一覧
夕日に染まる病室の中、無数の魚を目にする。 横たわる人を取り囲むような光景は子供ながらにも異様だと分かった。 立ちすくむ自分に、触れてはいけないよと、祖母は言った。 それ以来、時折見るようになった透明な魚。 他の人には見えないらしいそれは、今日もまた電車の中でフワフワと浮遊している。 それほど混んではいない電車の中。降車口付近に背を預けて立ちながら、それを眺める。 特に何をするわけでもない。 害があるわけでもない。 だから自分はいつも、それをないものかのように過ごしていた。 ただ一つ違ったことは。 その日、魚に触れたこと。 それを機に、一ノ瀬和真は自身と同じように魚が見える人と遭遇する。そして、不審な事件と死を追う中で奇妙な出来事に巻き込まれていく。
読了目安時間:1時間26分
対極が織りなす世界で、月が満ちる夜に空は赤く燃える。 世界が朽ちゆくなか、人は助けと楽園を求めた。 かつて、戦争によって荒廃し息絶えつつあるアドニスを救うべく、導師が協力者とともに楽園ベル・エールの門を開いた。 楽園の恩恵によって荒廃した大地は息を吹き返し、人々に安寧を与える。 しかし、安定したと思われたアドニスも二百五十年前の暴動によって再び衰退の一途を辿ることとなる。 アドニスを取りまとめる教会と楽園を研究する魔法使いは、再びベル・エールの扉を開こうと模索していた。 シルビア派の魔法使いヴェルジーネは、シェカラートのギルドを拠点に人々の依頼を受けながら日々を送る。 レクラン派の魔法使いラスは、ルヴェール・ヴェレの後継者候補として多忙な日々を送っていた。 荒廃していく世界の日常の中で、猟奇的な事件や歪な出来事が起き始める。 その歪みに違和感を覚え始めた時、世界への疑問が浮かび上がる。 ベル・エール《楽園》とは何か? 楽園を求め、歪んだ世界で生きる人々の生と死の話。 * * * 生きること、死ぬことを歪んだ世界で生きる人々が見つめるファンタジーです。 全3部の予定です。 よろしければお付き合いいただけるとうれしいです。 ※ 水・土曜日定期更新です。 ★付きはイラストを掲載しています。 なろう様にも投稿しています。
読了目安時間:23時間15分
とあるところに不思議な神社があるという。 それは人と妖怪が訪れる狭間の世界。 そこに住まうはお祓いを生業とする一人の巫女――篠田樟葉。 捨てたいもの、断ちたい心、祓いたい縁。 様々な「捨てたい」依頼が集まる神社で織りなされるのは人と妖怪が紡ぐ縁。 ――これは人間と妖怪の狭間で生きる者と、それを見守る妖怪たちの物語。 * * * 魚住真琴さんの作品「人魚の館」の二次創作。 本編とは違い、未熟な篠田樟葉の物語となります。 オリジナルの登場人物の他、視湖さんをはじめとしたゲストを多数お迎えしています。 設定等変わっているところがありますので、違う地平線の物語として楽しんでいただけたら幸いです。 作者である魚住さん、並びに登場人物を貸してくださった皆様にお礼申し上げます。 【人魚の館本編】 https://novelup.plus/story/992560404 【人魚の館設定集】 https://novelup.plus/story/478953246 ※こちらに記載されてるキャラ以外は使用時に許可が必要です。
読了目安時間:2時間30分
一覧
2020/10/10 200話記念により表紙がつきました。 志茂塚ゆり様、ありがとうございます!! 基本は書き手の私ですが、自分に足りないものを補うため、色んな思いやその中に隠されたものを理解しくみ取る能力を身に着けたくて隠れた名作を読んで学んでいきたいと思っています。正直者ゆえ、酷評になってしまいがちな可能性はありますが、それでもいいですよ!という心優しい方の作品をお待ちしています。もしかすると、勝手に読んで勝手に感想の時もあるかもですが、そのへんは許してくだされ…… 皆さまの素敵な作品をお待ちしています。よろしくお願いいたします。 *** ※200話以降のエピソードは「次へ」のボタンを押さないと開けません。 201話以降のエピソードを探す際はお手数ですが次のページを開いてくださいね! ※何度か自主企画の運営をお手伝いor企画を立ち上げる、といった回数が多くなりましたので、読書順番票の次のエピソード、『4話』に参加する企画、主催する企画などのお知らせを残していくようにいたします。終わった際はお礼を述べた後に<非公開>させて頂きます。 作品紹介と共に、よろしければチェックしてみてくださいませ。
読了目安時間:13時間1分
ご訪問頂き、ありがとうございます。 短歌・詩をひとくくりにまとめていきます。 「詩集・冬も打上花火が見たいんだ」に掲載の詩がいくつかかぶります。今後新しいものは、こちらに綴っていきますね。 短歌は、twitterより発信して参りました短歌に加えて、皆様にお返しした返歌などです。なかなか新しい歌が詠めないままですが、たまには新作もご紹介したいなと思っています。 短歌を詠んだのもまだ日が浅いのですが、日本語のもつ美しさに日々勉強中です。 自分らしい言葉で歌を詠めた時はやはり嬉しかったりもします。 小説を書く時にも美しく表現できることを期待しつつ……詠んでいこうかと思っています。 詩は、過去・現在・未来、四季折々に感じたことを言葉にのせていけたらと思っています。 ひとつでも、貴方の心に響いてくれると幸せです。 更新は不定期でゆっくりになります。どうぞよろしくお願い致します。 twitterアカウント @_a_cherry_tree 桜 透空
読了目安時間:13分