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会計士。 それはお金のスペシャリストだ。 企業経営の手助けをしたり、破綻寸前の企業を再建したり、税金について熟知していたり。 その中でも会計士のみに許された独占業務は、売上などが架空計上されていないかを調べる『監査』である。 星暦805年。 冒険者大国である『ユニオン共和国』では大きな問題が起きていた。 それは冒険者ギルドによる不正経営。 冒険者ギルドは年に一度、その売上や資産の保持状況などを記した『財務諸表』を公示しなければならない。 だが、その書類の数値を意図的に操作し、あたかも利益を上げているように見せる、いわゆる『粉飾決算』が横行していたのだ。 粉飾決算を提出し、違法な融資や依頼を受けるギルドを『闇ギルド』という。 闇ギルドのせいでクエストの依頼主も安心してギルドに依頼を出せず、また銀行の融資も滞り、国の経済発展に大きな問題をもたらしていた。 そんな問題を解決するのがお金のプロ『会計士』である。 16歳の街娘『レア・クレオール』は、史上最年少で難関の会計士試験を満点合格した至高の天才だ。 だが彼女は度を超えたコミュ障陰キャであり、資格試験に合格してからというもの、人と関わりたくないという理由で家に引きこもってニート生活を送っていた。 しかし娘の自堕落な生活に愛想を尽かした母によって、「仕事を見つけるまで家に帰ってくるな」と、レアは実家を追放されてしまうのだった。 そうして会計事務所を探すも、人が怖くて面接をする事すらできず。 街の外れにある湖畔で人生を憂いていたところで、レアは1人の美少女と出会う。 それはレアと同じく会計士の資格を持つ美少女『ミル・フィリップス』。 彼女は会計事務所に入ってくれる会計士を探しており、レアをスカウトしてきたのだ。 レアは事務所に所属し、ミルとコンビを組んで闇ギルドに立ち向かっていく。 これは時々シリアスに、時々コメディに、そして7割くらいが百合な。 そんなレアの日々を描く物語である。
読了目安時間:27分
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少女にのみ後天的に発現する異能力『クオリア』。 この世界ではクオリア使いたちの対戦が一大エンターテイメントとして圧倒的な人気を博していた。 そんなクオリア使いを養成するエリート学園にスカウトされた少女、天澄サクラは入学式の日にクオリアをまともに使えないことから落ちこぼれ認定を受けてしまう。 このままでは退学を余儀なくされてしまうかもしれない……そんな不安を抱えたまま迎えた夜、サクラは異空間《ダンジョン》へと迷い込む。 ※火・金の週2投稿を予定しています。 この小説は小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。
読了目安時間:8時間30分