ミリメシ以外の話もしよう

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超雑! ガンアクションの描写講座 実戦(狙撃)編4

「別にホロライブが好きって訳ではないんだけど白上フブキを基点にしてゲーム実況コラボしてるvtuberを芋づる式にフォローしてたら登録チャンネル一覧がホロライブ信者みたくなった、どうも出張スナイパーチームです。これから東に向かって川を渡り、敵の追跡を撒き次第ヘリコプターを呼びまーす」 「その挨拶いる?」 「にじさんじその他のおすすめは引き続き募集中でーす」 「聞け」  浅く細い川が目の前にあった。もう少し先にある本流から枝分かれした支流である、流れは緩く、最も深い場所でも足首が浸かる程度。敵に追われてさえいなければここで休憩ついでに魚を探したりでもしたのだが、HK416アサルトライフルを構えて先行するシオンは歩いてきたそのまま川に踏み入った。 「追跡を振り切る上で川はとても重要です、簡単に足跡を消す事ができます。敵は我々が残した足跡やかき分けた草むら、折れた枝、または軍用犬による匂い探知などで追いかけてきます。ここに来るまでに森の中で同じ場所を3周ほどしてきましたので、よっぽどのワンコロでなければ匂い追跡は頓挫してるはずです」  特に足跡には注意せずばっしゃばっしゃと水を散らして対岸へ抜け、わざと足跡をつけるような地面の踏み付けをしつつ藪まで進む。 「ストップ」 「はい」 「自分の足跡踏みながら川まで戻って」 「はい」  そしてその足跡に靴をぴったり乗せて後ろ歩きを少々、川の中に再び入った。 「はいこれで足跡追跡も混乱します。とはいえ稼げて十数分なんで、このまま川の中を下流に進み、足跡の残りにくい岩場から支流を脱出、ワニのいる本流を目指します」  追ってきた側は川に直行し反対側へまっすぐ伸びる足跡をそのまま辿ってしまい、薮の中で消えた痕跡を再発見しようと時間を潰すはずである。これをスリップ・ザ・ストリームという、水の中なら匂いも消える。 「今回のようにヘリコプターでの離脱を行う場合、ヘリコプターの着陸予定地点はランディングゾーンと呼びます、略すとLZです。通常LZは敵の攻撃が届かない位置に置かれ、墜落の危険がある時にヘリが降りてくる事はありませんが、まぁ演出の都合上そうも言ってられんでしょう。ヘリコプターは一般的な認識より遥かに撃たれ弱いってことだけ覚えといてください」 「ヘリは落ちるもの」 「カプコンかな?」 「ていうか狙撃講座なのに2発しか撃ってない」 「そんなもんですスナイパーなんて、さあワニワニパニックまで向かいましょう  着きました」 「この間コンマ2秒である」  ワニがいる川、というのはつまり泳いで渡れないという事だ、川辺にはデカいかどうかは微妙ながら水中で襲われたらひとたまりもないサイズのワニが何匹もおり、川の幅と水深からいっても生身での渡川は不可能である。  まず2人は竹を何本か切り倒し始めた。竹は一定の気温と湿度があればどこにでも生える、まとまった自生が見られないのは北米やヨーロッパ、後は砂漠地帯や氷河くらいしかない。ノコギリ、ハンドアックスはもちろんナイフとハンマー代わりの石でも容易に切り倒せ、軽さに反して強靭でありフィールドクラフトには不可欠な存在といえる。必要量を手に入れたら川辺へ並べ、3メートルほどで切り揃える。 「床になる竹の両端に穴を開け、そこに細い竹を通してパラコードで固定します、固定に使える紐がない時は竹の繊維を細ーく割くと紐として充分使えますよ。この床だけでもなかなかの浮力がありますが、ワニが怖いのでどっかから流れ着いたペットボトルや発泡スチロールを下に敷いています。ディスカバリーチャンネルのベア・グリルス氏曰く、漂着物は水場ならどこにでもあるそうです。川の流れが急に変わる場所や浅瀬、洪水被害の多い地域ならそこら中に人工物のゴミはありますんで、うまく活用しましょう」  あっという間に竹はイカダになった、川へ浮かべ2人が乗っても沈む様子は無い。竹で川底を突いて少し進めば流れに乗って勝手に動き始める。 「川を使えば低労力で足跡を残さず素早く移動できる、ってのは確かなんすけど……」 「うん」 「ベアさんは川を辿れば必ず人里へ出るって言う」 「うん」 「でも登山中の遭難マニュアルによると川沿いに進んだら崖に突き当たるから絶対やるなって言う」 「うん」 「どっち?」 「雪山の川を枯れ木の浮き輪で下る奴の意見を聞いてはいけない」 「ですよねぇーーーー!」  と、そこで前方にワニの眼が浮かんできた。いち早く気付いたシオンは竹を手放しハンドアックスに持ち替え、イカダの端にしゃがみ込む。 「ちょ、よけた方が」 「死ねぇ!!!!」 「ええぇぇ……」  完璧なタイミングで頭部を直撃した刃はワニを即死させた、「晩飯ゲット」と言いながら鼻先から尻尾の先端まで1メートル以上あるワニがシオンによって引き上げられる。 「尻尾付け根の左右にある肉が一番おいしいそうですよ」 「誰情報よ…?」 「ベアさん」 「だからシカのフン食べる奴の意見を聞くなと」

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