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AI技術が少しずつ進んでいったある時代。 対人トラブルの増加の原因が「幼少期における同年代他者との触れ合い」の減少だという風潮に後押しされるように、パーソナルAIという仕組みが実施されるようになった。 これはランダムに選ばれた家庭の新生児とまだ何も学習していない初期状態のAIとでパートナー関係を設定し、共に育つことで擬似的に「同年代他者との触れ合い」を実現させようとする試みで、事実この施策はある一定の成果をあげている……と目されている。 これは、ある少年とそのパーソナルAIの物語。 この世界ではありふれた、ある恋のお話。
読了目安時間:34分
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牧田紗矢乃=サンの『10文字怪談集』にインスパイアを受けて、十文字で描かれるちょっと? いやさ、かなりえっちっちな言葉遊びの恋愛系な短編集。 いろは歌による第1弾『いろは十文字つや巡り』(10月20日から12月7日まで) 12月1日から2021年1月15日まで『つや話 歳末ひめめくり』 1月16日から2月19日まで『春遠からずや 艶咲き桜』 2月20日から3月26日まで『春よ恋 蕾ほつれる 艶桜』 3月27日より4月30日は『春爛漫 風も嵐も つや桜』 5月1日から6月10日までが『初夏薫風の あいそら囃』 6月11日から7月21日までは『 盛夏燎原の なつぞら祭』 7月22日から8月31日の期間では『晩夏星晨 ほしぞらの宴』 九月一杯は『秋の夜長にむつみごと』 十月一杯は『豊穣の秋 秋晴艶うたげ』 十一月一杯は『晩秋粛々冬宴の準備中』 そして当作品最終シーズンとなる十二月は『年の瀬 大艶会 歓喜の歌』と、なります。 ※この作品は15歳以上推奨です。お赤飯前の少女やエッチに対して免疫のないショタっ子、夜の営みに対してアレルギーを引き起こす方はブラウザバックを推奨いたします。 ※時折、自身の出来事を含めたリアルやネット上で起きたそれらをネタにしたものも在りますが……、まぁ笑って読んで下さいませ。 ※想像力が足りないと、わからないような表現があります。 本編開始:202010200721 この作品は、殆んどがフィクションです。 実際の人名・地名や団体、出来事等は(一部エピソードを除いて)架空のものです。 そしてこの作品は、犯罪や悪事を推奨する作品では御座いません。
読了目安時間:31分
モテない男にモテ期はやってこない。 これが、この俺、持内隆弘の持論である。 もうすぐ30歳。 童貞を貫くと魔法使いになれると言われる歳になる。 そんな俺は恋をした。 恋した相手は橘恭子さん。 会社で一番の美人だ。 恭子さんとの出会いはとても激しい雨の日。 嘘のような本当の話。 少女マンガか!とツッコミを入れたくなるような。 そんな話。 俺は、突然の激しい雨を見てため息を吐き傘を忘れて会社の前で途方に暮れていた。 そんなときに声をかけてくれたのが、恭子さんだった。 「よろしければ途中まで入りませんか?」 舞い上がる気分。 舞い上がるテンション。 綺麗な人に声を掛けて貰うだけでこんなにテンションが上がるのかと思うくらい嬉しかった。 そして恭子さんが、白血病を患っていたことを俺はその後知る。 恭子さんが俺に近づいた理由は型が一致した俺の脊髄が欲しかったんだ。 俺は、ショックを受けつつも提供手術をすることを決めた。 そして、手術の後、恭子さんは僕の前から姿を消した。 落ち込んだ僕の前に現れたのは、恭子さんの親友だった笹山美香さんだった。 落ち込む僕を色んな方法で励ましてくれる美香さん。 元気を取り戻しつつあるも、僕は恭子さんのことを忘れずにいた。 そして、そんな僕に出された辞令は、転勤だった。 新しい勤務先に着いたとき。 あのときのような激しい雨だった。 「よかったら、入りませんか?」 そう言って俺に傘を出してくれたのは、姿を消したはずの恭子さんだった。
読了目安時間:1時間43分