創作に使える(かもしれない)! (エセ)科学のメモ

多元宇宙論

 ぶっちゃけ、ざっくり、大まかに、なんとなく、雰囲気を、創作界隈の方々に一言で説明すると「異世界は存在し得る」という理論です。  夢のある話ですよね?  それ故に昔から色々な創作の題材に使われいます。世界的に有名なところでは「Magic : the Gathering」などが挙げられるでしょうか。おそらくあれもこれもと言い出したらキリが無いでしょうね。 ***  私達がいる地球は”太陽”の周りにある惑星の1つです。その太陽の周りを回っている惑星などを集めたものを”太陽系”と呼びます。この時点でだいぶスケールの大きな話です。  その太陽系も”天の川銀河”と呼ばれる大きな塊の中にあります。太陽は”恒星”という括りに属しますが、天の川銀河の中には恒星が約1000億個存在すると言われています。  あの太陽と同じ種類のものが1000億です。まだ想像できる範疇でしょうか?  その銀河も天の川銀河以外にもたくさん存在していると言われいます。アンドロメダ銀河などは名前を聞いたことがあるでしょうか?  アンドロメダ銀河は直径が天の川銀河の3倍程度の大きさがあり、含まれている恒星は1兆個と言われています。  また銀河以外には星雲もあります。マゼラン星雲などですね。マゼラン銀河と呼ぶこともあるようですが、星雲の方がGoogle翻訳で一発で変換できるので正しいのでしょう。  このマゼラン星雲はガスが天の川銀河の10倍程の濃度で充満しているため、今でも新しい星が生まれ続けてるそうですよ。  話が逸れてしまいましたが、この無数の銀河や星雲を含む場所を現在の科学では”宇宙”と定義しているようです。  そしてこの”宇宙”にも端があり、その先には別の”宇宙”が無限に存在しているというのが”多元宇宙論”です。 ***  ですがこの理論は科学的な観点から見ると、大きな問題を抱えています。  なぜか。それは少なくとも当面の技術では”観測すること”自体が不可能だからです。  そもそも今の人類は、他の銀河の星を発見したというだけで功績になるレベルです。その外側にある存在なんて観測のしようがありません。  ですがそれ故に”存在しない”という証拠も観測できません。  つまり”存在している可能性が示唆されている”のです。人によっては与太話としか感じられない内容でしょうね。  それでもなぜそのような示唆に至ったのかを理解出来た範囲で解説すると、 「宇宙は今も膨張しつづけており、その結果とてつもない大きさになっている」 「ということは逆に、この宇宙も遥か昔は無限の可能性を内包した”点”に過ぎなかったはずである」 「それを物理的に、かつ数学的に齟齬の無いように解釈していくと、他にもそのような”点”が存在したと考えられる」  というような内容でした(たぶん)。  この”別の宇宙”を観測するには、凄い望遠鏡が無ければ出来ないというわけではありません。  無限の密度を持つ点が膨張を始める際 (これをビッグバンと言うらしい)に発生する重力波を捉えることが出来れば、実質的に別の宇宙が存在していると言えるとされています。  しかしビッグバンの重力波は非常に長い波長を持っているため、少なくとも地球にいては観測出来ないとされています。  つまり多次元宇宙を観測する最も手っ取り早い方法は、宇宙開発を進めて宇宙の遥か先で重力波を観測出来るようにすること、というわけです。 ***  ここからはまた創作の話に戻ることにしましょう。  多元宇宙論では、無限の可能性を内包しています。  最早観測すら出来ない別の宇宙があるならば、そこにどのような世界が広がっていても不思議ではないからです。存在確率が限りなく0だったとしても、それに掛け合わせる試行回数も無限なのですから。  もしかしたら昨日まで完璧に同じ経歴を辿った”あなた”が別の宇宙にはいるかもしれません。  そしてここにいる”あなた”が昼飯にうどんを食べていたとしても、別の宇宙の”あなた”は蕎麦を食べていた可能性もあります。  もしかしたら別の宇宙では科学が遥かに進んでいて多元宇宙の観測が出来ているかもしれません。  そしてそのどこか知らない宇宙から、私達のことを観測しているかもしれません。或いはどこかの世界では、多元宇宙間での行き来に成功しているかもしれません。  もしかしたらあなたが書いている小説も、実はどこか別の宇宙では現実に起きていることかもしれません。  そういった創作で用いられることがある全ての可能性を、多元宇宙論では認めているのです。  またうどんの話からもわかる通り、”異世界”だけでなく”並行世界”も言ってしまえば多元宇宙論の1つと捉えることができます。  ここまで解釈を広げてしまえば、もはや関係のない創作物は存在しないとすら思えるのではないでしょうか?  私はその認識でもいいと思っています。創作をするということは「存在するかもしれない宇宙の1つを文字に起こす」つまりは「宇宙を創る」ことなのかもしれません。  なのでこのタイミングで敢えてもう一度言いましょう。  夢のある話ですよね?

コメント

もっと見る

コメント投稿

スタンプ投稿


読者のおすすめ作品

もっと見る

  • 第一部完結!人と妖の王道ファンタジー

    ♡115,500

    〇3,790

    現代/その他ファンタジー・完結済・56話・192,549字 ぷりん頭

    2020年9月21日更新

    月の光が届かぬ闇の中、瘴気とともに現れる【怪魔】たち。 人や動物にも似つかない、怪魔の魔の手が忍び寄る静かな世界に、それは現れる。 人と妖魔が重なり、成せる【憑依霊装】 狐の半面に、輝く白銀の髪。 反面から覗く瞳は黄色く、鋭い。 それは何者かと問われれば、彼らは自らをこう答える……我々は【妖魔師】であると。 風の町、春海の高校に通う東城寺の一人息子、東城 秋は普段の遅刻魔とは別の顔がある。 夜な夜な現れる怪魔を相棒、白狐の大妖魔 白蓮とともに戦う妖魔師だった。 怒りと憎しみ……そして愛と友情の物語。 【9/21 第一部完結!】 ※好き勝手書いたので、ルールに則り改稿中。

  • ある女子高生の不思議な体験

    ♡37,800

    〇211

    歴史/時代・連載中・23話・32,648字 八島唯

    2020年10月29日更新

    聖リュケイオン女学園。珍しい「世界史科」を設置する全寮制の女子高。不本意にも入学を余儀なくされた主人公宍戸菜穂は、また不本意な役割をこの学園で担うことになる。世界史上の様々な出来事、戦場を仮想的にシミュレートして生徒同士が競う、『アリストテレス』システムを舞台に火花を散らす。しかし、単なる学校の一授業にすぎなかったこのシステムが暴走した結果......

同じジャンルの新着・更新作品

もっと見る