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王妃、レイニーマインは従順な妻だった。公爵令嬢として当時の王太子に嫁ぎ、まだ世継ぎには恵まれていないものの幸せな日々を送っていると思っていた。 しかし。 ある日夫である王クレインが腹違いの妹のリリスと浮気しているのを目撃してしまう。 詰め寄るレイニー。開き直るクレイン。 そして聞かされる、リリスの懐妊。 全てはレイニーに子ができないのが悪いのだと、そう言い放つクレインに。 それでも、王妃としての政務は今後も続けさせてやる、と。 お飾りであっても、王妃の座はお前にくれてやる、と。 そんな虫のいい話にとうとうキレたレイニー。 「いいです。お飾り王妃の座なんかいりません! 離縁、してください!」 「ふん、お前のようなグズを王妃にしてやった恩も忘れてそれか。ああわかった。離縁してやる」 「最後に、わたくしたちの後見人となってくださった帝国皇帝陛下にご挨拶をしたいと思いますが」 「ああ、そうだな、皇帝陛下にもお前と離婚してリリスと婚姻を結ぶ旨を報告しなくてはな。しかしいいな、余計なことは言うなよ。説明は全て私がする。そもそもお前など、私の妻でなければ皇帝陛下の御前にもあがる資格はないのだからな!」 学生時代。 王太子だったクレインの後輩として生徒会に参加したレイニー。 当時、慣れない会計の仕事を一生懸命にこなしていたものの、思わぬミスや間違いをしてしまい落ち込む彼女に。 厳しくも、温かい目を向けてくれたクレイン。 だからか。 こうして婚姻し王妃となったその後も、二人の関係は当時の先輩と後輩のように。 王妃として頑張って国家経営に励むレイニーに。 苦言を言うだけの王、クレイン、という構図がいつの間にかできていた。 それでもいい。 それでもわたくしが頑張れば、国のためにも愛するクレインのためにもなると。 そう思って頑張ってきたのに。
読了目安時間:48分
転生したら前世の恋人が兄でした。〜前世聖女のあたし、今世で悪役令嬢と呼ばれようとお兄様に近づくヒロインの邪魔をいたしますわ!!
連載、少しづつ進めていきますね。
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恋愛/ラブコメ
長編
7話
13,951字
2023年3月19日更新
公爵令嬢、セシーリア・ヴァインシュタインは極度のブラコンだった。 どこに行くにも兄の後をついていき、離れると泣くわ喚くわ両親にも手がおえなくて。 そんな妹に兄デュークフリードは常に優しく接してくれていた。 それが当たり前だと思っていたのだ。 そう、あの時までは。 それは、セシーリア七歳の誕生日。 来年には貴族院初等科に入学する。 日中もいつもお兄様のそばにいられる、と、希望を胸に迎えたその誕生パーティでそれは起こった。 主役はわたくしなのに。 なんで? あの女、誰? フローラ・マウアー男爵令嬢? そんな女がどうしてお兄様のそばにいるの!? セシーリアの前世は聖女ツェツィーリア 勇者アレクと共に魔王を倒した(封印した)のち、魔力枯渇を起こしているところを魔王の配下の手にかかり死亡。 このまま輪廻の輪に還るのだな、と、大霊に溶け混ざりあたしとしての記憶は消えてなくなっちゃうのだなとそう思ったけど、 諦めきれなかった。嫌だと。この恋を忘れたくないと、そう思っただけなのに。 どうして大好きだった恋人の妹として生まれてこなきゃいけなかったの!! どうして! 神様!!
読了目安時間:28分
「もういい! お前は追放だアンナマリナ。お前のようなぽんこつ聖女はこのマギカアカメディアにふさわしくない! とっとと荷物をまとめて出ていくといい!」 アンナマリナが祭壇の前で跪き神に祈りを捧げていたところに現れた金髪碧眼の貴公子。 この国、グーテンベルク王国の王子でありここマギカアカメディアの生徒会で会長を務めるギディオン・M・グーテンベルクその人だった。 「はう、でも、ギディオンさま、わたくしアカメディアの寮を追い出されたら住むところがありませんわ」 「そんなことは知ったことか! そもそもお前は教会が聖女と認めたからこそ費用全額国家負担でこのアカメディアに通えているというだけの存在。しかしなんだ、この十年、一度も聖女らしい能力を発揮することもなくただただここに居るだけではないか!」 「え? 聖女らしい能力、ですか?」 ポカンとした表情で小首を傾げ、頬に右手を当てる彼女。 コケティッシュなその表情。十五歳になって居るはずだというのにまだ幼い顔立ちで。 ふわふわな銀髪が背中まで広がり、その透き通るスカイブルーの瞳には、無垢な美少女、そんな代名詞が似合う。 ############# 幼い頃野良猫と共に生きていたせいか、人の言葉を話すのが少々苦手な聖女アンナマリナ。 容姿は美少女なのだけれど、周囲からはぽんこつ、おバカだと思われていた。 そんな彼女は王子ギディオンから、 「なにもしていない」「ぽんこつ」「お飾り聖女」として追放されてしまう。 本当は彼女は「何もしない」ではなく、「なにもしないでも」聖女であったと言うのに。 これは、何もしていないと誤解され追放された野良猫聖女が、 好きな人、自分のほんとうの居場所を見つけしあわせになるものがたりデス!
読了目安時間:26分
「アリスレィア。君との婚約は解消だ! 僕はもう君の顔なんか見たくない。とっとと荷物をまとめて王宮からさがるといい!」 いきなり。そんなふうに怒り出す王子ラクラス。 でも事はそう簡単では無いはず。 と、反論するアリスレィアに顔を真っ赤にして言い放つ王子。 「ふん! もう君がそんなこと心配する必要なんかない! 大丈夫さ! 公爵家にはちゃんと替えがいるじゃないか! 僕は君との婚約は破棄し、妹のマリアベルと婚約し直す! それなら父上も母上も承知してくださるさ!」 「殿下は、マリアベルを愛していらっしゃるの、ですか?」 そう尋ねるアリスレィアに、 「ああ。僕は、真実の愛を見つけたんだ。それに、彼女はお前みたいなぽんこつじゃない、真の聖女であるからな!」 と、怒鳴り返した王子。 ♢♢♢ そっか。 あたしはもういらないんだ。 今まで頑張って厳しい妃教育にも耐えてきたけど、その努力もみんな無駄になったんだ。 ♢そうとぼとぼと王宮を後にする彼女。 魔力のない出来損ないのアリスレィアは公爵家でも邪魔者でしかなかった。 しかしそんな彼女に訪れた転機。王家から打診された王子との婚約に。 可愛いマリアベルが嫌だと言っているのに。 いくら国内融和、政治的な安定のためとはいえ、可愛い娘を人身御供にはできない、と。 そう言う父公爵によって王宮に差し出されたアリスレィア。 「お前をとっておいて良かった。役に立ったのだからな」 それが父からかけられら最後の言葉。 結局。 大人になって王妃になりたいと思うようになった妹によって自分の立場はまた無くなった。 王都を追放され、北の果て、辺境の地にある修道院に送られる道中、野獣に襲われたところを助けてくれたのは金色の美丈夫だった。 ■ 前世の記憶を取り戻し、真の聖女として覚醒したアリスレィア。 前世の契約者、精霊王マクギリウスに求愛され!? 果たして彼女は幸せを掴めるのか。 虐げられてきたぽんこつ聖女が真の聖女となって幸せを掴むおはなしデス。
読了目安時間:24分
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有宮沙羅(ありみやさら)は高校入学を控えた十五歳の少女。 フランス人の曽祖父をもつスタイル抜群な沙羅は悩みを抱えていた。 「バレエを辞めたい」と、言い出せずにいること。 その上、父の転勤が終わり、五年ぶりに戻った我が家は、何かがおかしかった。 近所の子供から覗かれ、クラスメイトからは入学早々避けられる。 沙羅は原因を知る。留守中に家を貸した間借り人のせいだと。 彼と話をつけるために会う決意をするが……。 彼は天使のような笑顔を持つ優しい青年だった。 名前は塔ノ森結翔(とうのもりゆいと)。十八歳。 サンティアゴへの巡礼を夢見ていた。 優しい笑顔と声で沙羅を呼ぶ結翔。 いつしか沙羅は彼に心惹かれていく。……。 ☆沙羅はバレエに復帰できるのか? ☆結翔はなぜ旅に出るのか? 二人の心情と沙羅の学校生活を通して、お話は進んでいきます。 お楽しみいただけましたら、ブクマ、評価★等いただけますと幸いです!
読了目安時間:5時間21分
雷王、大いに懊悩す~ラスボス魔王、使命を果たして元の世界に戻りたくない異世界転移チート勇者によって全力で延命させられるの巻~
勇者「俺は永遠に甘い汁を啜りたいんだ!」
38,450
85
異世界ファンタジー
長編
275話
793,184字
2023年3月25日更新
【HJ小説大賞2021後期2次選考進出作品】 「要するに、アンタには死なれちゃ困るんだよ。俺が、この異世界で幸せな一生を送って、天寿を全うするまで、な」 魔族を統べる魔王イラ・ギャレマスは、自身の城へと攻め込んできた“伝説の四勇士”の三人、ジェレミィア・ファミィ・エラルティスを、その圧倒的な力を以て圧倒する。 残るは、黒髪黒目の冴えない男――シュータ・ナカムラのみ。 だが……シュータは、魔法陣で三人の仲間を魔王城の遥か彼方へと吹っ飛ばし、ただひとりで魔王と対峙する。 ――そして、20分後。不様に大理石の床に這いつくばっていたのは、魔王ギャレマスの方だった。 シュータの繰り出す圧倒的なチート攻撃の前に為す術もないギャレマスは、自身の敗北と迫りくる死を覚悟するが、そんな彼に対し、シュータは不敵な笑みを浮かべながら、意外な提案を持ちかけるのだった――。 「なぁ、魔王。ここはひとつ、手を組もうぜ……!」 *小説家になろうにも、同作品を掲載しております。
読了目安時間:26時間26分
視力0.01の僕がメガネを外した時だけ、クラスの女子が声をかけてくれるのですが。
楽しんでいただけたら幸いです!
50,650
652
恋愛/ラブコメ
長編
14話
33,436字
2023年3月25日更新
「その瞳って、いいよね。安心する」 視力0.01以下、そんな超ド級に悪い僕の視力をほめる彼女。 同じクラスの誰かだとは思うんだけど、僕はそんな彼女とある約束をしたんだ。 毎週金曜日の放課後に、彼女と会話の練習をする。 僕としては何も見えないし、誰だかも分からないのだけど。 彼女はそんな僕となら安心する事が出来るんだ。 僕も彼女との練習を重ねるたび、次第に心絆されていく。 好きな人がいるって分かっているのに、惚れちゃダメなのに。 ※この作品は他サイトにも投稿しています。 ※セルフレイティングは念のためです。
読了目安時間:1時間7分
アルソウムの双剣 The Swords of Arthoum
大人向けの大長編異世界ファンタジーです。
389,000
468
文芸/純文学
長編
306話
969,415字
2023年3月25日更新
【道しるべの歌】 イェビ=ジェミは将来を嘱望された優秀な歩兵だった。しかし中隊長として参加した会戦で親友が戦死したことをきっかけに軍を辞め、親友の最後の給料を遺族へと届ける旅に出た。旅の途中で出会った山賊の娘ブレイとともに連合王国の西の果てへと向かうイェビ=ジェミは、いつしかブレイに惹かれていくが…… 【ナナカマドの娘】 アレバ山の戦いを経て結ばれたブレイとイェビ=ジェミ。二人は首都ゼルワの下町で暮らし始める。傭兵として引っ張りだこの夫と自分を較べてつい不安になるブレイ。しかし居酒屋「銀陽亭」に集まる人々の応援もあり、ブレイは自分の居場所を見つけだす。 【星群】 長編エピソードの間に挿入される短編・中編群 【湖賊】 イェビ=ジェミがグアダムル騎士となって五年後。連合王国の南部に広がる巨大な湖で湖賊と呼ばれる盗賊の活動が活発化した。対策を話し合う国際会議が開催され、全権大使ウィルナはイェビ=ジェミとともにエマオ王国に赴く。その一行の中には傭兵見習いとなったファイスの姿もあった。ウアラプエの港で出会った不思議な少女イニシュアの示唆で更に南に向かったイェビ=ジェミとファイスは、ついに湖賊事件の真相を探り当てるが……
読了目安時間:32時間19分
(物理的に)不器用な神様の子とその周囲の人々がわちゃわちゃする、90年代ライトノベル風味の現代ダークファンタジー。 スプラッタや、稀に同性愛表現が含まれます。 ****** 人間の両親と聖獣“朱雀”のミトコンドリア置換で生まれた『試験管ベイビー』の主人公、翔。そんな彼は不器用で、能力の扱いはイマイチ。痛覚が鈍く、しかし痛いのが大好きで、自傷癖持ち。一番の友だちは、百舌鳥の寒太。 ふわふわの薄栗色の髪の毛には太いアホ毛。とても目立つワインレッドの眼は、いつも眠そう。顔付きは可愛くもなければ、男前でもない。 特性だらけのモブ。 成り行きで婚約者となった未来の嫁は魔女らしく、超絶美人な日本×ドイツのハーフ。その嫁の使い魔は、自分が殺してしまった父親。 だが、翔は婚約者がどうも苦手だったりする。 そんな彼らに忍び寄る、他組織の影。 時に爆発を起こし、時に自分を刺したりしながら、家庭内や、自らが所属している組織内でマイペースに成長していく。……のかもしれない。そんな話。 ================ ☆小説家になろうからの転載 ☆週1~2回更新 ☆ブックマーク、感想、スタンプなど頂けると踊って喜びます!(ただし、作者はおぼろ豆腐のようなメンタルの持ち主です) ☆挿し絵も自作 『ウサギ印の暗殺屋~13日の金曜日~』(完結済)の、ちょうど二年前の話(『ウサギ印』の親的なお話)になります。 (連載開始は『ウサギ印』より早かったのです……) キャラ多過ぎ! をコンセプトに書いてるお祭り小説なので、キャラが多いです。
読了目安時間:11時間59分