俺をNTR系不良先輩と勘違いして、美少女があからさまに操を捧げようとして困る ~しかも一度気を許してくれたらやたらデレデレして可愛い~

読了目安時間:2分

エピソード:26 / 30

前門の虎・後門の狼

「おい脳筋、俺はいいけど他人様には迷惑かけるなや」 「不良が揺すりたかりしているから止めに来たんだよ」 「してねぇ。冤罪だ」 「神無月君がいつまでもたっても図書室の本を返さないから催促にきただけですよ。規則は規則なので」  よくもまあ神取さんは、全くの無実無根をクールにペラペラと捏ち上げるものだな。標準語も様になっているし。 「なるほど。確かにそれしか接点なさそうだもんね。美女と野獣だし。規則なんて破るためにあると本気で思っているデンジャラスな連中だからねー不良は」 「あのさ、俺急いでるんだけど。いちいち喧嘩売ってくる奴に用はないぞ」  先ほどから脱出を試みているのだが全くの隙がない。    竜石堂は男子学生の夢へと続く焼きそばパンロードを、万里の長城もしくはベルリンの壁の如く妨害している。それにしても下りに立っているのに段差で背丈が同じぐらいって男にとっては屈辱ではなかろうか。竜石堂の彼氏もよく耐えられるな。  神取さんは胸が慎ましやか……華奢なので隙間はあるが下手に触れたら大義名分得たりと、母ちゃん辺りに傷物にされたとタレ込みそうだ。そうなったら京都の本家へ強制送還&即祝言。残りの人生が神取さんへ捧げるエンドになる。  これはもしかして前門の虎、後門の狼状態ではないか……? 「はじめまして竜石堂さん。私は神取(かんどり) 雅緋(みやび)。上段から失礼します」 「ありゃ、有名人に知られている。私の名前は竜石堂(りゅうせきどう) 漆葉(うるは)よろしくね」  礼儀正しく頭を下げる神取さんに対して挨拶のつもりなのだろうか、人差し指と中指だけ伸ばして手首を振る。これはもう育ちの違いだなぁ。 「貴女のお名前の方が良く聞くわ。ネットで情報が飛び交っているもの」 「それはテレる。でも神取さんの優等生ぶりは頭が下がる思いだよ。よく先輩達から礼儀を見習えとお説教ばかり」 「ふふふふっ」 「ははははっ」  とりとめない社交辞令、目が笑ってないスマイルは怖い。ってか、俺を挟んで自己紹介するのやめて。ほんとやめて。獲物の所有権巡って威嚇しているみたいなのよ。  それでなくても美少女(黙っていれば)どもに囲まれて悪目立ちするから、妹ゆいあきらに誓った学園生活リ・スタートだが学友作るどころではない。 「竜石堂そこ邪魔だぞ。そろそろ解放してくれないか? 山登りが好きな俺でも女体は躊躇いがある」 「壁とか山とか花の乙女に失礼なんだけど。一応友達のカテゴリーに入っているのならそこら辺は気を付けた方が今後の為だよ」 「ほー、竜石堂さんも友達でしたか。実は私も友達兼幼馴染みなので雪之丞君と仲良くしてくれて嬉しいです」  にっこり頬笑む図書委員。一般人なら心をときめかすが残念ながら本性を理解しているので寒気がした。湯たんぽほしい。  おい、いつから神取さんも友達になったんだ? しかも女幼馴染み……そんな神聖な存在など認識したこともねぇ。どちらかと言うあんたはジョーカーだろ? しかもポーカーや大富豪の心強い切り札じゃない、ババ抜きのババだ。

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