一覧
202×年。今より少しだけ未来の日本。 一部の富裕層が大多数の人間から富を搾取する格差構造に、ついに民衆の怒りが爆発し、全国各地で暴動が発生するようになった。 身の危険を感じた富裕層はボディガードとして武道家を雇うようになる。 主人公、太刀河信(たちかわしん)もそんな武道家の一人であり、建設業界の重鎮である金満(かねみつ)氏のボディガードに就く。ただし、主人公は富裕層側に荷担するのではない。金満氏の考えを改めさせることで業界の搾取構造を改善し、暴動を穏便に収めるきっかけを作るのが目的だ。 そのために、主人公は金満氏に護身術のレクチャーをしながら武道精神の根幹たる慈悲の心を伝えていく。 『戈を止める少女』と同じ世界観の話です。 続編ではなくひとつの物語として完結はしていますが、できるだけ『戈を止める少女』から先に読むことをお勧めします。
読了目安時間:2時間57分
主人公、新條小鞘(しんじょうこさや)は誘拐未遂事件に遭ったことで、自衛の必要性に気付かされる。 学校や家庭では護身術などの自衛手段をあまり教えてもらえなかったので、高校では友達の紗月(さつき)と共に武道系の部活に入ることを考える主人公。ところが、スポーツ化してしまった現代武道では、ほとんど護身にならないことを知る。 そこで小鞘は、かつて誘拐から自分を救ってくれた男性、太刀河信(たちかわしん)を頼り、紗月と二人で本格的な武道と護身術を教わることになる。 戈を止めると書いて「武」と読む。本来、武道とは戦うためのものではなく、戦いを止めるためのものだと太刀河は言う。 試合に勝つためのスポーツ武道とは違う真の武道を学ぶことで、小鞘たちは人間的にも成長していく。
読了目安時間:3時間2分
一覧
空手はちょっと齧った程度でまったく強くない、むしろ弱い私は、持ち前の好奇心から軽率にも未知の国スリランカでの空手指導の任務を引き受けてしまいました。しかも「もし戦うことになったら、どんな卑怯な手を使っても負けてはならない」という厳命を受けて。腕前はからきしのインチキ空手家の私は、ハッタリと卑怯と機転を武器に、タイのムエタイ使い、身長2mのフランス人空手家、スリランカのソルジャー、プノンペンのショットガン強盗、チェンマイマフィアなど数々の難敵を相手にアジアを転戦します。後半にはちょっと切ないロマンスも・・・。199X年のアジアを舞台にした自伝風ホラ話です。かなり長編ですが、お時間あればぜひお読みください。
読了目安時間:7時間11分