ファンタジーでも銃を出したいよね?

読了目安時間:6分

金属 (´・ω・`){カッチカチやぞ!

美風です 第4回目はじまりはじまり 今回からは『銃を登場させるのに必要もの』をひとつひとつ解説するわけですが、その第1回は―― 『金属』 ――についてお話させていただきます。 さて、 銃といえば金属でできてます。そしてそのメインは当然ながら『鉄』です なぜかと言えば鉄以外のもので、火薬の爆発力に耐えられる物が、近代の産業革命前後に到るまで登場しなかったからです (大砲とかの材料で、陶器とか、木材とか使ってるのもあるけど、これは例外中の例外) (´・ω・`){る◯うに剣心に出てきた木砲とかな) しかしこの鉄が曲者、ファンタジー世界に出す上で覚えておかなければならないことが山ほどある――んだがとりあえず要点から 鉄というのは大別すると2つに分けられる、すなわち 1)原始的製鉄方法 2)近代的工業手法製鉄方法 この2つ 中世風ファンタジー世界でだと妥当なのは1だろう。 日本の古代から伝わっているたたら製鉄とか、ローマ帝国時代のボール炉とかシャフト炉、古代中国の高炉とかはこの類。生産できる製鉄量にも限度があり、強度や耐熱性も今ひとつ。剣を鍛えるには適切だが銃に使うにはまだまだ性能不足。大砲とか火縄銃とか火打ち石銃とかそのへんが限度だろう。 対して、産業革命前後の頃に様々な科学的発見が行われて、より強度が高く大量生産に向いているのが2の近代的工業手法製鉄方法だ。 ふいごが発明され、水車により動力が導入され、より高い温度で鉄の精製が可能となる。さらに木炭から石炭、石炭からコークスと加熱のための燃料も改良され、製鉄の際の温度もより高い状態で行うことが可能となる。 素材としての強度も上がり、それまでは困難だったコイルばねや、極薄の鉄素材なども可能となる。 ここまで来ると、より複雑な構造の銃も可能となる。 軍隊が大量に銃やライフルを所有し、大砲も遠距離に届く精巧な物となる。 また近代銃に必要な精密な機械構造やバネやネジなどと言ったものも登場し、それまでは先込め単発だったのが、後込めになったり、連発が可能になったりと次々に変化していく。 命中率と飛距離が向上するきっかけとなった『ライフル《旋条》』も素材の向上が合ってこそだった。 この2つの違いは極めて重要だ。 この『鉄の製造方法の進化発展』のプロセスをある程度理解する必要がある。 そして、自分の作品の世界観では『どの程度の技術発達なのか?』と言う事を念頭に置かねばならない ੬ჴ ƠωƠჴჱ_/ {これすっごい重要よ! たとえば商業作品から例題を得るとすると ダークファンタジーコミックの名作 『ベルセルク』 これだとまさに中世時代の原始的製鉄の時代の産物となる だから複雑な構造が作れないし、ある程度の強度を得るにはゴツくしないといけない (鉄がそれだけの精度で造られてないからな) だからこそあの『ドラゴン殺し』は分厚いし、義手大砲は重くてぶっといのだ 当然連発なんかできっコない (余談だが、製鉄技術の発展程度を考えると、アレを作れたリッケルトってすごい技術者だぞ) 他にも少しマイナーだが ヤングアニマルに連載されていたダークファンタジー西部劇アクションの 『ブラスナックル』 腕にはめるナックル型の4連装弾丸武器が登場するが、ベルセルクの義手大砲よりはるかに複雑な構造となっている この頃だと、すでに欧州本土で溶鉱炉や転炉、精密な部品製造が可能なるつぼ炉などが実用化されている。 当然、拳にはめるという技術的制限の大きい精密な細工の銃火器武器の製造が可能な時代背景になっている 舞台背景としてリボルバー拳銃は登場してるし、最初期のオートマチック銃や出始めの頃のコルトガバメントも登場している 製鉄の技術進歩の違いが作品に反映されるとはまさにこのことなのだ。 さて―― そうなるとこれを読んでいるあなた達の作品の時代背景はどうなっているだろうか? どの程度の製鉄技術を有しているだろうか? 原始的な高炉? たたら製鉄? 溶鉱炉? それとも精錬炉? 反射炉? 転炉? 連続製鉄? たぶんそこまで踏み込んでいる人は皆無だろう なぜなら、ファンタジーで製鉄技術にまで踏み込んで考える必要性は剣と魔法だけならほぼ皆無だからだ。 だが銃を登場させるとなるとそうはイカない。 くコ:彡 イカ 銃を登場させた段階でこう質問されるだろう? ੬ჴ ƠωƠჴჱ{この時代の技術ってどの程度なのよ? ファンタジーに銃を登場させるさいの最大のハードルとはまさにそこなのだ 古代エジプト王国時代の鉄と 古代ローマ帝国時代の鉄と ルネサンス時代の鉄と 産業革命時代の鉄と 西部劇時代の鉄と 20世紀初頭の鉄と 第2次大戦前後の鉄と 現代の鉄 似ているようで全部違うのだ 銃の発達言うのはまさに鉄の発達にともなって進化するのだ その代表例がある 日本の戦国時代の後期に輸入された外来の大砲型兵器に『仏狼機(フランキ砲)』と言うのがある。 (ぐぐると必ず出ます) 当時よくある大砲と異なり、砲身の後部が取り外し可能になっており、火薬と弾を詰めた状態で、取り外し可能部分を次々に入れ替えて、連発を用意にしたと言う代物だ。 銃や大砲の求められている性能から考えれば理想的な構造だ。だが実際には大失敗に終わった。 鉄の強度や精度、そして加工技術の限界から、多大な爆発漏れが避けれずに事故が多発。すぐに姿を消してしまう。 後ろから弾を込められる後装式の大砲が出てくるのは19世紀~20世紀になってからである さて、ここで整理 銃には技術的な発展段階がある そしてそれを可能にするのは主要素材である鉄の製造技術・加工技術の発達が必至となると言うことだ。 これは鉄以外の素材も同じだ。 鉄の他に銃に使われる素材といえば真鍮もある。銅と亜鉛の合金で古代ローマの頃には製造されていたと言われる。 鉄より加工しやすかったため、銃の細かな細工部分などにも使われたり、金属薬莢の主素材ともなっている これは使用開始された時期が比較的古く、また、中世近世の金属金管楽器にも使われているから、ファンタジーに登場させても問題ないだろう 鉛も同じ 近代になり鉛の毒害が問題化するまでは、銃の弾と言えば鉛だった。 ただ、アルミは登場させては行けない。中世近世風ファンタジーには絶対出すな。 なぜなら『アルミは電気分解』しないと作れないからだ。(時代で言うと19世紀末になる) まかり間違ってもチタンやカーボンなんかだすなよ! ファンタジーに銃を登場させるために必要な『金属』 とりえあずはこんな感じだろう。 最後にまとめるが 『銃には技術的な発展段階がある。そしてそれを可能にするのは主要素材である鉄・金属素材の製造技術・加工技術の発達が必至となる』 これを覚えてもらいたい。 ੬ჴ ƠωƠჴჱ{今回はここまで! 製鉄の詳しい解説はまた別な時やるよ! さて次回【火薬】 これがまた、鉄以上に難物なんだ…… さぁ、次回は人の死体と便所の土と鳥の糞を用意して待ってろ!  ੬ჴ ƠωƠჴ {お下品!   ⊂彡☆))Д´){重要な意味があるんだよぉ! ──────────────────── 【AD】 銀髪・翠眼のヒロイン、ルストが活躍する戦記系冒険ハイファンタジー 旋風のルスト ~逆境少女の傭兵ライフと、無頼英傑たちの西方国境戦記~ 銀髪・碧眼の知性派美少女が、巨大な陰謀を打ち破る本格戦記ハイファンタジー 筆者美風のライフワークの一つです よろしかったら、こちらもお願いいたします

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