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帝国内の歴史ある地方都市のエルギンにて暮らすエルンスト・グストラは、運び屋家業を営む人間。運び屋という帝国認可のライセンス業により、近隣の町と町の重要文書や荷物を運ぶことで、生計を立てていた。 だが、優しい性格が災いし、仕事では賃金を値切られるなど苦労が絶えない。そんな日々に、彼も「自分の生きる価値とはなにか」というのに悩みを抱えていた。 そんな時、仕事を探しに所属する運び屋組合へ行くと、帝国首都「レディンバラ」へ向かおうとする占い師の少女ソフィアと出会う。 無一文の彼女に、組合の人も冷たく、エルンストも最初は見て見ぬふりをしようとしたが、彼女からの懇願により、道中占いで旅費を支払う、ということで首都へ彼女を運ぶことに。 彼女が帝都へ向かうのは、帝国の占い師を育成する組織「帝国占星術協会」からの依頼により、皇帝息女の占いの為に首都へ赴くのだという。 しかし、自らの致命的な方向音痴により、まったく関係ないエルギンにまで来てしまい、旅費もつき、更には信用組合からの預金を下ろすのに必要な 証明印をなくしてしまったので困り果てていたという。 こうして10日間にわたる旅が始まった。
読了目安時間:20分
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精霊使いと人間のニ種族が存在する世界。 かつては共存していた二種族の間に徐々に軋轢が生まれ、やがて互いに互いを迫害し合うようになりそれは大きな争いへと発展した。 張り詰める空気の中。精霊使いに対抗するべく生み出された剣士達の集団、騎士団に所属するシラは精霊使いの王の婚礼から逃亡した美しき魔女・グラーニャの監視を命じられてしまう。 本来は敵同士のはずの2人は監視という役目を通じて共に過ごし共に戦い様々な強敵と相対しそして少しずつ2人の関係に変化が現れていく。けれど歪みきった世界はやがて2人に残酷な運命を突きつける。 これは、悲哀と絶望で満ちた世界で生きた剣士と魔女の物語
読了目安時間:2時間41分
21世紀後期の日本。九州北部に支部を置いている巨大企業「イヌモグループ」。5年前にAI研究者であった兄を暗殺された利府里衛利(りふざとえいり)は、兄を殺害したテロ組織の目的を阻止するため、そして兄を殺めた男「ケドウ」を捕えるために、企業の行政権「企業圏」の外側「旧市街地」へと足を踏み入れる。そこは企業の恩恵に預かれない人々が少ない資源を奪い合う生存競争の場でもあった。 一方、彼女の案内役を任された現地協力者のユリアは。企業圏の現実を理解していない衛利との間で苦悩しながらも次第に協力関係を構築していく。 ※なろうで一度完結したものを修正したものです。なろう版と異なる箇所があります。 毎日20時に更新予定です。
読了目安時間:6時間53分