一覧
「エレナ・フィンスターニス! お前との婚約を今ここで破棄する! そして今から僕の婚約者はこの現聖女のレイナ・リュミエミルだ!」 「エレナ様、婚約者と神の寵愛をもらっちゃってごめんね? 譲ってくれて本当にありがとう!」 唯一無二の神──絶対神デウスを崇める恩恵教を始めとする人間と、そんな神の天敵とされる魔族との諍いが絶えない魔法が存在する世界にて。 捕えられていた魔族の子供達を逃がしたことによりエレナは“白髪の聖女”としての光魔法の力を失ってしまう。 そのせいでスぺランサ王国王太子であるウィン・ディーネ・アレクサンダーに婚約破棄を告げられていた。その上、エレナの代わりになる新“白髪の聖女”レイナが現れたり、神に逆らった罪人として断頭台で今まさに処刑されようとしていたり、彼女の将来は絶望的! しかし処刑される直前、人間の天敵である魔族の王──魔王が突然現れ、なんとエレナを断頭台から救い出す。 そしてその出来事をきっかけになんとエレナは魔王の娘になることになったのだ。 ──そこから始まるのは、エレナの「黄金の魔族姫」としての新たな運命。 最初は戸惑っていたエレナだったが魔王の恐ろしい見た目に合わない優しさと弱さに触れると、彼や魔族達のことを誤解していたことに気づく。 そしてエレナは次第に彼らと共に生きることを決意する。だがそのためには魔族の皆から認められる存在にならねばならない。 そのため再び魔法を習得しようと足掻き、その際に出会った森の妖精ドリアードの協力もあってエレナは己に秘められていた才能──治癒魔法を習得する。 治癒魔法を得たエレナは片腕を失ったエルフの傷を見事癒してみせたことで魔族達に家族として受け入れられたのだった──。 しかし彼女の物語はここでは終わらない。 彼女と魔族達に忍び寄る魔の手は着実に近づいてきているのだから──。 *** ※表紙は自作ではありません。 ※pixiv、エブリスタ、カクヨム、小説家になろう、魔法のiらんど、アルファポリス、ノベルアップ+にて連載中。
読了目安時間:9時間52分