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【これは『灰色の花』のスピンオフ作品です】 ジルコ王国の北の山で、母親・シェスカと小さい弟・ルルとひっそりと生活しているティス。 あるとき、ファイレーンという大きな街にする伯爵家の当主から「娘のアンナの目を治して欲しい」と母親に依頼が来る。シェスカは渋々ながら、その令嬢の目を診ることになったのだが、瞼が閉じられ開かぬのである。当主はどうにか見開くようにして欲しいというのだが、シェスカは断ってしまう。ティスが理由を聞くと、「あれは病じゃない」というのだが、何故娘の瞼は閉じられてしまったのか――。 ティスとアンナ(まじない師・フェルミアの両親)の物語。 *全17話予定。
読了目安時間:56分
ジルコ王国の軍事警察署で働く20歳の娘、メレンケリ・アージェ。 彼女の右手には触ったものを「石」にする力が備わっていた。触れたら最後、全てが石になるまでその力は止まることはない。そのため、取り調べを受けるために捕まえられてきた男たちの脅しとして、彼女の力が重宝されていたのである。 「祖父も、父もしてきたことだから」 それがメレンケリの口癖だった。彼女は自分が軍事警察署で働くことは、家系的に義務のようなものであり、「石にする力」を容疑者の真相を暴くため「脅し」として使うことも納得していた。 しかし、彼女は西の王国サーガス出身の青年、グイファスと出会ったことで彼女の考え方が変わる。 石にする力は、本当に人を不幸にすることにしか使えないのか。石にしてしまったら、本当に二度と元に戻すことができないのだろうか。 人とは違う特別な力を持った、メレンケリのお話。 *こちらは2019年8月30日に完結した『灰色の花』を元に改稿したものです。 *カクヨムさんでも投稿しています。 *適度に更新。(火曜日と金曜日に更新していましたが、難しくなってきたのでエピソードが溜まったら更新しています。2022.3.1) *随時、細かいところを修正しています。
読了目安時間:4時間19分
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ヒトとヒトならざるモノが息づく大陸、アルティア。 ある日、この大陸を東西に横切る大河が、天を貫く魔法の壁に姿を変えた。 近づくものの魔力を命ごと飲み込んで佇むその壁は、のちに『境界線』と呼称され、長きにわたって異種間の交流を断絶した。 境界線を恐れたヒトは、許可のない渡航を厳罰化し、この魔力に抵抗しうる才のある者に『聖騎士』の称号を与えた。 ……時は流れ、現代。 行方知らずとなっていた先代聖騎士の捜索のため、聖騎士クリスティアが三度目の渡航を終えた、その日の黄昏時。 凱旋式の喧噪のさなか、彼女はひとりの剣士と対峙することとなる。 ※ダークファンタジーですが、一部を除き人物が直接的に死ぬ描写はありません。 ※表紙絵は雪丸ぬん様制作。無断使用および転載はおやめください。 ※小説家になろう様にて、同様の内容で掲載させていただいております。
読了目安時間:18時間41分