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BOYSFANコン ③お題フリー イギリスに本店を構える高級スーツブランド「エルフィー・ジョーンズ」の店長、鹿嶋玲王は、ある日、かつての同級生、三枝智光から同窓会に来ることを条件に、同窓会に参加するメンバーのスーツ作成を頼まれる。 仕事を引き受けた玲王の元へ訪れる中学の同級生たち。ある日に訪れたのは、「日本一美しいロン毛モデル」とされている今を輝く馬鹿直樹。 直樹は玲王の中学時代の同級生であり、友人であり、全寮制のルームメイトであり、そして恋人であった。 しかし、再会した直樹は中学生の頃の記憶を失っていた。 記憶を失ってもなお、玲王のことがずっと好きだったと告げる直樹。玲王には大学から付き合って婚約をしている彼女、遥が居り、直樹のマネージャーにも釘を刺されて友人関係を貫く。玲王の営む店の宣伝を目的とした、直樹と玲王の共同の仕事をきっかけに、だんだんと二人の距離は縮まっていく。 同窓会のスーツの作成と、宣伝の仕事で忙しくなっていくことがきっかけに、玲王と遥の間に距離が出来てしまう。宣伝のためのインタビュー撮影が終わった日、直樹は玲王を夕飯に誘うが、夜遅い時間ということで玲王の家での夕飯を取った際、玲王と友達でいるために記憶を失った振りをしていたと直樹は告白する。その晩、ついに二人は一線を越えてしまう。 曖昧な関係が続くまま、玲王のもとに彼女から「話がしたい」と連絡が入る。正式な別れ話だった。別れたからと、玲王は遥から今までの態度や、玲王の気持ちについて諭された。玲王も踏ん切りをつけて直樹の気持ちに答えようとしたとき、男同士の恋愛をマネージャーに反対され、付き合うならモデルを辞めろと言われたことを直樹が告げると、玲王はマネージャーと話したいと直樹に頼む。 直樹と玲王、マネージャーと事務所の社長の四人で意見を述べ合うと、正式に直樹と玲王の交際が認められた。その晩、玲王はこれからの不安を隠しつつも直樹に愛を囁いた。 数年後、遥と智光の結婚式に備え、スーツを仕立ててほしいと二人が来店する。 玲王と直樹は結婚式をしないのかと二人に問われた際、玲王は否定を見せるが、いつの間にかその場に居た直樹に結婚式をしないのかと問われ、智光と遥は二人でしっかり話し合うように言い残し、その場を離れた。 そして直樹は玲王に世界で一番最悪なプロポーズをしたのだった。
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