境界線上の魔王

読了目安時間:7分

エピソード:76 / 192

前話の話の流れを、現在→過去から時系列順に差し替えております。 初稿をご覧の方は前話からの流れがわかりにくいかもしれないです。すみません…。

6-20 境界線の役目

 掲げた手のひらから、眩しいくらいに輝く光が溢れている。細めた目でまっすぐにそれを見据えて、ひと息に魔力の球を放つ。射出された魔力が予測通りの放物線をえがいて、境界線に吸い込まれていった。 「…………」  沈黙して待てど、境界線の沈黙は小揺るぎもしない。 「なにも、起きないですね……」 「まあ、だろうなあ。でも折角だし、色々と試すだけ試すよ」 「はい、ご存分に。軽食の用意もありますので、ひと心地つくときはどうぞ」  振り返ったおれの前で、マリーが小さなバスケットをひょいと持ち上げた。 「……そんな時間、あったっけ?」 「いえ、こちらでも急な外出は多いかなと思いまして、滞在以降はいつも作るようにしていたんです」 「用のない日はどうしてたんだ?」 「手を加えてあなたの夜食にしていました」 「…………」  何も言い返せないとはこのことだ。言葉の代わりにゆっくりと手を持ち上げると、深い紅色の瞳が嬉しそうに華やいだ。銀糸のような髪をぽんぽんと撫でてやると、マリーは猫のように顔を持ち上げて、『まだ、もう少し』と言いたげに目を瞑る。  人里に降りた当初、マリーが手持ち無沙汰になってしまうことが、少しばかり気がかりだった。聖騎士であるおれにあてがわれた部屋は、その内部だけで生活のすべてが事足りる空間だったし、王宮に仕えている人たちもよくしてくれた。  聖騎士が聖騎士の職務を健全にまっとうするため、称号とともに下賜された待遇だった。もっとも、もうひとりの聖騎士であるクリスは王族なので、恩恵にあずかっているのはフェルミーナでおれだけだ。  慣れない環境、見知らぬ人と場所におかれたマリーに肩身の狭い思いをさせてしまわないだろうか。  その杞憂は、早々に払拭された。マリーは初日から城下を東奔西走し、いつもの習慣のために不足していたあれこれを埋め合わせてくれた。結局、身の回りのことは、おれの言葉に先んじて、マリーが実行にうつしてくれた。 「本当、お前がいてくれてよかったと思うよ……」  部屋のなかで過ごす時間に比例して、マリーの甲斐甲斐しさも増していった。新天地でこうまで、と思うと、照れくささより嬉しさがまさって、目の前のきらきらと輝く髪を、いつもより長く触れていたいと思った。 「……私にできることは、これくらいですから」  離れたおれの手を、薄めた目で名残惜しそうに追いかける。 「十分だよ。ありがとな」  振り返り、改めて境界線を見上げる。  レオ兄から聞いた話だと、おれが国を離れてからむこう、境界線に対する人の世での調査はろくに成果をあげていないらしかった。というより、実行の許諾がおりなかったそうだ。  行動に出て大きな反動を被ったラフィアの例があっては、それも致し方無いと思う。ならばやはり、調査は聖騎士が請け負って然るべきだ。  久方ぶりの、聖騎士としての仕事だ。気合も入る。 「さて、手当たりしだい、いってみるか……」  まずは炎。魔力で練り上げた魔法の炎と、魔力をもって生みだした本物の炎。両手のひらから浮かび上がったふたつの火球を、ふたたび前方に投げ入れる。静かな返答に頷いて、次は氷、雷、水、岩……と、思いつく限りの変化を次々と試してみる。 「……うん、まあ、そうだろうな」  しかしというかやはりというか、外見的にも魔力的にも、境界線には変化ひとつもみられない。少しだけがっかりしながらも、自分を納得させるようにひとりごちた。  光をたたえた川辺に歩みより、波紋ひとつない水面を掴むように魔力を込める。円形に切り取られた水の一部が、ふわりと浮かび上がってきた。同じ要領で近くの地面をくり抜いて、そのなかに水をたたえて即席の池をつくる。これでひとまず、化け物が出たときと似た環境ができたはずだ。 「とりあえず、鈍色蛍を突っ込んでみるか……」  銀色の刃先を、魔力を通さず水にひたす。ぱしゃり、と見た目通りの快音が響くだけで、やはり何も起こらない。  しゃがみこんだままじっと待っていると、今の自分が、水たまりに棒を突っ込む子供のようにうつるのかな。などということが頭をよぎって、思いっきり恥ずかしくなったので、次にいくことにした。 「舞い散れ、蛍火よ!」  八つ当たりをするように、柄を握る手のひらに力を込めた。愛剣にみじかく命令を飛ばす。声に応じたオレンジ色の魔力が刀身を淡く彩るが、依然として水のほうに反応はなかった。試しに火球を投げ入れてみるが、吸い込まれるように渦を巻いて消えていってしまった。  ……境界線が吸い取るのは、人が帯びる魔力だけではないのだろうか?  いずれにせよ、ここからが本番だ。 「マリー! 使うぞ!」 「はい! 少し離れていますね!」  小高い丘のうえに登っていったマリーを見上げ、振り返り、深呼吸。剣を鞘にもどして、右手をじっと見下ろす。  カオス、と、おれがそう呼んでいるこの黒い魔力を使うとき、思い浮かべるのは炎のように象られたものではない。体内をめぐる魔力を集中させて練り上げる、ほの明るい光の球でもない。心の奥底から滲み出した感情を掬い上げ、隠してしまいたいそれを発露させるような、言葉にするのも憚られる後ろめたさであった。  色で喩えるのなら、それは黒と紫。いびつで利己的で、煙のようにふらふらと落ち着きがない。しかしひとたび顕現すれば、すべてを飲み込んで荒れ狂う、これはそんな力だ。正直、同じカオスを相手どる時を除いて、使いたいものではない。 「……でも、うん。向き合わないとなあ」  分からない、知らない、と、耳と目を塞ぐことは簡単だ。  だけどそれじゃあ、なんにも始まらない。この境界線のように、物言わずに佇むだけの存在にはなりたくない。  命を賭して背を押してくれたリュートがいた。顔をあげたおれを支えてくれるみんなが、マリーがいる。みんなを引っ張っていかないといけない立場のおれだけが、いつまでも後ろ向きのままでいるわけにはいかない。  じわり、と、湧き上がるその力を感じる。熱と悪寒が同時に体を這いあがり、手のひらから黒いもやが溢れ出した。今にもどこかへと逃げてしまいそうなその力を握りしめ、池にめがけて放り投げた。  黒と紫の色を帯びた魔力が絡み合い、淡く光る池の水に小さな波紋をたてた。 「んん……?」  当てが外れたのか、小さな池は物音ひとつ、振動ひとつ起こさない。  いや、何も起きないにこしたことはないが、今回に限っては困る。何をしにきたのかわからない。 「おかしいな。レオ兄の話だと、わりとすぐに――」  緊張と魔力を引っ込めて、剣を持ったままの手で髪を掻いた、その瞬間であった。  腹に響くような音が横合いから響いた。揺れた意識が、池ではなく境界線に突き刺さる。ごとん、ごとん、と、重いものを引きずる聞き慣れない重低音のなかに、かすかに水音が混じっている。  雲ひとつない明け方の空に、風がひとつ吹き抜けた。草原がたてる心地の良い雑音が、集中させた意識をざりざりと引っ掻く。ひときわ大きく聞こえるのは、マリーが駆け寄ってくる足音だろうが、確認する余裕はなかった。  謎の音が、しだいに間隔を狭めていく。心臓の鼓動と重なるように速く大きく繰り返したあと、しかし、何事もなかったかのようにぴたりと消え去った。  風が止み、耳が痛くなるほどの静寂が、薄明かりを飲み込んで広がった。ふたりして、結んだ唇をぎゅっと縫い付けて、ひたすらにその時を待った。  凝縮された視界が、境界線の一点をとらえた。黄金色に立ち昇る光のなかに、それとは異なる魔力の気配が蠢いていた。  直後、張り詰めた無音の空間を、耳をつんざくような轟音が破壊した。滝のように噴き上がった水飛沫の奥、淡い光が、巨大に過ぎる化け物の輪郭を映し出した。川辺に脚をつけたそいつは、間違いなく、おれたちが帰郷したときに立ち会った、あの時の化け物だった。  異なるのは、その体格であった。以前の個体は小さな家ほどのものだったが、目の前のこいつは、かるく見てもその数倍はある。表皮を覆う薄い紙のようなものが、こちらを威嚇するかのように首をもたげている。 『……カオス……!』  おれに向けているのであろう、その掠れた叫び声で確信する。  境界線のこの反応は、おそらく黒い魔力……つまり、カオスと呼ばれる力に向けてのみ発現するものだ。ならば、境界線の意図は―― 「セイジ!」  なおも警戒をつづけていたマリーが、ひときわ大きな声をあげた。雄叫びをあげて迫りくる化け物の向こう側から、新たな化け物が立て続けに、水音を連れて姿をみせた。  赤黒い表皮から、燻るような煙と炎をこぼす化け物。鉱石を混じり合わせたような、角張った体をもつ化け物。そして、もう一体。 「……どういうことだ?」  蛇のように川辺に這い上がって現れた、最後の化け物。  それは紛れもなく、ラフィアの作戦の最後に立ちはだかった、あの水の化け物であったのだ。

コメント

もっと見る

コメント投稿

スタンプ投稿


  • ちびドラゴン(えんどろ~!)

    くにざゎゆぅ

    ♡100pt 〇300pt 2022年7月31日 22時20分

    ※ 注意!このコメントには
    ネタバレが含まれています

    タップして表示

    ▼▼

    えんどろ~!ファイ

    くにざゎゆぅ

    2022年7月31日 22時20分

    ちびドラゴン(えんどろ~!)
  • ミミズクさん

    羽山一明

    2022年7月31日 23時48分

    ※ 注意!この返信には
    ネタバレが含まれています

    タップして表示

    ▼▼

    励みになります!

    羽山一明

    2022年7月31日 23時48分

    ミミズクさん
  • ひよこ剣士(Lv46)

    うさみしん

    ♡2,000pt 〇200pt 2023年1月23日 6時25分

    ※ 注意!このコメントには
    ネタバレが含まれています

    タップして表示

    ▼▼

    「今回もサイコーでした‼」氷川Ver.ノベラ

    うさみしん

    2023年1月23日 6時25分

    ひよこ剣士(Lv46)
  • ミミズクさん

    羽山一明

    2023年1月23日 9時23分

    ※ 注意!この返信には
    ネタバレが含まれています

    タップして表示

    ▼▼

    天にも昇る幸せ

    羽山一明

    2023年1月23日 9時23分

    ミミズクさん
  • ひよこ剣士(Lv46)

    うさみしん

    ♡1,000pt 〇200pt 2022年6月25日 5時28分

    本当にピンチを作るのがお上手! ピンチを軽くいなして解決するカッコいいシチュエーションが浮かびづらい拙者には出来ない仕事であります! 頭から考えても結果から考えてもなかなか思い通りにいかない人々に対し、何かアドバイスがあったらお願いします押忍!

    ※ 注意!このコメントには
    ネタバレが含まれています

    タップして表示

    ▼▼

    うさみしん

    2022年6月25日 5時28分

    ひよこ剣士(Lv46)
  • ミミズクさん

    羽山一明

    2022年6月25日 13時34分

    ここはちょっと首を捻るシーンでもあるのです。人間を噛ませにするのはやりませんが、化け物を噛ませにするのもなんか作りものじみてて嫌なので。ただただ「ここでこうしたらこうなるだろう」くらいの流れでしか話を作っていないので、人にできるようなアドバイスはありませんよ!

    ※ 注意!この返信には
    ネタバレが含まれています

    タップして表示

    ▼▼

    羽山一明

    2022年6月25日 13時34分

    ミミズクさん
  • 吟遊詩人

    秋真

    ♡1,000pt 〇100pt 2023年6月8日 21時13分

    ※ 注意!このコメントには
    ネタバレが含まれています

    タップして表示

    ▼▼

    君なら世界を救えるかもしれない

    秋真

    2023年6月8日 21時13分

    吟遊詩人
  • ミミズクさん

    羽山一明

    2023年6月9日 9時47分

    ※ 注意!この返信には
    ネタバレが含まれています

    タップして表示

    ▼▼

    できらぁ!

    羽山一明

    2023年6月9日 9時47分

    ミミズクさん
  • あんでっどさん

    御団子あいす(活動休止中)

    ♡1,000pt 〇100pt 2022年12月18日 11時33分

    がっちり戦闘シーンに突入するのか、あくまで伏線の駒なのか続きが気になります✨

    ※ 注意!このコメントには
    ネタバレが含まれています

    タップして表示

    ▼▼

    御団子あいす(活動休止中)

    2022年12月18日 11時33分

    あんでっどさん
  • ミミズクさん

    羽山一明

    2022年12月18日 15時53分

    どっちもありますね! コンセプトをはっきりするというより、あれもこれも描ききりたい、という性分なので、その点では少しとっちらかっちゃってるかもしれません。

    ※ 注意!この返信には
    ネタバレが含まれています

    タップして表示

    ▼▼

    羽山一明

    2022年12月18日 15時53分

    ミミズクさん

同じジャンルの新着・更新作品

もっと見る

  • 気ままなスローライフを目指してどんな手段を使っても成り上がり……たくはなかった。

    こんなことをするために生きてるんじゃない

    45,600

    0


    2023年9月25日更新

    ひょーんなことから異世界に召喚されてしまった貧乏不幸少女アオコちゃん。 いきなり戦場に立たされてピンチピンチの連続だが、時間操作のスキルを駆使して無双する!! はじめての友達ライナや、可愛い妹キャラたちに囲まれて、牛さんを飼ったり野菜を育てたり、気ままなスローライフを目指してやるぜ!! なんて争いとは無縁の生活をライナと過ごすはずだったのだが、次第にアオコは、ライナの姉シーナを国の頂点に君臨させるために奮闘せざるを得なくなる。 チートスキルを持ってしても解決できない権力闘争と、人間の業の渦に巻き込まれ、アオコは徐々に壊れていく……。 ※シリアス多めです。胸くそ悪い話もあります。

    • 暴力描写あり

    読了目安時間:5時間4分

    この作品を読む

  • 精霊使いのスローライフ?

    何のための精霊?

    2,000

    60


    2023年9月25日更新

    精霊使いが平和になりつつある異世界で仲間と暮らすスローライフ。 たまに戦いがあり、精霊との甘い時間や仲間との甘い時間など、桃色空間もある。 精霊使い(シモン)が使う精霊は 闇の精霊(リリカ、セレン)、光の精霊(ダイア)、愛の精霊(ラビー)だ。 なぜか、精霊たちはスタイル抜群。仲間のイリアもスタイル抜群なので、戦いどころではない。

    • 性的表現あり

    読了目安時間:26分

    この作品を読む

  • 世界からは魔法が消えていっており、錬金術師も賢者の石や金を作ることは不可能になっている。そんな中で、生活に必要な細々とした物を作る生活錬金術は「小さな錬金術」と呼ばれていた。 カモミールは師であるロクサーヌから勧められて「小さな錬金術」の道を歩み、ロクサーヌと共に化粧品のブランドを立ち上げて成功していた。しかし、ロクサーヌの突然の死により、その息子で兄弟子であるガストンから住み込んで働いていた家を追い出される。 落ち込みはしたが幼馴染みのヴァージルや友人のタマラに励まされ、独立して工房を持つことにしたカモミールだったが、師と共に運営してきたブランドは名義がガストンに引き継がれており、全て一から出直しという状況に。 そんな中、格安で見つけた恐ろしく古い工房を買い取ることができ、カモミールはその工房で新たなスタートを切ることにした。 器具付き・格安・ただし狭くてボロい……そんな訳あり物件だったが、更におまけが付いていた。据えられた錬金釜が1000年の時を経て精霊となり、人の姿を取ってカモミールの前に現れたのだ。 失われた栄光の過去を懐かしみ、賢者の石やホムンクルスの作成に挑ませようとする錬金釜の精霊・テオ。それに対して全く興味が無い日常指向のカモミール。 過保護な幼馴染みも隣に引っ越してきて、予想外に騒がしい日常が彼女を待っていた。 これは、ポーションも作れないし冒険もしない、ささやかな錬金術師の物語である。 しかし、高品質の製品を作る彼女を周囲が放っておく訳はなく―― ---------------- 【作者が考える作品のセールスポイント】 1.「魔法の使えない錬金術師」のヒロインが、中世から近代に移りゆくファンタジー世界で化粧品作りで成功していく。異世界ファンタジーの中にも女性に共感しやすい題材。 2.主人公を溺愛している幼馴染みと、彼に対して確かに恋心を持っているはずのヒロイン。けれど、頑なにお互いが「幼馴染みでそんな関係ではない」と言うすれ違いにまつわる謎。 3.追放から始まるが、決して復讐は目的にならず、優しく明るい世界としてヒロインの日常を綴っている。 ---------------- HJテーマ別長編小説コンテストに応募しております。 この作品は小説家になろう様・カクヨム様にも掲載しています。 ※この作品の表紙画像はAI生成作品を使用しております。

    読了目安時間:6時間1分

    この作品を読む

  • 【王道冒険ファンタジー】精霊の贈り物

    王道中の王道物語

    6,700

    0


    2023年9月25日更新

    ★異世界転生・転移ものではありません。 何百年前から争い続ける魔王軍と人間達。 魔王軍は闇を使い、人間は大まかに4つに分かれた 「近接攻撃能力」・「攻撃魔法能力」・「遠隔攻撃能力」・「回復能力」を扱い、争い続けていた。 貴族社会で生きる人間達は能力で存在価値が決まる。 産まれた時に身分が高ければ高いほど、能力は高く、身分が低ければ低い程、能力は低く。 そんな世界の中である日、庶民の主人公が12歳の時に両親が突然姿を消し、 主人公が両親を探しに行く旅物語である。 そんな主人公には何か珍しい能力が…!? 能力を使いながらバトル、冒険をする【王道冒険ファンタジー】です。 展開は昔からよくある王道中の王道です! 「小説家になろう」様 「カクヨム」様でも掲載しています。 「note」様でも一部エピソード公開しています。

    読了目安時間:6時間10分

    この作品を読む

読者のおすすめ作品

もっと見る

  • soul lover-nightmare dream

    これは、哀しい出会いの物語。

    16,100

    510


    2023年8月30日更新

    国のために祈りをささげる存在『乙夢(おとめ)姫』。 そこに呼び出された『死神』と呼ばれる組織の尖兵(エージェント)。 「私を殺して」と嘆願する乙夢姫。 それを拒む死神。 それぞれが過去に傷を負う 二人の真意が交錯するとき、 果たして、死神の鎌は振り下ろされるーー。 これは二人の、出会いの物語。 *** *** 縦組み・明朝体推奨ですが、お好みでどうぞ。 2023年7月7日 第1話更新開始。 2023年8月25日 最終話(17話)更新にて完結済。

    • 残酷描写あり

    読了目安時間:55分

    この作品を読む

  •         【 R·O·S·E 】

          女主人公のダークファンタジー

    224,005

    1,520


    2023年8月28日更新

    ★ジャンル日間一位★ ★総合日間四位★ ★第3回HJ小説大賞後期 一次通過★ ───◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆─── 異物の異郷【ミスティルテイン】剣聖学園。 毎年、何百人もの入学生を迎える世界の中心にして世界最高の剣聖学園へ入学した女性【リディア・ローズ】の異郷での六年間が開幕。 不安定な安寧、不特定な混沌が蠢く世界の中心で、墓標に朽ちた【極剣】と新たな【極剣】を携え、復讐の華を咲かせる。 許しなど必要ない。自分にも誰にも、世界にも。 最低な選択でもいい。それで未来を一滴たりとも残さず奪えるのなら。 九年前に平凡な未来を奪われた少女が今度は未来を奪う。 なんて事ない平凡を失った、少女達の復讐劇。 ───◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆─── 一章【ローゼングレイヴ】だけでも是非一度!! ▼ 女主人公のダークファンタジー ▼ ▼ 学園が舞台で設定も細かく丁寧 ▼ ▼ 壮大かつ無慈悲な世界をお楽しみください ▼ ※最新話の約、3ヶ月から5ヶ月後 に章規模で更新※ ※ひとつの章、8万から10万文字程度※ 【R·O·S·E】の特設ページなるものを設置しました! R·O·S·E本編をより深く楽しめるようにタイミングをみて追加していこうと思っています。 活動報告なども設置しましたので、よかったら覗いて見てください。

    • 残酷描写あり
    • 暴力描写あり

    読了目安時間:14時間44分

    この作品を読む

  • 悪遮羅剣劇帖

    片山富嶽はでかいぞ固いぞ強いぞ

    757,028

    2,590


    2023年9月21日更新

    片山富嶽は身長202㎝、体重140㎏、あらゆる攻撃を遮る悪遮羅身を会得した頑強無比の大女(おとめ)。悪遮羅流剣術の秘宝・中道剣を授かる資格を得たものの、家格の低い者が所有することに不服な一派から追われる形で山へ籠城することに。そこへ悪遮羅流本家からの使者としてやって来た少年・伊良忠太が中道剣の所有に必要な条件を告げる。花すら翳む忠太の美貌に当てられた富嶽は、試練を乗り越え、彼を自分のものにすることを決意。本家が呼び寄せた凄腕たちを次々撃破、本家が折れざるを得なくなるのも時間の問題と思われたが……。

    • 残酷描写あり

    読了目安時間:9時間44分

    この作品を読む

  • マリンとバネッサと人魚のお月見

    秋の短編マラソン一週目:テーマは月見

    500

    0


    2023年9月25日更新

    秋の短編マラソン一週目作品 街からサン・アクアリアに移り住んだバネッサは、月の女神を讃える祭りの準備をしているマリンに忘れ物を届けに行く。 都会暮らしのバネッサはマリンを通じて、文化の違いを実感する。

    読了目安時間:10分

    この作品を読む