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2021年2月28日更新
両親を洪水。祖父母を地震。妹を雷。 幼少期、災害によって肉親を全て亡くしたデスパイア王国のバキュラ王は、万物憎み、神を恨んだ。 朝になれば日が差し、夜になれば月が出る。雲が空を覆えば雨が降り、地盤が割れれば地面が揺れる。 望んでもいないのに勝手に与えられ、時に理不尽に奪われる。そんな生まれた時からの『当たり前』に疑問を抱いたバキュラ王。 王として暴虐の限りを尽くし、災害や自然といった、人間の人智を超えた存在ーーすなわち『神』と民から崇められる存在になることで、万物の神々を討つことを生涯の目標としていた。 一方、傍若無人な王ーーバキュラの暴君により、故郷と最愛の母を奪われたルキア。ルキアもまた神として人々から崇められている『バキュラ』という存在に疑問を抱く。剣の腕を磨き、バキュラへ復讐を果たすことを悲願としながらもそれを隠し、兵士として王都へと潜入を果たし、機を伺っていた。 二人の陰謀は多くを巻き込みながらやがて絡み合い、対峙する。 十六夜の月が絢爛と輝く空の下。バキュラはルキアを見つめて口を開いた。 「人間は神すら手にしていない物を、一つだけ持っている」 復讐の連鎖の渦の中で生きる、二人の男の物語の結末やいかに。
2020年11月17日更新
お笑い芸人を目指して上京しているケンチがある日突然音信不通になった。 幼少期からの親友であるまさきは心配でいてもたってもいられなくなり、東京にあるケンチの自宅まで足を運ぶ。そこで見つけたのは遺書とも取れるような書き置きだった。 なあ、ケンチどこにいるんだよ。なんで何も言ってくれなかったんだよ。 親友がもうこの世にはいないかもしれない。未だかつて味わったことのない不安と恐怖を抱えながらも、ケンチを探すため、まさきは走り出す。 「こうなって初めて気が付いたんだ。僕はただ、君に会いたかっただけなんだ。って……」 昨今のご時世にこそ読んで欲しい作品です。今この瞬間暗い気持ちを抱えている人と失いたくない誰かがいる人へ届けたい。届いて欲しい。そんな想いで書きました。
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2021年3月8日更新
第三次世界大戦下を生きた、一人の青年・志田圭斗の物語。 第1章は、圭斗の学生時代を、幼なじみの少女の視点から描く。戦時下の緊迫した生活の中、圭斗はある罪を犯す。 第2章は従軍時の姿を、上官の視点から描く。軍隊では、目を疑うようなことが行われていた。 第3章は終戦後、故郷に帰還した時のことを圭斗本人の視点から描く。罪悪感にさいなまれていた圭斗は、不思議な少年・クウトの助けのもとで更生していく。 *この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。 *この作品は『あなたの言葉を知りたくて』(近日公開予定)の姉妹作です *3月10日に完結します(予約投稿済み) *ノベルデイズにて完結済みです
2021年1月22日更新
目には目を、歯には歯を、犯罪には犯罪を‥‥ 世に蔓延る身勝手な凶悪犯罪の数々 そして、正義とされる筈の法律に守られ、犯した罪の重さ通りには決して裁かれない加害者達。 それにより、2度目の大きな傷を負わされる被害者達‥‥ そんな理不尽を過激にぶっ壊していくのは、犯罪者を犯罪で狩る 黒き執行人『黒峰 蓮』 そして、それに相対するは、己が正義を貫く心優しき信念の刑事『蒼井 龍太』 矛盾した正義というものが、正しく生きる者を傷つけていくものとなっているこの現代社会に、タブーとされている事柄に躊躇なく斬り込んだ、ハードボイルドなweb小説界の問題作。 「正義とは何か?」 犯罪に犯罪で対抗するダークヒーローのその姿、貴方は共感しますか? それとも悪だと否定しますか?
全てを許して忘れることが幸せなのだろうか