ノーマディック・スプライサー

読了目安時間:12分

Case.39 ヒューマン

 まぶしい閃光がモニターを支配する。錯覚だろうか、ぼくの鼻がカレーのスパイシーな香りを感じた。 『海底に沈んでたのを拾ったんだ。回収前にウイルスや粘菌のチェックはしていたのに!』  防衛班の男が嘆きの声を上げる。スーパーコンピューターにとって、自身のプログラム偽装も容易いことらしい。 『パーシモンさんの仇!』  白鳥がナノ・フェザーを狂ったようにまき散らし、くちばしをフクロウへと向けた。 「下がれティーン。ナノ・フェザーを学習されたらキミだけじゃなくてぼくら全員が危なくなる!」 『お兄ちゃんは黙ってて!』  アニマから発射されるレールガンの弾丸はフクロウには当たらず、甲板を貫いて潜り込んでいった。  トータスからも再度ミサイルが発射されるが、羽毛の層に突っ込んだ瞬間に力を失い、海の中へと落ちた。 『撃つんじゃない! 空母内に被害が出てる!』 『別にいいもん! フェザーの無いクスティナが一番危ないんだよ!?』  命令無視でプラントを撃たなかった彼女とは別人だ。  アニマの頸部からカートリッジが排出され、次弾のチャージが始まる。  一か八か、打てる手はひとつ。ワイズマンにナノ・フェザーを学習される前にぼくが取り付き、甲板から引きはがして焼き殺す。  ぼくは展開していたフェザーにレーザーを走らせ、炎をまとった。  しかし、すでに発射されていたミサイルの第三波がクスティナ機のほうへと向かって行った。 『おいぃ! おまえ、誰を狙ってるんだ!』  ドスの利いた少女の声。彼女は機首をワイズマンから誘導ミサイルのほうへ向けたが、レールガンはまだ再装填が済んでいない。  ミサイルはクスティナに命中するかと思われたが、彼は寸でのところで回避し、ミサイルは互いにぶつかり合い爆発した。 『長くはもたない、アルツ急げ!』  叫んだクスティナの機体には自身のプラグが刺さっていた。クラック用のプログラムを自身に複数走らせることでワイズマンのクラックに対抗してるらしい。  ぼくは友人の掛け声に反射的に身体を動かし、すでに炎をまとってフクロウの頭へとカギヅメをぶち込んでいた。 「ただのアニムスとは一味違うぞ!」  だが、ワイズマンは航空機動兵器として大型だ。リミッター解除は元々は捕獲した機体を運搬するためのものであるため、フル出力でもこれは大仕事だ。 『ティーン。アルツをサポートするぞ。複数の有人機のパターンを挟めばAIの混乱を狙える』 『近寄ったら危ないよ!』 『私を信じろ!』  ぼくはクスティナへの親愛の気持ちを強めた。彼はぼくを理解して、萎えた正義に整然とした堅固な芯を通してくれる。 「レーザーの出力を限界まで上げる! フルバースト! 燃え尽きろフクロウ!」  甲板に引きずるように低空飛行で離れつつ、ぼくは一層機体を激しく燃え上がらせた。  コクピット内の温度が上昇。ぬるい。トレーニング後のほうがまだ暑い! 『本当にキミは無茶ばかりをする! サポートは任せて思いっ切りやってくれ!』  友人の呆れ声。だが顔は不敵に笑っている。温和な彼もこんな顔をできるらしい。  次の瞬間、彼のコクピット映像と班員のステータスリストが消えた。 『なんでええええっ!?』  爆音をも遮る絶叫。  鷹の腹が撃ち抜かれ死の花を咲かせた。葬送したのは頸部からカートリッジを吐き棄てる白鳥だった。  訳が分からなかった。  ティーンのアニマがクラックされ、クスティナを撃った。それは事実だ。  だが、ぼくがワイズマンに取り付いた時点でアニマのものとは別種のナノ・フェザーとレーザーによる電磁波に対応する必要が出たはずだ。  それなのにアニマが操られた。すでにプログラムが走っていて、後出しで同士討ちをさせた? いや、後出しのメリットが無い。  ぼくは頭と胸を激しく往復する混乱と怒りを、燃えるフクロウに込め、海へと叩きつけ、何度もレーザーを浴びせた。 『おまえたちの手の内は憶えたぞ』  見知らぬ男の声。トータスの両サイド、海中から何かが浮かび上がってくる。  それは二羽のフクロウだった。 「ワイズマン……おかしい、数が合わない」 『複製した(デュプリケート)というだけの話だ。貴様ら連合政府は自分たちの技術を過信し過ぎだ。我々は貴様らの想定している以上に、オールドの技術をものにしている』  こちらのモニターに見知らぬ男が割り込んでくる。彼は中東地区のファッカ教徒にありがちな砂漠衣装を身に着けていた。  もう一つは東南アジア系のヒゲヅラの男だったが、彼らの映像には異様な点があった。 『これで(ファッカ)の御許は約束されましたわね』 『パパ、カッコイイ!』  ……女子供だ。兵士を乗せるためのコックピットには、どちらも彼らの家族までもが同乗していた。 「人間の盾……! おまえたちはどこまで卑劣なんだ!」  戦争行為へのオールドで非人道的なカウンター。だが、効果はてき面だ。ぼくには撃てない。  たとえ、パーシモンやクスティナの仇でも。いやむしろ、温和な彼らの仇だからこそ撃てない。  機体のコントロールを奪われたティーンは、狂ったように言葉のナイフや爆弾を周囲にまき散らし続けている。  シー・トータスも依然、沈黙を保ったまま。僚機のステータスを示すモニターでは班長たちの交戦中を示すマークが点灯したままだ。  万事休すか。 『勘違いしないで欲しいのだが。人間の盾ではなく、神の矛だ。我々は死を恐れていない。聖戦を戦った末の殉教は誉れだ。神の御国への扉は聖戦を戦った者と、その者が連れる家族だけに開かれる』 「矛盾してる。宗教とはヒトがヒトのために作り出したものだ。おまえたちは神のためと言いつつも、そのじつ自分のためや、家族を想ってるんじゃないのか?」 『無論だ。だが、我々は神の創造物に過ぎない。全ては神がお創りになったものだ』 「その創造主がなぜ人間同士に殺し合わせる?」 『それは御神のみがご存知である』 「そこまで信じる根拠はなんだ。書物か? 伝統か? 現実を見ろ! 天国なんてありはしないんだ。死ねば終わりなんだぞ!」 『ならば逆に問わせてもらうが、貴様らの科学では死後についての主観的な観測ができているのか? 神を疑う根拠は?』 「それは、悪魔の証明というものだ!」  炎をまとい、猛禽の叫びを再生して威嚇を試みる。 『……我々は御神の姿をこの目で見ている』  ファッカ教徒は鼻で笑った。うしろの子供がクスクス笑っていて耳障りだ。 「“憶える者”のことか?」 『彼らは使いであり、神託を受けた者に過ぎない。我々は確かに彼らを尊ぶが、神の前では“憶える者”も我々も変わらぬ信徒だ』  ならば、神とはいったい……。 『異教徒とのおしゃべりは終わりだ。貴様らには帰依も許さん。だが、その珍しい機体だけは頂いておこうか。新たな神の兵へと作り変えてやる』  クラッキングだ。ナノ・フェザーが解除され、ぼくのアニムスはゆっくりと甲板へ降り立った。 「シー・トータスの中の人たちはどうした?」 『まだ何もしていない。だが、“憶える者”と我々の手により選別がなされ、神に従い共に聖なる戦いを歩める者だけは導いてやるつもりだ』 「洗脳する気か!」 『まだ分からないのですか』  パイロットの配偶者の女性が呼びかけてきた。 『私たちは心からファッカを信じているのです。信じるものの何もない、憐れな者たちよ』 「ぼくはぼくの正義を信じている」 『正義ならば我々の神(ファッカ)にあります。神なきあなたがたに正義はありません』 「神なんて、クソ喰らえだ!」 『連合のブタめ、ファッカを侮辱するのですか! 正義には力と勝利が伴うべきです。我々の神は苦難の時ののちに勝利を予言なさってくれています。苦難の時は過ぎつつあります。翼をもがれた悪魔は自らの業火により焼き尽くされるがいいでしょう!』  フェザーが再展開された。自身のレーザーによって機体が急速に加熱されていく。  コクピット内の温度がサウナを超え、血が沸騰するような感覚を覚えた。  このままでは、死ぬ。 「そこまでよ」  ふいに機内温度の上昇が止まった。同時に操縦桿もぼくの腕へと返事を返した。 『に、人間だと!?』  モニターに映る狂信者は目を見開いていた。  それもそのはず。空には白いマントに身を包んだ一人の若い女性が浮いていたのだから。 「エンテ! 来てくれたのか!」  今回の作戦では、彼女は敵基地の陥落に注力した運用がなされる予定になっていたはずだ。 『はぁ!? なんでおまえがここに居るんだよ! また、ちゃんと役目を果たさなかったな!?』  ティーンが顔を真っ赤にし、口の端から泡を飛ばしながら叫ぶ。さながらジャパン・カルチャーの「オニ」だ。 「任務は遂行したわ。北極基地はすでに電子破壊を済ませている。現在はシャドーチームが爆撃中よ」 『違う違う違う! どうしてもっと早く来なかったんだ! いつもいつもおまえは!』 『この子、何を言ってるの? とにかく……』  エンテが片手を天にかざすとマントが揺らぎ、フレームだけの肉体を晒す。  ぼくは彼女の周囲に見えない波が広がるのをイメージした。  二機のワイズマンは緩慢に羽ばたくと、甲板へと降り、動かなくなった。  モニターに映る狂信者たちには明らかな動揺が見て取れる。  型落ちとはいえ移動式スーパーコンピューター二機を一瞬にして完全に支配下に置く。彼女は一体どういうシロモノなんだ? 「……ボロボロじゃないか」  はためくマントから覗いた彼女の肉体は、いつも以上に不完全だった。  右腕と左脚が無い。 「もう帰投する予定だったのだけれど……イヤな予感がしたから通信データを当たってみたの。不死鳥と海亀を盗られるわけにはいかないわ」 『じゃあ、クスティナはどうでもいいっていうのかよお!?』 「不死鳥のアルツ、この子はさっきから何を言ってるの?」 「ワイズマンとの交戦でクスティナとパーシモンが撃墜された。生死は不明だ」 「そう……」  映像をアップにすれば悲しげな顔。  首から下は異形だったが、エンテはやはり人間に見えた。 『おまえはまた間に合わなかった!』  ティーンがまたも叫ぶと、エンテはビクリと身体を震わせた。 『……ははは! 天使かと思えばアンドロイドの女か! 貴様らは偶像を崇めるだけでなく、人格を認め命まで与える悪魔の使いだ!』  狂信者が高笑う。  東南アジア系の一家。無力化された彼らは気勢を取り戻し、揃って舌をもってぼくらを攻撃し始めた。 『うるさい死ねよおまえら』  片方のフクロウが爆発を起こす。  弱点とされるコンピュータの詰まった頭部ではなく、コクピットのある腹部に風穴が空いていた。  モニターのティーンは無表情のまま再装填の済まないレールガンのスイッチを執拗に連打し続けている。 「殺す必要はなかっただろう!」 『クスティナを殺したからじゃんか。パーシモンさんだって』  アニマは優雅に羽ばたき、残りのもう一機のワイズマンへと頭を向けた。 「やめろ! 女子供も乗ってるんだぞ!」 『だから?』  彼女の無意味な連打は止まらない。再装填まであと何秒だ?  ぼくは愛機をティーンのアニマへと飛び掛からせ、爪で捕まえて向きを強引に変えさせる。 『放せ! 邪魔をするな! そいつら殺せないじゃん!』 「クスティナはそんなこと望んじゃいない!」 『なんでそんなこと分かるのさ!?』 「友人だからだ!」 『そうだ……あんたがクスティナに無茶をさせたから私のアニマがやらせられたんだよ! お兄ちゃんのせいだよ! お兄ちゃんがクスティナに変なこと吹き込むからだ!』  そうかもしれない。ぼくに影響されたせいで、無茶に乗った。それで敵が優先して、彼女の機体に大切な人を撃たせた。 『放せよ! お兄ちゃんがお兄ちゃんじゃなかったら殺してるよ!』 「エンテ、彼女の機体をクラックしてくれ!」  頼むもエンテはぼんやりとこちらを見るばかりだ。 「兄さん……」 「おまえなんかのお兄ちゃんじゃない!」  レールガンが発射される。弾丸はエンテから僅かに外れた位置を抜けて空へと走り、ローズアッシュの髪を揺らした。  また爆発。今度はなんだ!? 「ファッカのために!」  煙をあげるワイズマン。腹部のこじ開けられたハッチに立つ人影。  血塗れの女がロケット砲を担いでいる。それを支えるはまだ歳を数えるのに両手も不要な男児。  ふたりの足元には身体の大部分を失ってすでに息絶えた狂信者の男が横たわっている。  ロケット砲は恐らく電子的なサポートの無い単純なものだ。  爆薬のたっぷりと詰まった弾はやや頼りなさげな軌道で宙に佇む女性へと向かって行く。 「エンテ、逃げろ! それはクラックできないぞ!」 『おまえ早く殺せよ! それか私に殺させろお!』 「ノマド!」  エンテがこちらを向き、ロケット弾に気付いた。推進剤の噴射で回避をする。 『早く殺せ! 殺せ! おまえは人殺しのために作られたんだ! 少しくらい役に立てよ! 私のクスティナの仇をとってよお!』  ティーンは笑顔で泣いていた。アニマはいまだに暴れ続けている。そろそろ脚部が限界だ。 「頼む、エンテ。あの女性を制圧してくれ。このままだとトータスに被害が広がる」 「で、できないわ……」  彼女のくちびるは震えていた。 「何を言ってるんだ? キミは基地の人的制圧だって受け持っていただろう?」 「これは、夢じゃないのよ」 「何を当たり前のことを……」 「あなたが見てる前でそんなこと、できるわけがない……!」  エンテはかぶりを振るとフラフラと離れ始めた。 『逃げるのか!? 役立たずの人殺し!』  またも白鳥が暴れる。加減を知らない。アニマもまたアニムスより大型だ。  脚部の脱落を告げるアラートと共に景色がグルリと一回転する。 「エンテ……」  レーダー上にあるオンリーワンの味方標識は真っ直ぐ遠ざかり続けている。  彼女には助けられた。だが、今のリアクションはなんだ?  あれじゃ、まるで武器を持ったことも無い乙女のようだ。 『やった! 殺してやった!』   いっぽうで少女は、いまだに戦意高揚を煽り続けるB・G・Mに狂った歌詞を添え続けていた。  ぼくは機体の姿勢を直すこともせずに甲板に転がったまま、それに頭痛を共鳴させるほかない。 『あはははは! 良かったじゃんか! あんたらの神様のところに行けてさ!』  モニターが映すのは天地逆さまの景色。  操縦者を失って引っくり返ったフクロウと、そのそばで腹を血肉塗れにして、まるで水浴びでもしているかのように翼をバサバサとやる白鳥の姿があった。  最低だった。  この場に居た誰しもが人間であり過ぎた。  冷めた目で世界を客観視するぼくの心もまた、その誰しもの中に「正義」を認めた。あるいは全てが間違いなのかもしれない。  正しさとは何か? 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