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グラマー。そんな言葉に相応しい女子高生が、奇跡的に隣の席に座っている。 竹道華玖。グラマーボディ。制服を身に付けていても、その曲線美はまるで隠しきれていない。 視界の端で彼女の胸が上下するたびに、全ての意識は竹道の方へ引き寄せられ、脳味噌が機能しなくなる。まあ元々対して使える代物でもないが。 今すぐ鷲掴みにして揉みしだきたい。できれば合法で。自主退学を天秤に賭けるのは流石に御免だ。一夫一妻制に乗っ取って独占権を獲得したい。 アプローチを仕掛けてみる。全く反応がないわけでもないが、接近した分だけ距離を離されて定位置に戻される。 どうやら俺以外の男も同じらしく。竹道は誰とも距離を縮めようとしない。本当の意味で高嶺の花になりたいらしい。 しかし、彼女持ちの狼谷だけは、常に竹道の隣をキープしてやがる。 狼谷の奴もどうやら満更でもなさそうで、竹道の独占権が誰の手に渡るのか気になって仕方ないらしい。 アイツにだけは渡して堪るかリア充が。つーかお前は相手いんだろうが。諦めろ。 そんな理由で闘争心が湧き上がり、竹道の隣を争奪するのに成功した。 次第に竹道の事が気になってくる。性欲と恋愛はよく似ている。 使えない脳味噌を更に機能不全にして追い込むという点では。 竹道も満更ではなさそうに見える、が、女心と秋の空。女の考えてる事はよくわからない。
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