作品(4件)
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2020年12月31日更新
二百年。 この星の歴史を思えば、それはほんの一瞬のことでしかない。 その一瞬の時間だけを見れば、確かにこの星の気温は上がった。 その一瞬の時間だけを見て、この星の気温は上がり続けると考えられた。 人類は、その一瞬の時間だけを見て、この星の温暖化に頭を悩ませた。 二百年。 それは、一万年続いた間氷期の期間の、ほんの一瞬。 その一瞬の時の中で、人類は声高に叫んだ。この星の温暖化を食い止めるんだと。 しかし、間氷期は終わっていた。 この星の氷河期は、終わっていなかった。 本格的な氷期が始まった。 それでも人類は声高に叫んでいた。この星の温暖化を食い止めるんだと。 常夏の島に雪が降った。 都会の夜空に、赤いオーロラが広がった。 人類は嘆いた。温暖化による異常気象だと。 雪は降り止まず、波頭は凍り、海は沈黙した。 人類は声高に叫んだ。この星の寒冷化を食い止めるんだと。 もはや、遅かった。 人の移動は滞り、物は移動しなくなり、世界の流れは止まった。 雪風は止まることなく、冷気はどこまでも進んだ。 やがて、世界は氷に覆われた。 資源は枯渇し、生物は死んでいった。 それでも、人類は生き延びた。 世界が温暖化対策に躍起になっていた時代に、寒冷化対策を進めていた国が唯一つあった。 その国の名は、コメリカ。 コメリカは、氷に鎖された世界で、覇者となった。 やがて長い時を経て、本格的な氷期は終わり、間氷期が訪れた。 雪は止み、氷は次第に水となり、海は流れた。 晴れ間が広がり、風は熱を運び、この星の気温は上がっていった。 人類は文明を復興させていった。 コメリカは資源を独占し、他国に供給し、他国を抑制し、他国を制御した。 コメリカは、世界の覇者であり続けた。 そして今、コメリカからの独立を宣言した国が唯一つあった。 その国の名は、ジパング。 コメリカの西、雪の降る砂漠にあるその街の名は、ラ・ベガ。 ここが、歴史の転換点。 人々の正義は、ぶつかり、交わり、すれ違う。 砂塵は風に運ばれて、波打ち、踏まれ、空を覆う。 人は歩く。それぞれの道を。
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2021年1月17日更新
頃は江戸時代の初期辺り。場所は大江戸の浅草浅草寺・・そこから、江戸を舞台としたファンタジーが生まれる。 古き月の他に新しき月があらわれ、江戸の町に不安があふれる。月詠という新しい月から生まれ落ちた存在に、里を抜けた伊賀の天才忍者才蔵は命を救われる。 次々に現れる個性の強いキャラクターたち。柳生家の双子、宗冬(むねふゆ)と宗春(むねはる)。天才陰陽師、土御門泰誠(つちみかどやすまさ)。新しい月をめぐる争いに四神たちはどう抗い月詠を守るのか? そして、月詠とは何者であるのか。 今、物語りがはじまる。
2021年1月17日更新
【一話2000〜3000文字、すぐに読めます】 おバカが領内世直しの旅に出る。 商家の息子であるアルは今年15歳。離れに一人で暮らして居たが、水晶が光った事で貴族に買われる事になった。だけど、適性検査で出た結果は完全に脳筋、知力の適性はまさかのE判定。 うん? 僕がバカな事はなんとなく知ってたよ。 はい、優秀な義理の兄の右腕になる為に学問は向かないので、とりあえず僕は領地に行って領民の話を聞いて回ります。 だけど、行く先々の街はさまざまな問題を抱えているし、なんか知らないけど魔獣達も大変みたいだね。うん、難しい事は分からないけど、僕が出来る事なら手伝うよ。 おバカな少年の領内世直し旅の始まり、果たしてバカでも世直しは出来るのか? 兄の右腕になり得るのか? 自由なのんびり旅が今開幕する。 ※カクヨム、なろうにも投稿してます。
2021年1月17日更新
※各話に不定期ですが挿絵を新たに描き下ろしております。 更新はTwitterにて報告させていただいております。https://twitter.com/azuemu 『シオリは姫神に転身し、他の六人の姫神と戦うことにした』 ある日、女子高生のシオリは山中で目を覚ます。 そこで勇敢なアマン、怪力のウシツノ、博識のアカメという三匹のカエルと出会う。 魔女によればシオリは七人の姫神の一人、白姫としてこの地に降臨したらしい。 同じく獰猛なトカゲ族の元には、女子大生のレイが黒姫として降臨していた。 姫神の力は人智を超える。 降臨した姫神を利用しようと各地で戦争が勃発。 カエル族はトカゲ族の襲撃により、あえなく滅亡してしまうのであった。 北のクァックジャード騎士団の赤き鳥タイランの助力を得て、三匹のカエルとシオリはトカゲ族、そして黒姫レイと戦うことに! 裏で暗躍する金眼の魔女オーヤ、そして火竜の力を宿す紅姫アユミの暴走! 主役級キャラ目白押しの戦略群像劇。 やがてシオリは勇猛な騎馬民族を率い、レイは亡者の群れを生み出す。 銀姫は女帝国家を統べ、紅姫はハイエルフ、藍姫は異形の戦闘怪人どもを戦線に投入する。 愛を求めた桃姫は孤独に涙し、囚われの身の金姫は終わらない磔の刑に呆然とする。 日本から転移した七人の女それぞれの生き残る方法とは。 そして〈力〉〈智慧〉〈心〉の三柱による姫神システムの真意が解き明かされるとき、人類にひとつの道標が示される。 この作品は「小説家になろう」にも掲載しております。
2021年1月5日更新
らくがき、挿絵、ファンアートなどの絵やその進捗、読んだ作品の感想などをぼちぼち載せていこうと思います。感想につきましては、あくまでも個人的な好みの上での感想ですので「ああ、こいつはこう思ったんだなぁ」と軽く考えたり流して頂けましたら幸いです。 らくがきも感想もタイトルの通り自由に書いていきます。更新は気まぐれです。 ファンアートのお礼に、感想のお礼に……と、お返しに拙作を読もうという方がいらっしゃいますが、そういったお返しやお礼の類は不要です。むしろご遠慮ください。
しもやけなんかには負けないぞ。