ)に保護されたものの――メンバーの安否が分からない上に探す手がかりもなく、不安な毎日を過ごす事に。 颯月に勧誘されたこともあり、当座の生活資金を得ようと人手不足に困窮する騎士団の広報を目指すのだが……スパイ疑惑を掛けられたり「怪力」と呼ばれる特殊能力で人助けをしたりしながら、配信者として培った経験を駆使して騎士の宣伝動画を作ろうと奮闘する。 悪魔や魔物が蔓延る世界で、果たして無事にメンバーと合流できる日は来るのか? というかこのゆるふわゴリラ、全く広報していないぞ!? しかも颯月は婚約者もちにもかかわらず、事あるごとに綾那を誘惑してきて……? 日を増すごとに残念なイケメン化する颯月と、彼がタイプ過ぎて全く誘惑に抗えていない綾那の戦い(?)が今、幕を開ける。 ※小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ(敬称略)でも掲載しています。 予告なく下ネタが飛び出ます。挿絵は各章の登場人物紹介のみです。
読了目安時間:61時間41分
国を離れた精鋭たちの集う独立ギルド『ガレーネ』。 彼らは世界各地で起きる様々な問題を秘密裏に解決する役割を担う。 ある時、村育ちの兄妹であるジオとネルマは王都の観光をきっかけに彼らから勧誘を受けることに。 ギルドに加わった二人はメンバーたちと任務や休日の時間を共にしながら、少しずつ互いのことを知っていく。 しかし重要な任務の最中、別行動をしていたジオに不穏な影が忍び寄る———— 『厄災編』『竜人編』ともに、表紙イラストは菊月様に描いていただきました。 【無断使用・無断転載等は厳禁】 また、第一弾のイラスト公開記念として第0話を合わせて公開中です。 『厄災編』最終話で鮮明に描かれなかった主人公ジオの過去に遡ります。 *上のイラストは『竜人編』の表紙になります。
読了目安時間:9時間48分
作者からの一言コメント
人生の分岐点は、十歳の夏に時雨のように。