俺をNTR系不良先輩と勘違いして、美少女があからさまに操を捧げようとして困る ~しかも一度気を許してくれたらやたらデレデレして可愛い~

読了目安時間:2分

エピソード:24 / 30

学園アイドル神取さんの通せんぼ

★  昼休み。校内は長きにわたる圧政から解放された国民のごとく賑わっていた。ならば解放運動に参加した心持ちでおいらも購買でパンを買おうと財布片手に階段を下る。本来は弁当なのだが持病の焼きそばパン食べたい症候群が無性に疼き早足。本日はそんな気分なのだ。ああああ、ソースたっぷりのジャンキーな大味はまさにソウルだぜぇ。  そんな風雲急、三階から二階まで滑るように降りるも、階段の中間地点でばったり会いたくない奴と遭遇してしまう。ちなみに幾ら別名踊り場でもミュージカルではないので手を取ってシャーウィーダンスにはならない。 「………………」 「………………」    眼鏡・黒髪三つ編み・本、地味キャラ三種神器が揃った女。行く手を阻むように立ちはだかった。幸い竜石堂ではないが同等に会いたくない奴だ。そう神取 雅緋(かんどり みやび)。  俺の親戚筋の一人だ。  笑みを絶やさない表情から何考えているのか政治家並みにわからないポーカーフェイスは相変わらず。  残念なことに同じ学舎に在籍しているのだ。わざわざ京都から自家用ジェットで。  雅なお嬢様とは普段とは明らかに違う地味スタイルだ。制服もバリバリの標準。学園指定のラインが入った青いブレザーを羽織、絵に描いたような優等生ぶりをアピール。  しかし、本人は目立たないように工夫しているつもりなのだろうが、整った眉、左泣きボクロ、鼻筋が通っていて、肌は艶やかで色白、顔面偏差値トップクラスなため全く意味がない。  そうでなかったら学園でアイドル扱いはされてないであろう。次期生徒会長と目されているも当の本人は更々興味がないらしいが。 「…………」 「…………」 「どちらか知りませんがそこを退いてくれませんか?」 「すみません、私が先に通りたいのですが」 「ならゆずるのでどうぞ」 「ふふふ、冗談です。じつはここを通せんぼしてます」 「なぜに? 俺は急いでいるんだがな」  透き通った声とほのかに漂う香水が心を揺さぶる。だが惑わされるな。これも心理操作術の一端だ。  俺と違って裏社会にどっぷりと浸かっているこいつは隙がない。何処でも完全犯罪可能なほど自信とゆとりを醸し出していた。まあ、幼少の頃から英才教育と称して実践の修羅場を経験してきた神取さんに死角はないのだ。実際、会社取引の一部を任せられているので駆け引きに長けている。 「ふふふ、そうはみえませんけど」 「頼むからどいてくれ。俺の限定焼きそばパンが売れきれてしまう」 「いやや、どきまへんがな」  急に標準語から言葉の急落を変えてきた。ラスボス第二形態並みの緊張感がある。

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