窓の中のWILL

Chapter:18 「一生かかって解く、宿題だよ」

 景は何発目かの電撃をかろうじてよけると、博希を呼んだ。 「なんだっ」 「このまま固まって逃げていても、どうにもなりません。分裂しましょう」 「分裂……!?」 「それぞれ、うんと離れたビルの陰に隠れるんです! 相手は一人、僕らは二人。いっペんに二人を相手にできるとは思えません」 「なるほどな……!」 博希と景は握り拳をちょんっ、と合わせ、ビルから飛び下りた。 『あっ、少年がビルから飛び下りた模様ですっ』 博希はそれを聞いて、チッ、いろんな意味で敵が増えちまったぜ――とつぶやき、林立するビルの間を、駆け抜けた――!  景もまた、ビルの間を駆け抜けてゆく。電撃は自分と博希とを互い違いに狙っていた。 「もっと離れてあげますよっ、あなたの目も届かないようなところへね!」  五月はベッドに座り直した。 「昨夜のコンソメスープに、卵を落としてみたんだ」 父親はスープカップを五月に渡した。 「ありがとう」 一口飲むと、体がじいん、とした。 「帰ってきて閉じこもったままだっていうから。おなか減ってるだろうと思ってね――おいしいかい?」 こくん――と、五月はうなずいた。そして多分、コンソメスープと父親の温かさが、五月の心を――少しだけ、ほぐした。 「あのね、もしかね――」 「うん?」 「――パパがね、誰かを、死なせちゃったら、殺しちゃったら、どうする?」 「ん……?」 父親は五月の瞳を見つめた。冗談で聞いているのではないことは、それで、解った。 「――ゲームか何かの――話かい?」 本当のことを話すわけにはいかない。五月はぶんぶんと、首を縦に振った。 「そうか……うん、むつかしい――話だね?」 不安そうな瞳で、五月は父親を見た。 「たとえばね」 父親は一口、コンソメスープを飲んだ。 「お父さんが、だよ。もしも、誰かを死なせてしまうとしたら、殺してしまうとしたら。それはね、多分、他の誰かのためだと思う」 「…………?」  スイフルセントは二人が分裂したことを知った。 「どこへ逃げても、逃げている様は手にとるように解るのよ!」 それは無論、彼女は空中にあり、博希たちは地上にあるから――なのであるが、確かに、それでは博希たちにうんと不利である。  景も、その事はよく解っていた。だが、この場合は、そうするしかなかったのである。これ以上、アイルッシュ人を巻き込むわけにはいかない。景はできるだけ、人の少ない所に、スイフルセントを引き込むつもりでいた。  が。 「無駄だって、言ってるでしょう?」 スイフルセントは叫びもしないで、淡々と言ってのけて、扇をふるった。 「!!」 景の足元が、火を噴いた。 「……なっ……!?」 電撃の威力が爆発まで引き起こした!? 爆風に吹き飛ばされ、したたかに背中を打つが、景はまた、立ち上がって、走り出した。  五月サンっ……! 「え……」 五月の耳に、何かが届いたような、気がした。 「どうしたの?」 「……ううん……」 カーくんが、ぼくを呼んだような、気がした。……気のせいだよね…… 「そう。じゃ、さっきの続きだね。お父さんがもし、誰かを死なせてしまうとしたら。それはきっと、他の誰かを守るためだろう――って、言ったね」 「うん」 「お父さんは人殺しじゃない。殺したくて、人を殺しはしない。解るね?」 少し――五月の体が引きつった。しかし、しっかり、うなずいた。 「だけど、もし、目の前で、五月やお母さんが、誰かに殺されそうになっていたら。そうしたら、お父さんは、その誰かを殺してでも、五月やお母さんを守ろうとすると思う」 「でも」 コンソメスープを見つめていた五月は、ばっ、と、顔を上げた。 「そう、もちろん、どんな形にしろ、人を殺すことは、許されないことだよ」 「……そうだよね……」 五月の手が、かたかたと震えた。 「誰も、命は平等だよ。あの人を殺していいとか、この人は生かしておくベきだとかは、誰にも決められない」 五月はこくん、とうなずく。  博希の頭上で、バラバラバラバラッと音がする。 「日本はいつから戦闘国家になったんだよっ!!」 軍用ヘリ(と、博希にはそう見える)が、スイフルセントの周りを旋回している。本当は警察のヘリコプターだったのだが。 「無駄ですっ!」 景の叫び声が、すぐ近くで聞こえた。 「景っ」 「博希サンっ」 そう。無駄だ。スイフルセントにそれくらいで勝てるのなら、自分たちは明日からでも普通の高校生に戻れる。  博希と景はまた、別れて、スイフルセントに気づかれないよう、スイフルセントのそばに近づこうとしていた。 「うるっさいわねえ。あまり好戦的すぎても、うっとうしいだけね!」 スイフルセントが扇を――今度はひらひらではなく――ばさっ! と、振った。 「!」 ヘリコプターが、一瞬、真っ黄色に輝いた。景は思わず、体を伏せた。 「……なんてことを……っ!」 ヘリコプターは墜落してゆく。周りで様子を窺う警官たちも、一瞬、唖然とした。自分たちの力の絶望的なことを感じた。  博希はギリッ……! と唇を噛むと、いったんはしまった武器を、出した。 「スタンバイ・マイウェポン!」 「ゲームの話――だったね。たとえば、世界を守ってくれと頼まれた勇者は、魔物を倒していくわけだろう?」 五月はドキッとした。 「それが、怪獣の姿をしてるものばかりとは限らない。時には、人間の姿をしていることも、あったりするよね?」 うん――五月は、声にならない肯定を、首で表した。 「でも、勇者は、魔物を倒してゆくんだ。それは、彼に、守らなければならない世界があるから」 「守らなければならない世界……」  景も武器を出す。 「以一簣障江河――武器招来!」 景の瞳に、剣呑な光が浮かんだ。 「スイフルセント! 僕が笑ってるうちに、この世界から立ち去りなさい!」 弓をきりきりと引き絞る。その声には、一寸の余裕もない。 「誰が立ち去るもんですか。こんなに楽しい世界を!」 ホホホホホホ――と笑って、スイフルセントは扇をふるう。 「うがああっ」 別のところで、博希の悲鳴が上がる。爆風をくらったか!? 「博希サンっ」 「分断したのはあなたなんだものねえ。一人ずつ、楽しませてもらうわ!」 言うなり、景に矢を放つ間を与えない。 「うわあっ!」  父親は卵を、じゅるり、と、すすった。 「もちろん、勇者だって、倒したくて魔物を倒しているんじゃないと思うよ。『倒す』って言っているけど、『殺して』いることには違いがない。けれどそうしなきゃ、その世界の人々が危ないんだ」 「……うん……」 「勇者は多分――苦しいと思うよ――それでも。やらなければいけない。逃げられない。心の中では、ゲームには出てこないだろうけど、きっと、倒した魔物に、謝っているかもしれない」 五月は机の上を見た。小ビンが、青く、光っている。  何で、自分が、ヴォルシガの砂を――  あの時、無意識のうちに握ったのか――  今なら、解る気が、した。 「……ごめんね……」 謝っても、ダメだけど。  そのつぶやきは、父親にも、聞こえた。しかし父親は、聞こえないふりを、した。 「もちろん、人であっても、魔物であっても、『殺す』事は悪いことだよ。でも、勇者は、感謝される。なぜだろうね」 「誰かを、守ってるから……?」 「多分ね。お父さんも、ちゃんとした答えは、出せていないんだよ。魔物からしたら、勇者は、悪い人だし、ね。それは五月の、一生の宿題になるんじゃないかな」 「宿題に?」 父親はコンソメスープを飲み干した。 「これから、五月が大人になって、おじいちゃんになって、死ぬときまでの、宿題。もしかしたら、一生、解けない宿題かもしれないけれどね」 「でも答えの出ない宿題なんて――」 おかしいよ。五月が言うと、父親は、ふふっ、と、笑った。 「実はね。お父さんの宿題でも、あるんだよ」 「え?」 「お父さんも、昔、思ったんだ、ゲームをしていてね。だから、これは、お父さんと、五月とが、一生かかって解く、宿題だよ」 一語一語区切って、父親は、そう、五月に言った。 「五月は、優しい子だから、多分、誰が相手でも、倒すのに戸惑いがあるんだろうね。それはそれで、構わないよ」 「うん」 「でも、目の前で誰かが苦しんでいても、見て見ぬふりをするような人間だけには、なってほしくない。解るね?」 「うん」 父親は、スープカップを、五月の机の上に置いた。その時、ふと、小ビンに気がつく。 「これは?」 「……ぼくの、宝物。宿題を解く、ヒント」 「…………」 そう。――父親はそれだけ、言って、五月の部屋を出た。そして、しばらくして、戻って来た。 「パパ?」 「…………のヤロー……」 アスファルトに叩きつけられて、体がじんじんと痛む。  向こうでこういう攻撃をくらったときも、そりゃあ向こうは石畳だから、似たような痛みが走るが、こんなにピンチになるのは、ほとんど初めてだったから――博希と景は、アスファルトに伏したまま、「――ぐう」と、小さく、うめいた。 「素敵。まだ、起き上がってこようとするのね」 ……ざけんじゃねぇぞ……博希のつぶやきが、遠く離れた景には、聞こえるような気がした。そして、わずかに、戦慄した。  もし今度――あの電撃をくらったら――  父親は、小箱を持っていた。木でできた、なんだかファンシーな、小箱。 「その小ビン、これに、入れておきなさい」 「ぼくにくれるの?」 「お父さんが持ってても、使わないからね」 その小箱には小さな鍵がついていた。五月は少しだけドキドキしながら、鍵を、ぱちん、と、開けた。  小ビンを立てて納められそうな大きさで、手のひらサイズ。五月は一目で、気に入った。 「ありがとう、パパ」 「大事にするんだよ。宿題のヒントなら、なおさらね」 うん。――五月はいつもの、満面の笑みで、父親を見た。そして、思い出したように――ラジオを、つける。 『警察本部のヘリを墜落せしめた電気強奪犯は、話し合いに当たっていると思われる謎の少年二人を電気攻撃の直中におき、警察との膠着状態が――』 「………………!」 父親は、静かに、黙って、五月の横顔を見ていた。五月は、しばらく、ラジオに耳を傾けていた。そして、さっきの、景の声が、多分幻聴でないことを、五月ははっきり認識した。  行かなくちゃ。カーくんとヒロくんを、助けなくちゃ! その瞬間―― 「あつっ」 父親が、その声に、何事かと五月を見る。 「どうしたんだい」 「うっ……ううん、なんでも、ないの」 手の甲が、ふいに、熱くなった。五月ははっとして、手の甲を見た。  ――エンブレム!! 五月は、ラジオを消すと、父親を、見た。 「パパ」 「ん?」 「ありがとう。ぼく、宿題もらって嬉しかったの、初めて」 小箱を机の中にしまうと、五月はコンソメスープを飲み干して、部屋を出た。 「どこへ行くんだい」 「ぼくは、目の前で誰かが苦しんでいても、見て見ぬふりをするような人間には、なってないつもりだから!」 それだけ言って、五月は、家を出た。部屋から母親が出てくるのは、それより三秒ほど、遅かった。 「アッキー~~~~!! 今っ、今メイが出ていかなかった!?」 「……ああ、出ていったよ?」 「なんで? なんでえっ!? 外は危ないのよ、もし、もしメイに何かあったら、ああああっ」 「大丈夫。僕らの子だよ? もし五月に何かあったら、僕が、警察でもどこへでも行くからね」 君じゃあ警察じゃなくて、どこか怪しい新興宗教に行っちゃいそうだからね――という、いつもの余計な一言は喉の奥に収めておいて。  父親は、母親の背中を、ぽんぽんと叩いた。 「ま、落ち着いて、君は、もう少し、休んでおいで」 「ええ……」  五月は、走っていた。  場所なんて解らない。  電気がなくなって、テレビもつかないんだもの。  でも、ヒロくんとカーくんのいるところなら、ぼくはどこだって行く!  ――走る五月の瞳に、攻撃を受けてようよう不時着したヘリコプターが、飛び込んで来た。ケガ人が何人か、出ているらしかった。 「――――」 五月は足を止めた。救急車や消防車が何台か、右往左往していた。 「…………」 ぐっ。五月は、拳を握りしめて、唇を固く噛んで、アスファルトを蹴った! 「ヨロイヨデロー!」 「まだまだ――私の扇の電気はたっぷり余っていてよ?」   スイフルセントはそう言って、ほっほほ、と、笑った。やっと立ち上がった博希と景は、しかし、体力の限界にきていた。  アイルッシュだからあんなに強えんだ。  コスポルーダなら、ここほど電気も取れねぇだろうしな!  ――博希は口の中で、そう、毒づいたが、そうかといって、スイフルセントにダメージを与えるものではない。 「安心、して。今日は、あなたたちを殺すようなことはしないから」  ぞくりと、景の背筋に戦慄が走る。  殺す。  今日はそのつもりがない。  じゃあ、いつかは――? 「……その時は……アイルッシュの方々も……闇に葬る気ですね!?」 景が言った。その声は、いつになく、強かった。 「さあ。それは、どうだか解らないわ」 「なんですって……」 「私は、レドルアビデ様のご命令にしたがって動く者。アイルッシュは破壊するにはとてもいいところだけれど――レドルアビデ様がよせとおっしゃるなら、やめるだけよ」 そこまでレドルアビデの力は凄いんですね、景は思った。統率力では右に出る者がいまい。いってみれば絶対君主――というか、下手をすれば恐怖政治というか。 「ああ――神の羽衣――ですか……」 景は思い出したように、その名を言ってみた。かつて皇姫マスカレッタがまとっていた【神の羽衣】。それは今、レドルアビデの手にある。そうだ、そりゃ当然、――絶対君主なわけで――  だからって。  絶対君主がいるからって。  コスポルーダ人の『あの』ザマは、説明がつかない。 ――渡さない。 アイルッシュは絶対に、渡さない。 景は一瞬、コスポルーダとアイルッシュを対比させて、そんなことを思った。 「さあ、お遊びの続きね!」 はっ。 博希と景が、同時に、スイフルセントのほうを見る。扇が――舞う! 「よけろっ!」 「解ってますっ!」 二人はとっさに、ばっ――と、左右に分かれて転がった。が、攻撃は、来なかった。 「…………!?」 スイフルセントの扇は、ぽたり――と、取り落ちていた。 「ヒロくんとカーくんは、殺させない! 絶対に!! そして、もう、この街の人の誰も、殺させないっ!!」 「さつ……!」 フェンシングソードをその手に持った五月が、スイフルセントのすぐそばにいた――――!

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