窓の中のWILL

Chapter:82 「ないの」

 フォルシーの傷は、思っていたより深かった。羽毛もろともその下の肌を焼いたため、全身に火傷を負うこととなったのだ。 「ひでえ」  博希が吐き捨てるように言って、こぼれたフォルシーの羽根を手にとった。まだちりちりとくすぶるにおいを残すそれは、指の間からこぼれてしまいそうなくらい、もろくなっている。 「これじゃあ……飛べねえだろ……」 『申し訳、ありません、自分が至らぬために』  なにを謝る――スカフィードはそう言って、ベッドに横たわったフォルシーを労わるように、残った羽を撫でた。 「この姿ではしばらく飛べまい。人変化して、しばらく養生するがいい」 「ヒトヘンゲ?」  景がその語感の変換を完成させる前に、目の前の様子は言葉、そのものになった。  しゅう――しゅう――と音をたてながら、横たわる鷹がぼろぼろの服をまとった人間の姿に変わってゆく。いや、服、とも表現できないほどに、その身体をまとうものはちぎれ飛んでいた。淡いピンク色の肌は火傷にまみれ、痛々しい。 「フォルシー……なのかあ……!?」  景のそばでその様子を見ていた博希も目を丸くする。まるでその光景はよくできたCGか特撮でも見ているようであった。怪奇番組『あなたの後ろの鈴木さん』が放っとかねえなあこりゃ、と、彼はひそかにそう思った。が、そんな考えを重きに置くほど冷酷でもなかった彼は、すぐにスカフィードを見やる。 「大丈夫なのか、フォルシーは」 「命の危険はないだろう。だが、当分はこのままの姿でいた方がいい、羽が再生するまで」  命の危険はない、と言われて、ようやく博希と景は安心した。 「フォルシーは、人間に、なれるのですね……」  事ここにいたってやっと【ヒトヘンゲ】の漢字変換が適った景は、思うところなく自分が動揺していることを把握する。そうして、先程レドルアビデが言った【翼人】という単語の変換と、その意味も、うっすらとではあるが理解した。  それでも説明はしてもらいたい。スカフィードが動揺したその理由についても――――景がスカフィードにそう言うと、両者の間を博希が手のひらでさえぎった。 「どうしました」 「五月にも聞かさねえと、あいつ、自分だけ仲間外されたと思ってスネる」 「ああ……」  状況が逼迫してきたのは誰もが感じるところである。伝聞ではどうにもならない。景は別室で休んでいる五月を呼びに行くことにした。  あのとき目を覚まし、それ以後もきちんと意識は保っていたものの、五月は若干衰弱しているように見えた。博希の言葉でいうなら「生命力が吸い取られた」ような状態であったので、スカフィードがむりやりに寝かせたのである。  それでも五月は眠らず、布団の中で天井を見つめていた。眠っていたら起こすのにも骨なんですがね、と思っていた景は、ほんの少しホッとする。 「五月サン」 「あ……カーくん?」  くき、と首だけ景のほうに向けて、五月はすこうし微笑んだ。先程――スカフィードの腕の中にいたときよりは、顔色も良くなっていた。 「はい。お加減、いかがですか」 「うん、結構、いい」 「起きられますか? スカフィードがお話をしてくれるそうですよ」 「お話?」  行く、とも行かない、とも言わず、五月はゆっくり身体を起こした。それが返事であると解釈して、景はもとの部屋に戻る。  テーブルにはアイボリーのカップが準備されていた。ちょっと覗き込むと、中身は淡い紫色の液体。ときどき、ぱちと音をたてているところをみると、中身はやっぱり炭酸系なのだろうと景は思った。 「五月は」 「大丈夫そうでした。ほどなく来るでしょう」  その言葉の通り、五月はすぐにやってきた。 「スカフィード、ありがと、……わあ、フォルシー、どうして人間になってるの!?」  まずスカフィードに礼を言って、五月の視線と興味はすぐさまベッドの中のフォルシーに向いた。今しがたその件で話をしようとしていた博希と景とそれからスカフィードは軽くひっくりかえって、次に考えたのは五月の洞察力の良さだった。 「なんでソレがフォルシーって解った」 「フォルシー、大丈夫なの、ケガしてる……」 「五月サン。フォルシーは休んでいるんですから、あまり話しかけてはダメですよ。命に別状はないとスカフィードが言っていました、お座りなさい」  景にたしなめられてちょこんと腰かけた五月を見ながら、「なんだよ俺無視された」とすねる博希の頭をくしゃっとやって、スカフィードが聞きなおした。 「うん、で、どうしてこの人がフォルシーだって解った? フォルシーとは姿が違うね」 「あのね……フォルシーの羽と同じニオイがした。あと、瞳がフォルシーと同じだった」  ふうん。とうなずいて、スカフィードは五月のもつ【感覚】をあらためて見直すとともに、彼にも簡単に説明をした。もちろんフォルシーは博希たちのいる世界にはいない【種族】であるから、五月もすぐにはのみこめなかったけれど、それは今から説明をするということで、五月も納得をしたし注がれた飲み物を手におとなしく座ることとなった。 「ホントーに身体は大丈夫なのか」  博希の質問に、今度はきちんと答える五月。 「うん。すごく、なんていうか、スッキリしてる。みんなありがと」 「や、たいしたことがなくてよかったですよ」  本当に、そうかどうかは解らないが、という言葉は、思いついても誰も言わない。 「さて、フォルシーと【翼人】と、それからあの――――」 「鳥で虫でカッパの人」 「よしなさい五月サン、まじめなお話ですよ。――デストダですね」  言葉に詰まったスカフィードの代わりに、景がつなぐ。 「うん、まず【翼人】という者たちの説明からしようか……彼らは【翼持つ者】で、もとの姿はいつも見ている鳥の姿なのだよ」 「鳥だけど、人にもなれる、ってことだね?」 「そう」  寝汗をかきはじめたフォルシーの身体をタオルでぬぐいながら、スカフィードはもう少し説明をすることにした。  汗をかくのは良いことではあるけれど、これはどうにも性質のよくない汗のようだ。容態が気になる。 「彼らの仕事には大まか、二種類ある。各村や町で郵便配達などする者、私たちのような王族とか、執政官のような位の高い者に仕える者。フォルシーと私とは幼い頃からのつきあいだ」 「あぁ、そんならじゃあ、オレンジファイのディルが連れていた――――」 「パピヨンでしたっけ、ツバメのような鋭い翼の。あの方も【翼人】なんですね」  五月がカップを握りしめたまま、興味を示した顔になっていた。中身を飲むのは忘れているらしかった。 「へえ……【翼人】のひとって、たくさんいるの?」 「たくさんはいないけれど、そのかわり、【翼人】同士はほとんど顔なじみだ。さっきオレンジファイにパピヨンという【翼人】がいると言ったね?」 「うん、ぼくらが知り合った執政官の息子さんで、その人の連れてた【翼人】さんだよ」 「彼女はフォルシーの昔なじみだよ」 「えっ、そうなの? パピヨン女の人っていうのもびっくりだけど、お友達だったんだフォルシーと」 「そう。――――デストダも、ね」  そのひとことに、その場の空気が一気に緊張感を含むものになった。【翼人】同士のつながりが深いことはパピヨンとフォルシーが友人ということで解るが、デストダの名がそこで出てくるものとは想像がつかない。 「……やはりデストダも【翼人】なのですね……それにしては、」  鳥の姿にならないね、景が同じことを言おうとした瞬間に、五月がつなぐ。 「俺らの前に出るとき、いつでもあんな格好だよな、それこそ鳥で虫でカッパっつーか」  言って、博希がカップの中身をぎゅーっと空けた。スカフィードはお代わりを注ぎに行きながら、つぶやく。 「もしあれが本当に、私の知る【デストダ】なら、だ。あれはデストダではない、何か別の生きものだ――」 「あまりにも異形ということですか。それにしても」 「…………デストダが、なぜあちら側にいるのかということも……ある。レドルアビデに襲われる前、デストダは――姉上に仕えていた――から」  言いにくそうに、スカフィードはもそもそと言葉をつむいだ。信じたくない気持ちと、考えたくない感情とがない交ぜになって、どうしようもないのだ。 「皇姫に仕えていた!? ではまさかその――――」 「景!」  博希が珍しく景を制した。彼自身も解っていたに違いない。しかしその考えを本物のものにしたくなかっただけである。  しばし、その場を沈黙が支配する。それを破ったのは、博希の服のすそをくいくいと引っ張る五月の手だった。 「――――どした」  だるそうに聞いた博希を、五月はまっすぐに見つめた。 「あのね、違うと思うの」 「違う? 何がです」 「ええと、うまく言えないんだけど……あの、デストダ、【どうしたらいいかわかんない】顔、してる」  その発言を聞いた三人は一様に不可解な顔をした。どうしたらいいかわかんないと言われても、言われたこちらもどうしたらいいかわかんないわけである。だがもともと感覚でものを言う傾向にある五月のことだ、と考えた博希と景は、ふたりがかりで糸をつむぐことにした。 「悩んでいるか、苦しんでいるか、そんな顔ということですか?」 「合わせたような感じ」 「あいつが悩むことなんかあるかねえ」 「ぼくらときどきしかデストダ見ないじゃない。でも会うときって必ずそんな顔する。眉毛のとこ、ちょっとシワ寄って」 「気づきもしませんでしたよ、何に悩んでいるんでしょうね」 「そりゃやっぱりお前」  考えはやはりその一点に帰結する。言いかけた博希はさっき景を制したことを思い出して黙った。そうして彼は別の言葉を探す。 「呼び出して出てきてくれりゃいいけどさあ、あいつ必要なときにしか俺たちの目の前に出てこないからな……」 「出てきたら、どうなさるおつもりで?」 「決まってら。小一時間でも二時間でも問い詰めるだけだ」 「だが」  スカフィードが口を挟んだ。余計苦しみはしないか、デストダが、そしてフォルシーが――――とつぶやいて、唇を噛む。 「……なぜです?」  まだ隠していることでもあるのか、という顔をして、景は横目でスカフィードを見た。以前のことがあるから、聞けることは聞いておきたい。それでこれからの覚悟も違うというものだ。  景の考える限り、デストダがそういう背徳感のもとに自分たちにちょっかいを出してきたものとはどうしても思えなかった。【伝説の勇士】としてならスカフィードの命をおびたものであり、ひいては自分が過去仕えていた皇姫につながるもの。五月の言うとおり苦しむというのなら自分たちにもそういう表情が見て取れてよいはずが、感覚を大事にする五月にしかそれが解らなかったところをみると、どうも何かがひっかかる。それに―――― 「最初にあなたから聞いた状況と、どうにも矛盾があるんですよね、いろんな可能性を考えても。スカフィード」  スカフィードが皇姫のライフクリスタルで見通した【すべて】には、はじめにあくまでレドルアビデとデストダがいて、それから皇姫が花にされたはずだった。それは紛れもない事実だ、スカフィードもそう言ってうなずく。ならば帰結する可能性は限られてくるが、それを今更感覚的な深いところで後悔するような性格だろうか、あれが。  そしてそれをどうしてフォルシーが悩む必要がある? 博希が言いかけて、首をひねろうとしたところ、くぐもった声が聞こえた。 「デストダ…………は……」 「フォルシー! 無理すんな」  よろよろと起き上がって、ベッドの背もたれに身体をあずけ、フォルシーは苦しい息の下で言葉をつなぐ。 「……申し訳ありません……自分も気づくの……が、遅く……、……あいつは…………デストダは…………自分の、弟――――なのです…………」  スカフィードとフォルシー自身を除く全員が――とはいえ博希と五月と景との三人であったが――言葉を失った。 「弟? 弟って言ったか今……?」 「――――そうだ。……双子のね……きょうだいなんだ。フォルシーとデストダは」 「双子! きょうだいでも驚くというのに、双子ですか!?」 「え? じゃあデストダも鳥さんになれるってこと? でもでもあのカッコでいつも飛んでるよね? なんで鳥さんにならないの?」 「マジかよ、双子とかどう見ても似てねェぞ!」 「これは興味がありますねえ、ところで【翼人】は胎生ですか卵生ですか」 「じゃあさあ、フォルシーもあのカッコで飛べるの? デストダはぼくら乗せて飛べるの?」 「ええと……落ち着こうかお前たち」  少年らしい好奇心をもって――つい先程まで不安要素たっぷりの、しかも深刻な会話をしていたことなどすっかり忘れ果て――詰め寄る三人の、それぞれの頭をぽんぽんぽんと叩いて、スカフィードは軽めのため息をついた。 「いいか、整理する。あのふたりが双子というのは本当だ。私たちのいう意味での双子、のようには似ていないけれどね。だから本当はデストダもフォルシーのように鳥の姿と人間の姿をもっている、はずだ」 「まあ、まったくのコピーというのもありえませんでしょうしね、クローンでない限り」  同じ双子であるマリセルヴィネとクラヴィーリがあまりに瓜二つだったし、自分たちの感覚の中で双子というのは二卵性でも結構そっくりなものだ。それと同じに考えてはいけないのだろう。 「人間の姿のときの【翼人】は飛べない。翼ではできないことをするときや今のように消耗したときに人間の姿になるものだから、その身体それだけで飛ぶことはできないし、鳥の姿のときのようにお前たちを乗せることもできない」 「ほんじゃあ今のデストダがこう、ああやって飛べるってのは、完全になんかやったかされたかなんかってことだな。そこはまだなんか解んねえと」  きちんと整理がしきれないのか、どうにも博希の言葉が日本語として怪しくなりつつある。意味は通じるから別に構いませんけれども、と景は言って、スカフィードを促した。彼の中の使命感と興味が三対七ほどで続きを聞きたがっていた。 「あとお前の疑問だが、景。【翼人】は卵生だ。基本は鳥だからね、フォルシーとデストダはひとつの卵の中から生まれた」 「そういうのも珍しいよね、卵の中狭くなかったのかなあ」 「今度聞いてみたらいいんじゃねえの」 「そうする」  言って、にこ、と五月が笑った。それで空気は幾分かゆるやかに落ち着いたものになった。  話の続きをしようか――そう言って、スカフィードが飲み物のお代わりを持ってくる。フォルシーは三人がかりでまた布団に戻したが、やはり息遣いも荒いし容態が心配だ。命には別状ないとスカフィードは言ったが…… 「――――まあ確かにさ――――俺だって茜がそんなことになってたら傷つくと思うし心配するしうわーって思うと思うんだよな」  フォルシーに聞こえないように小さな声でつぶやき、博希は布団を直してやる。まだ若干混乱している様子がその言葉からは聞いてとれるが、ニュアンスは理解できる。景もまた、僕だってもし姉様が同じようなことになれば半狂乱になるでしょうね――と言った。  だからフォルシーの気持ちはよく解る。そういえばスカフィードにもマスカレッタという姉がいるではないか。 「ぼくはきょうだいがいないけど、ママやパパがそうなったら、怒るし悲しいな」  だってケンカする側になっちゃうってことでしょ、それってぼくもそうだけど、ママもパパもひとりぼっちになっちゃうし、と五月は続けた。そうだよなと相槌を打つ博希。景はただただ、五月のこういう方向での【聡さ】に感心していた。  ともかくそういうこととなると、確かにここから先の会話の内容如何によってはフォルシーにとって酷なものとなるかもしれない。 「部屋を変えますか? 奥の部屋にでも。周りでわいわいとやっていてはフォルシーのためにもよくはないと思いますしね」 「そうだな……では私の寝室にでも行こうか、椅子は用意するからちょっと待っててくれ」  スカフィードは奥の部屋へ向かった。眠るフォルシーと三人が残されて、やることはひとまずなくなった。 「……大丈夫かねえ、フォルシー」 「どんどん汗をかいていますね。僕は医療関係詳しくないので解りませんが、体内の毒とか悪いものを出しているんでしょうか。けれどこの苦しみ方、どうもいい状態とは言えなさそうですよ」 「どうしよう。ちょっとでも治療とかそういうのできないのかな」 「治療……」  ほ、と、息をついた博希は、何かを思い出したように五月の正面に向いた。 「五月!」 「え、なあに?」 「あのなんだっけ、オーブか、オーブ出したらなんか元気になるんじゃねえのか」 「あ……ぼくの、アレ?」 「でもあれは五月サンの体力をずいぶん消耗しませんか」  反対はしてみたが、そういうことを言っている場合ではないだろう、と、実は景もそう思ってはいた。事実目の前でフォルシーは苦しんでいるのだ。効くかどうかは解らないが、やれることはやったほうがいい――――もちろん、そこは五月の意見も聞くべきではあるけれど。 「ぼく、出すよ、オーブ。フォルシー、このままじゃ心配だし」 「大丈夫ですか。あまり無理はしないように」  お前どっか過保護なんだよな、五月の父ちゃんや母ちゃんと同じじゃないか――博希がそう茶化すが悠長に構えてはいられない。  五月は小さくうなって目を閉じた。が、ものの十秒もそうしていただろうか。 「?」  すぐにぱちくりと目を開けて、眉間にしわを寄せた。 「あ……れ…………?」  ぴちぴちと胸を叩きながら、五月はしきりに首をかしげる。 「どした」  その様子を見る景の顔色が変わる。まさか、と小さくつぶやいた。 「あのねえ……ヘンなの。なんだか……ヘン」 「ヘンて何が」  まだるこしそうに聞く博希の肩を、景はちょいちょいと叩く。なんだよ、と博希が言って、景がこそりと耳打ちするより早く、五月が頓狂な声をあげた。 「ないの」 「ない?」 「オーブ、……ない……出ない」 「なにいいイイい!?」

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