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「酒なんにする?」 「んー俺甘いの」 「甘いのー?いっぱいあるけど」 「じゃ、ほろ酔い」 「味は?」 「ぶどう」 18時のコンビニ、二人の男は飲み物棚の扉を開けるなり、何本かの缶酒をカゴに放り込む。「ねえねえフミ」と、彼は傍らに立つ男の肩をトントンと叩きながら名を呼ぶ。 「なんだよ」 「おつまみ何買う?」 「作るよ」 「ええっ!!ほんと?」 そう嬉しそうにするのは一緒の部屋に住む佐々木という自分の後輩だった。 彼は、去年あの有名な美大へと合格し進学と共にこの部屋に転がり込んで今に至る……最初はすぐに部屋を見つけて出ていくと言ってたくせして既に10ヶ月が経過した。
読了目安時間:9分
ほんの友達との悪ふざけのつもりだった。 冬の河川敷、馬鹿だった俺は数人の友達とそこに横たわるホームレスに石を当てる遊びをしていた。 よく雪合戦で、石を中に詰めて人に当てて痛みを負わせることをする奴がいて、そいつに影響されて、俺含めその時の何人かは、そんな危ない事でも、遊びだからと正当化できた。 だから、学校で拾ったどんぐりや道端で拾った石を道路に投げ通りかがった車が踏み潰すのを待つ遊びなんかも内輪でのブームになっていた。 勿論それが悪い事だとも思わなかったし、そこまで深いところまでは考えられなかった。 だからあの日、河川敷の高架下で寝そべるホームレスに石を当てる遊びをした。
読了目安時間:6分
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RELACION 〜有力貴族の居候となった少年とその数奇な人生を〜
沼に浸かると抜け出せない青春ファンタジー
22,390
200
異世界ファンタジー
長編
108話
270,603字
2021年11月27日更新
・あらすじ 優しい母親と、仲のいい幼馴染達。決して都会とは言えないが、静かで長閑なふるさとの村。 そこで暮らす少年・宮城 登笈(みやぎ とおい)は、突如として国の内乱に巻き込まれ、全てを失った。 これは、故郷から遠く離れた地で人生を歩むことになった、彼の成長を描く物語。 かつて妖精が暮らしていた大陸にて、時に学び舎で友人を作り、時に旅先で恋をして、時に自分の周囲を脅かす敵と刃をぶつけ合う。 主人公とその周囲の仲間、友人達の成長を楽しみながら読んで頂ければ幸いです。 主人公→宮城 登笈(みやぎ とおい)。男の子です。 キャラ→一般的な数のキャラを予定。 過激なエログロ→無しですが、細かい描写や生々しい場面も出てくる可能性があります。 魔法→ありますが、ごくごく限られた人物しか使えません。魔法に限りなく近い技術も存在します。 作品のイメージ→主人公の成長劇と、それをベースにした、この物語の中に生きるキャラクター達による群像劇。ラストはキャラごとの後日談も書いて終わらせたいと考えています。 ※更新→週3日〜4日。 評価、感想など、正座してお待ちさせていただいております。「このキャラ好き」や「あのシーンいいね!」など、ぜひぜひ書き込んでいってください!!
読了目安時間:9時間1分