一覧
【探偵と黒幕。ふたつの狭間にゆれ動く男の子をコメディタッチに描いたライトミステリー】 少年は現実の探偵の姿に失望した。しかし、ある事件を経てから彼の考えは変わる。 「謎があれば探偵は輝けるはずだ。いいよ、謎ならこのぼくが作ろうじゃないか」と。 だけどだれも少年の謎を解こうとはしなかった。探偵なんてどこにもいなかったのだ。すっかり不貞腐れる少年の前に、ひとりの女の子が舞い降りてきらりと光る推理をみせる。 「解けるものなら解いてみろ」、少年は少女を試さずにはいられなかった。どうか、ぼくを失望させないでおくれよとまるで祈るようにしながら。 さあ、はたして少女は少年の理想の探偵たり得るのでしょうか。
読了目安時間:7時間10分
その探偵は自らを悪魔だと名乗った。そいつの所業は子どもから玩具を奪い、人を騙す手伝いを強要し、あまつさえ犯行予告までする始末。じつにとんでもない奴だ。「どうして飲み込んでしまうんだい、きみは謎を見つけたのに」と、金髪彗眼の探偵は悪魔のようにほほ笑み謎を解いていく。だがその悪魔には、どうやら人に言えない秘密があったようで。謎を解いていく度にひとつずつ、隠された秘密が明らかになっていく。
読了目安時間:5時間36分
イタコの能力で幽霊に訊けば事件なんてすぐに解決だとみんなは言うけれど、瀬名さんが本当はがんばって推理している事を僕だけが知っている
マジックを楽しむコツは何も知らない事
15,950
810
ミステリー
長編
33話
52,615字
2022年7月31日更新
【自称イタコの瀬名美月は、本当は推理を駆使して解決をめざす探偵だった。瀬名さんとジローの奇術まがいな口寄せが始まる】 「この学校にイタコがいる」と風の噂を耳にしたジローは、亡き母の声を聞くためにワラにもすがる思いで瀬名美月の元を訪れる。 巫女の一種であるイタコ。死者の声を訊き、生者との仲介者となる彼女らは、『口寄せ』と呼ばれる術を持って死者と交信する。 彼女に口寄せをお願いしたジローだったが、幸か不幸か、彼の父は元手品師だった。幼い頃から手品のタネを見てきたジローにとって、彼女の口寄せはマジックショーにみえてしまう。 しかしながら、解決にまで導く彼女の手腕はたしかな物だった。 その姿はさながら、『探偵』のようである。 そしてふたりは、奇術まがいの推理ショーを行なうようになった。口寄せと言う名のもとに。
読了目安時間:1時間45分