ミステリー 長編 完結済

平成サナトリウムコウタ

作者からの一言コメント

彼女の自殺理由を主人公が調べていく話

水谷幸喜(ミズタニコウキ)の目の前で、恋人の赤井沙希(アカイサキ)が車にはねられた。事故後、沙希の両足は動かなくなってしまう。 車椅子生活を送る事となり、落ち込む沙希。その様子を見た幸喜は、意を決しプロポーズをした。しかし、そこで彼女から返ってきた答えは意外なものだった。沙希はある遠い場所に一軒家を借りており、そこで退院後の一年間は誰にも会わずリハビリを行い、足を治した後にプロポーズの返事をするというのだ。母親まどかによると、周りへの依存心を断ち切る為、友人は愚か親さえも近づけず、月一度の医者の訪問を受け入れるだけというその場所は、人里から隔離された、まるで平成のサナトリウムのようだという。幸喜は彼女の本気度を悟り、苦渋の気持ちでその決断を受け入れた。 しかし一年後。その場所で沙希の自殺体が発見される。彼女の自殺が信じられず、彼女の死の原因を納得いくまで調査したいと考える幸喜は、調査のためにその平成のサナトリウムに向かう。そこには、コウタという名前の一匹のゴールデンリトリバーが待ち受けていた。コウタとの悪戦苦闘の同居生活を送りながら、沙希の死の原因を探っていく幸喜。事故死、他殺の可能性を考え、病院。警察。そして沙希の残した日記等をもとに調査を行っていく。2匹の犬と沙希がいる写真。彼女の日記に残された詩。秘密。様々な事実が判明していく。執念の推論の結果、最後に幸喜が出した結論は、彼女の死は、自殺や事故死などという単純な分類で、結論づけて良いようなものではないということ。彼女の壮絶なリハビリと、自分への想いを知り、幸喜は気持ちに整理をつけ、奇妙な犬との生活をついに終わらせることにした。しかし。コウタの最後の世話を終えようとした幸喜は、ある重大な事実に気付く。それは、コウタの存在自体が物語っている矛盾。やりどころのない悲しい物語が明らかになる。

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作品情報

作品名 平成サナトリウムコウタ
作者名 原紀喜
ジャンル ミステリー
タグ シリアス ほのぼの 男主人公 女主人公 現代日本 和風 日常
セルフレイティング なし
初掲載日 2021年1月13日 12時57分
最終投稿日 2021年1月13日 13時40分
完結日 2021年1月13日 12時52分
文字数 101,278文字
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