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実力派ダンスボーカルグループのメンバー水沢拓海は、何でもソツなくこなすオールマイティなタイプ。一見完璧に見える拓海だったが、本人は自分が同性愛者だということにコンプレックスを抱いていて、それを隠し続けている。 同性愛者であることもだが、同じグループのメンバーでリーダーの片山広輝に五年も片思い中であることは、拓海にとって絶対に隠しておきたいこと。 しかし、なぜか同じグループのメンバーの一人、市川圭には拓海の二つの秘密が知られていた。さらには、圭は拓海のことが好きだという。 拓海も圭のことが嫌いなわけではないし、グループの後輩としてメンバーとしては可愛がっている。だが、恋愛対象として見たことは一度もなかったし、何より圭はノンケだ。 「ノンケのくせに俺が好きだなんて言われても信じられない。勘違いだ」 拓海も初めは強く突っぱねていたが、まっすぐな愛情を情熱的に伝え続けてくれる圭に次第に絆されていく。 そのうち圭が拓海の一人暮らしの家に押しかけてきて同居することになったが、引っ越してきた日の夜に性的な関係をもってしまう。 圭に惹かれていく一方で、親友として———時に親友以上に拓海を扱ってくる広輝のことが諦めきれない拓海。 広輝には親友としか思われていないことは分かっているけれど、親友以上に思われているのではないかと感じてしまう時もあって、その度に心が揺れてしまう。 親友で長年の片思いの相手広輝のことが諦めきれないけど、好きだと伝え続けてくれる圭のことも切ることが出来ずにずるずると関係を続けてしまう。 広輝か、圭か。拓海が最後に選ぶのは———。 そして、不毛でいびつな三角関係の行方は———。 2021.09.27〜
読了目安時間:3時間3分
両親に甘やかされ、何不自由なく育った社長令嬢の二階堂美妃は、自尊心が強く、自己中心的な性格。美紀はこのまま悠々自適なセレブ人生を満喫するつもりだったが、父親の会社の倒産をきっかけに全てを失ってしまう。 社長令嬢だった頃には全力で媚びを売ってきた友人たちも全速力で引いていき、口説いてきた男にまでこっぴどくフラれる始末。高望みをし過ぎるせいで、就職先も決まらない。 路頭に迷う寸前で、父親の昔の知り合いのコネで有名企業の一社員として何とか雇ってもらえた。しかし、世間知らずでろくにスキルもないくせにプライドだけは高い元社長令嬢の美妃は、厄介者以外の何者でもない。 美妃のあまりにもひどい働きぶりに、美紀の父親の知り合いの息子であり、御曹司で次期社長の九条秋人から解雇を言い渡されてしまう。 しかし、九条秋人も鬼ではなかったようで、三つの選択肢を提示してきた。 ①態度を改善し、真面目に働くのであれば、解雇は考え直す ②九条秋人と結婚する ③九条秋人の家政婦になる どの選択肢も美妃にとっては耐えがたいことだったが、愛のない結婚なんてまっぴらごめんだった。自己中心的でワガママな美妃も、愛されて結婚することを願っている。 しかし、これ以上この会社で働くのも美妃にとっては難しいことであったため、美妃は仕方なく秋人の家政婦になることを選択する。 気が変わったら、いつでも結婚しよう、と秋人は言ってきたが、美妃は本気にしていなかった。しかし、どうやら秋人は本気かも……? クールな御曹司とワガママな元社長令嬢が家庭内(職場)で繰り広げる非情でエゴイスティック、だけど本当は甘い攻防戦の行方は?
読了目安時間:1時間36分
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